足りないものを
埋め合わせるために
ぼくはきみと
折り重なって
土を被って
ゆっくりとひとつに
混ざり合う
きみに足りなかったものを
ぼくが持っていて
ぼくが望んだも ...
編者は泉鏡花文学賞受賞者で、童話や詩も書くマルチ作家の寮美千子さん。そして掲載されている詩の作者は当然ながら実名を避けて、標題にある通り少年刑務所の〈受刑者〉となっています。
なぜ、この詩集 ...
終戦(敗戦)記念日であった8月15日の西日本新聞朝刊1面の「春秋」欄に、まど・みちおの戦争協力詩の話題が書いてあった。テレビのドキュメンタリー番組を観ての感想みたいだから、観られた方もいるかもしれな ...
ここにいる呼吸 いつも深くは吸い込まない
何かが涸れた時だけ 温かさを繋ごうと飲む
ここはどうやっても片方からしか陽は昇って来ないから
沈むときは張り合って自分の力で叩き割って支えるしかない ...
小さき電波から ほうらを劈く模様の風
生きている人に眠る人を入れるこの欲を守るんだ
曲がる 曲げる まだう まだ
踏み入れない 踏み入れない
腰をつかう 腰をつかう
曲がる 曲げる ...
)夕暮れの埋め立て地には工場が立ち並び
渋銀色に改装されたフォルム
いつのまにか潮の匂いは消えていた
聞きなれない」庭のブロックが悲鳴に聞こえるのは
蹴り返している少年のボールがあまりに硬 ...
{画像=110307010254.jpg}
{引用=アカハチ}
...
{ルビ陸=おか}にあがった魚たちは
使い古した鱗を脱ぎ捨てて
真新しい衣を羽織る
天から
愛情を受け取るための掌と
友に逢う為の足を授かる
ぎこちない足取りと覚束な ...
ぼくはぼくのことをかくとウソっぽくなるから
きみのことをかこうとおもうんだけど
きみはかんぺきすぎてやっぱりウソっぽくなるきがする
けっきょくどこのだれでもないひとのはなしがいい
...
「包丁」を振り回して僕の秘密を賽の目切りにしないでおくれ。
「まな板」に乗った僕は三枚以上に開けないよ。
いくら夫婦でも心の「模様替え」は必要なんだ。
だから,少しの過ちは「掃除機」 ...
天仰ぎ 飛び立つ黒背 花吹雪
一日に
二度の食事
少しの甘いもの
四十分ほど湯舟に浸かり
一本のチューハイか
グラスに二杯の安ワイン
十本の指を磨いて
文章を書いて眠る
一週間に
二度か三度性交し
新し ...
110305
よろしくお願いいたします
それではこれで失礼いたします
あたまをぺこりと下げ
先輩の部屋をあとにする
訪問するときは
緊張でなに ...
どこまでも続く白い平面
凹凸は強い直射で覆われ
青空に浮かぶ太陽は
硬調なハレーションをおこす
サングラスをかけなおし
緑灰色に変わった景色を見回すと
平板な順光線の姿と
影絵のような逆 ...
110306
はなことばはボノボ
巧みにすくい
木の実をたべる
器用な手つきと
比較され
拗ねるのが
消化不良の源泉徴収証明書
切り ...
あなたはほかに青があれば青の勉強をしていた
あなたはほかに黒があれば黒の準備をしていた
どうして青や黒には何かを思った
ぼくだけ白いところにいた
こんなでどうして責められよ ...
詩を書くこと、つまり芸術というのは、一枚の写真を撮ることに似ている。
一見、平和そうに見える世界も、逆にそうでなく見える世界も、
ここからこんなふうに写真を撮れば、こんなふうにも見 ...
甘いからいやだなんて言わないで
2人分のカフェオレ
ことこと牛乳の
香りが満ちてくる
少しあわただしかったのは
冬と春の交差点にいたから
君の私の言い分を溶かして
飲もう一緒 ...
高速で変換される血液の濃度が突っ伏したおれの身体中を貫通し熱を塗りつけてゆく、無限のヘアピンカーブに残された感情のタイヤ痕、生はいつもすこし呻き声のような音を立てながら疾走する、誰の為のも ...
{画像=080420115727.jpg}
*
夢を見ていたんだ。
そろそろ目を覚まして
朝の支度を始めたらどうだい。
*
どこかで子どもを叱る母親の声がする。
*
...
放課後のチャイムは出陣の合図,
仲良いクラスメートと共に名馬で駆ける。
いつもの公園に集まったら,
砂場は歴史の分かれ目,セキガハラ。
裏の木が捨てた枝も,僕しか使えない名だたる名刀,
面目 ...
三年ぶりに異動が決まって
どんな気分かだなんて
芸術家には分かるまい。
土手から西日がもれて
絵画のような光景が広がる。
でもそこに立ちはしない
車を走らせるだけ。
整備工の友人は
仕 ...
言葉を取れ
市民よ
進め
散文家よ
諸君らがはね飛ばされ
道路のすみに転がっている時
救急車を呼んでくれという言葉が
有意義であるような世界を
再興せよ
...
【無為自然】
最近、写真を撮ったり絵を描いたりする。日頃からよく風景を眺め、虫や鳥や野生動物や雨や雲を注意深く観察したりして、クソ田舎で無為自然な生活を送っている。
そういう無為自然の視点 ...
赤い毛糸のような歴史の先端で
ストローに口をつけて
永い終わりが始まった
息を吹き込んでそっと膨らませたビッグバン
洗濯物が揺れる小さな緑の庭で
生まれては弾けるように消える
幾つものシャ ...
降りつづいては
落ち着いてゆく
肌の裏側
こがねの腺
無い手を透り
こぼれるもの
失くした姿を
響かせるもの
夜の土の上
たくさんの色が話している ...
ここでとりあげる{ルビ佐藤泰志=さとうやすし}・著『{ルビ海炭市叙景=かいたんし じょけい}』は長らく絶版であったが、2010年の秋に文庫化が実現している。ほぼ同時期に映画化もされており、内容に言及 ...
枕元をつつく 小さな唄は
屋根に注がれる 滴の仕業で
霞んでいく内側は
靄の色に染まっていた
劣情の欠片はハンマーで押しつぶし
青年の思い出は埃を払って棚へ
綺麗に整頓していれば
...
何もあの世だけが
世界中で一番
やさしい小噺だと
かぎるわけじゃあるまいし
これから
恐い小噺をしますだなんて
振りをすれば
するほどに
ああ、まただよと冷たい視線を
浴びるもんさ
...
歩き始めの段階、道は同じ眺めのため選択間違いはよくあるのですが、間違いだと気づいても引き返す勇気がないため、どんどん先へ行ってますます道に迷ってしまうことがあります。特に最初選択した道が平坦で歩きや ...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
混ざり合う
寒雪
自由詩
2
11/3/7 10:23
【批評祭参加作品】空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑 ...
石川敬大
散文(批評...
8*
11/3/7 10:18
【批評祭参加作品】まど・みちおの戦争協力詩
〃
散文(批評...
6+*
11/3/7 10:08
跳べ
十二支蝶
自由詩
2
11/3/7 5:32
猛欲を守護する者 ギミダ
〃
自由詩
0
11/3/7 5:00
壁」「新開地から
アラガイs
自由詩
7*
11/3/7 4:54
合作「冬虫夏草」
楽恵
自由詩
17+*
11/3/7 1:15
陸に上がった魚たち
subaru...
自由詩
4*
11/3/7 1:12
必要不可欠なもの
甲斐シンイチ
自由詩
2
11/3/7 1:10
夫婦喧嘩
電灯虫
自由詩
3*
11/3/7 1:00
息子
空美
俳句
0
11/3/7 0:58
くみたてる
はるな
自由詩
6
11/3/7 0:50
宇宙は膨張している/わたしのなかの
あおば
自由詩
1*
11/3/7 0:19
雪原の中心
hossy
自由詩
1
11/3/7 0:08
吾亦紅
あおば
自由詩
3*
11/3/6 23:51
青の勉強/黒の準備
吉岡ペペロ
自由詩
0
11/3/6 23:10
【批評祭参加作品】この世界を特別だと思ってる人たちへ(相田さ ...
小川 葉
散文(批評...
4
11/3/6 23:03
週末
朧月
自由詩
3
11/3/6 22:44
誕生と死後硬直(スピード)
ホロウ・シカ...
自由詩
2*
11/3/6 22:02
朝に想うこと / トーストと目玉焼きの関係
beebee
自由詩
6*
11/3/6 21:50
放課後
電灯虫
自由詩
2*
11/3/6 21:40
愚痴
プテラノドン
自由詩
4
11/3/6 21:36
勝利の賛歌
藪木二郎
自由詩
0*
11/3/6 21:28
【批評祭参加作品】詩を特別だと思ってる人たちへ
相田 九龍
散文(批評...
11*
11/3/6 20:38
永い終わり
村上 和
自由詩
7
11/3/6 20:30
白と歩み
木立 悟
自由詩
8
11/3/6 20:02
【批評祭参加作品】となりに、近くにいる人は簡単には理解しえな ...
mizu K
散文(批評...
4*
11/3/6 19:41
雨降り
向 奨吾
自由詩
3*
11/3/6 18:13
あの世
花形新次
自由詩
0*
11/3/6 18:10
目的 ー道6ー
……とある蛙
自由詩
7*
11/3/6 16:24
3553
3554
3555
3556
3557
3558
3559
3560
3561
3562
3563
3564
3565
3566
3567
3568
3569
3570
3571
3572
3573
3574
3575
3576
3577
3578
3579
3580
3581
3582
3583
3584
3585
3586
3587
3588
3589
3590
3591
3592
3593
6.93sec.