冬枯れの畑に立って
鯨色のジャンパーを着込んで
二月の夜空を見上げ
父の書斎で拝借した
古ぼけた万年筆を
夜のインキに そっと
ひたし 流れる雲の
切れ端に綴った
あなたへの手紙です
...
あなたが不幸でありますように
あなたが不幸でありますように
心から笑える日なんてあなたに訪れませんように
胸の奥底にはいつでも深く暗い影がさしておりますように
あなたの細い指先はもう二度と何一 ...
声ききたくなるのをがまんしている

きのう職場でいやなこと言われた

声ききたくなるのをがまんしているのに

いやなこと言われたこともがまんしている

きっとあなたもそうだったんだろう

ぼくにはそう ...
何億の
ひとたちの中心軸で
生産される架空のベッド
おやすみなさい
武装を剥ぎとってねむる子供たちを
今夜は守って、
あすには明け渡す
対岸にだれも待たない橋を
壊れやすいのでひとりで ...
「なんでもないよ」





うそやかくしごとには
必ずしっぽをつけて
手さぐりで
さがすから
許しあえないことが増えないように
いつも気持ちよく居られるように。
...
田原俊彦君は、
ぼくの友達と同姓同名だった。
スターだった。
ぼくらはテトラポットで、
いちご味のポッキーをくわえて、
世のはかなさについて語り合った。


ぼくの友達は、
とてもで ...
わからないから不安になるんだよね

好きなひとの心うちと
明日の空模様

開けてびっくりでは困るけど
あてにはならない春の天気予報を頼りに
ご機嫌いかがなんて訊ねてみる

わたしから ...
偽りと
 思うわりには
求め合う

無味乾燥な
 光り滲んで  
両端から両端へこぼれる
曲線や
歪み


音や温度
どこへでもゆく
手のひらの斜度


細いもの 丸いもの
煙のち羽
光のち水


絨毯の上の恐龍と
黒 ...
扉の手前で

踵と

爪先が

転ばぬ靴に

しっかりと

収まっていることを

確かめる。


右手で押した

扉が

ばたんと

閉じて、


今日 ...
 
 
電柱の傍らに
人が立っていた
面接官、と書かれた名札を
首からぶら下げて

前を通り過ぎようとすると
採用です
そう告げられた

面接官は去り
替わりに名札をぶら下げて ...
描く対象は
何だっていい
重要なのは色
色の
組み合わせ
鮮やかさ

描かれた形あるものは
描く契機に過ぎない
重要なのは色
色の
組み合わせ
鮮やかさ

小さな枠のなかで ...
サクラを観ない年がこの歳になってやってくるとは思ってもみなかった。

確かにサクラは咲いている。が、サクラの中で酔うことなく、風景の一つとしてのサクラ花。淡いピンクの染みぽつり。ぽつりぽつりの悲し ...
階段の灯りをLED電球に交換した
ちょっと薄暗いけど

四万時間の寿命だという
居間から二階の寝室まで
三十秒あれば昇りきるとして
電卓をたたいてみた
五十年は切れることはなかった
ぼ ...
抱かれたくない人だった
反吐が出るような人だった
シラフだったら
絶対ムリな人だった
体重は0.1トン超
この気温なのに汗だく
恋人同士に見られたら
ちょっとやってらんない
やっぱり忘 ...
底ふかい
ながれる霧の
亡失のよあけに
サインのかげりがうかびあがると
ゑづは
狂いはじめ
つよくあしでまといの舌苔
怪訝と
したたりで
烏合を吐きだすつぶてに
そまる


...
クリストファー・ロビンはいつも女の子のように思えるのだった

ちいさな胸にはメルヘンを抱いていた

肩をおとすようにも祈るようにも描かれていた

世界は居心地のいいところではないようだった

100エ ...
人称はひとりぼっちで夢見る
ケーキナイフ、反復して、二等分の春、

ささやかなものだけを集めながら、
痩せていくのを望んでいる
空腹は僕に似つかわしい 欲しがりな僕に
もう欲しがらない(で ...
 木々や林や大木が
 海が足元が その鉛色のジャングル地帯や
 腕や遠景や丸窓の彼方燃え上がるや
 地草、枯れ果てるや
 種子膨らみが

 空を持ち上げる白い大 ...
  きみの
  左の胸に
  腕を差しこみ
  ゆっくり引きだすと
  手のひらで
  金魚がぴちゃぴちゃ跳ねていた



  鉢も
  水もないので
  戻そうとしたけ ...
自分も被災したのに
なぜ人にやさしくできるのだろう

お風呂屋さんは
入湯料を半額にしている
夕べは無料になっていた
だれかが十万円を寄付したからといっていた
なぜ被災者が被災者にやさし ...
自分が住む街の
ふぞろいな街並みを
見下ろす小高い丘で
今日の命が尽きる時を
まんじりともせずに
見つめるのが日課


そうやってもう
数え切れないくらいの
今日を見送り
...
プーさんはだれだったのか

おとなのぼくが思い出す

こどもの頃のぼくは

プーさんの頃のぼくだった

ロビンとぼくをプーさんが見つめていた


ぼくはロビンではなかった

プーさんだった

心象風景 ...
なにもない

なにも

ここには、なにもない

俺はただ

生きている

すべては

無に帰した

そして

希望だけが

残る
回り続けては無くしてしまった
山手線に乗っている だけど 流れて行くことに
場所のないことを理解させられた気がした


かつて知識にしてきたものを考えることもなく
鼓動が鳴っていた そ ...
なにを言ったって
なにをしたって
いーぜ
そんなことはどーでもいい

誰といたって
時間がたって
みれば
あんなやつはどーでもいい
って思うよ
思うよだいたい

青い空を歩くん ...
窓から吹き込んだ風が温かくて

ぼんやり


春なんだと思った
「愛されない」というレッテルを
自ら貼ってる。
それを、自分で剥がそう。
何度も見る 夢の中で私は
こんな家で1日を過ごしたのです


赤色の庭で朝陽を浴びて

青色の屋根で北風に揺られ

黄色の窓に自分を映し

白色のドアを静かに閉めて

黒色 ...
みぎをむけば
まちがある

ひだりをむけば
はたけがある

そのまんなかを
あるいていく

まちでも
はたけでもない

まっすぐな
そのみちを
日付順文書リスト
タイトル投稿者カテゴリPoint日付
夜のラブ・レター佐倉 潮自由詩311/4/18 21:53
あなたが不幸でありますように只野亜峰自由詩1+11/4/18 21:46
プーさんと階段吉岡ペペロ携帯写真+...811/4/18 21:37
流域(good morning)しもつき七自由詩811/4/18 21:24
『家族になる』ということについて その2はなもとあお自由詩111/4/18 21:21
田原俊彦はだいろ自由詩2+11/4/18 20:21
落ちるひと恋月 ぴの自由詩20*11/4/18 20:15
逢引きの瞳佐和短歌111/4/18 19:46
夜に落ちる木立 悟自由詩211/4/18 19:43
転ばぬ靴小鳥自由詩211/4/18 19:36
面接たもつ自由詩611/4/18 19:18
病院にて花形新次自由詩211/4/18 17:46
忘れられない顔……とある蛙自由詩7*11/4/18 17:25
あどけない話たま自由詩21*11/4/18 17:11
抱かれたらイヤな人花形新次自由詩011/4/18 16:51
ゆめのゑづ (幻肢の砦たち)乾 加津也自由詩14*11/4/18 15:53
プーさん、あなたはだれだったのか吉岡ペペロ携帯写真+...211/4/18 14:58
四月十八日古月自由詩411/4/18 13:46
巨人ヨルノテガム自由詩211/4/18 12:14
金魚草野春心自由詩3*11/4/18 10:04
ほのおを消して朧月自由詩211/4/18 9:25
丘の上から寒雪自由詩011/4/18 6:50
プーさんだった吉岡ペペロ携帯写真+...311/4/18 6:05
田無自由詩111/4/18 4:41
渋谷の色は五時番田 自由詩011/4/18 3:14
青い空を泳ぐんだ竜門勇気自由詩111/4/18 2:33
ぽかん自由詩0*11/4/18 1:56
嫌われ者の言い分れもん自由詩2*11/4/18 1:19
ないのですSeia自由詩211/4/18 1:10
小川 葉自由詩211/4/18 0:51

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9.26sec.