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それはまるで鉄条網のまえで

雨にうたれる哀切なる群衆のようだった

おまえとキスをして

おたがい探しまわって

ふたりして群衆を見つめていた

哀切./i

それがまるで鉄 ....
ただの鉄塔を見つけた

ただの言葉を思った

傷つけたり不信がらせた

さっきのただの言葉

あとなんにち人間やれば

まともなただの男になれるんだよ

おーい、東京タワー、

おまえは、来年あたり、 ....
オキナワの方々はほんとうに県外に基地を移設することを望んでいるのだろうか

普天間の普

普遍の普

普通の普

オキナワの方々の普

その普を

享受したくても享受できなかっ ....
朝日に曝される夕べの残滓

そんな粗雑もたまにはいいか

長い目で見るって

時間レベル?

たましいレベル?

生きているうちに結実するものなんて

成功か失敗しかないと思う ....
防砂林ごしに轟音がしていた

飛行機の離発着のような音だった

愛人と犯罪を完遂したあと

手をつないで夜の海岸に出た

防砂林をぬけると

轟音の正体はやはり海だった

死ぬ ....
木漏れ日がふたりの影を白くさせていた

背の低い常緑樹のしたで

ぼくは自身の人生の蹉跌を話していた

きみを否定するような言い方で話していた


ぼくはじぶんの私利私欲に胸を焼かれ ....
黒い河の向こうを

電車の明かりが渡ってゆく

あと6時間もすれば

この街は放射冷却で煙れるだろう

置き去りにしたのは

ぼくの心、それともきみの心のほうなのか

あの電車 ....
さびしくはないか

雨を歩いている

鉄工所の匂いがする

イ短調から変ホ長調へ

その悲しみ転調させますか


切削油の

骨みたいな香り

金属加工の

歯医者み ....
星よりはやく西へ東へ

飛行機たちの遠い明滅

夜の坂道に外灯がたつ

いくつかの影をまとい

僕は長い坂道をくだる

僕は夜の無生物になる


さびしい、とつぶやいた

 ....
煙草を一本、灰にするあいだ

曇りの夜空、見上げているのは

この道で自分がしでかしたことへの

悔いと純情を見つめるためなのだ


風のうわさ、本当にあるんだな

秋の雨はどこ ....
まだ頭で祈っている
まだ全身で祈れていない

全身全霊だ

頭で祈っていることを体感している、というのもおかしな話だが
全身全霊とはよく言ったものだ
頭で祈っていると祈りは持続しない
 ....
カミナリが鳴ると

暗いお外は夕立のおと

リビングのテレビは

昭和四十年代の時代劇

はんぶんに切ったメロンを薄い皮にして

セブンスターの吸い殻をそのなかに捨てた

暗い ....
ガストで
ましろいA3のコピー用紙に
ボールペンで
いままで実行してきた戦略を書き連ねていた
そうやって戦略を練り直していた

斜めまえのテーブルで
四人の若者たちがくだらなかった
三 ....
授業中
屋上でトランジスタラジオ聴いてた誰かは
出張先で
セックスフレンドと寝てる
隠し事がでっかくなっちまう
考えることがまたひとつ増える

Re:なにかあったの
というサブジェクト ....
東京は

雨の音だから


なにかにあたる

音だから

なにかに裂かれる

音だから


東京は

雨の音だから
俺を忘れてくれますか

ただ息がとまるのを

待つだけの身です

吹雪も永久ではありません

黄ばんだ夕日の

いずれ餌食になるわけですから


やさしく取り囲む

偽善 ....
死に髪の匂いをまく

夭折のバイオリニスト

ひとから愛を引き出して


古いピアノたたかれている

旧ソビエトの優雅なさ迷い


死に髪の匂いをまく

夭折のバイオリニス ....


青暗い空

白濁したむこうに

オリオン

敗北に酔いしれないように

俺はそっとやりなおしてみよう

足りないことを知ることは

そんなに悪いことじゃないよね


落ち込んで

極端なほうへ走らないで


敗北に酔 ....
アメリカの影

その熱の香り

ケチャップほどの

絶望


午後4時



ロサンゼルス

肉は果実のように

雲の階段

水色のむこうに

宇宙

 ....
悔しそうにも

哀しそうにも

荒野の来し方を

見つめるようにも見えた


セピアのなかは真空だった

息のできる真空だった

ブラジャーで固くした

からだは青くて冷 ....
誓いはすぐくずれそうだ

あんなあとに

もう現実の背中、その一群


ピアノ

トレモロ

おんなのからだ


誓いはすぐくずれそうだ

あんなあとに

もう現実 ....
打ちっぱなしのうえの空

油いろした月にじむ

骨のいろした光たち

ビジネスホテルの暗い壁


さてどうだろう怒鳴るだろう

うだる蒸気のむらさき色がな

でぐちいりぐち踏 ....
夜を歩く

夜を軽く

ひとりで歩く

ふたりは軽く

外灯は真っ白

雲は虹色

月は金色

あたまは薔薇


恋人の息子を

殴る

そんなじぶんを

 ....
なにをしているかって

卑怯なことをしています

傷つく準備をしています


お客さんを見送ったら

おぼろな月は三日月です

未来なしのあたしです


なにをしているかっ ....
見知らぬ駅を

見知らぬ時間に

月が夜を

青い海にしている


ひとりでは癒やせぬ

傷をかかえて

うろうろとしている


見知らぬ駅を

見知らぬ時間に
 ....
もつれつゆく

音楽

単一音色の

建築物

白が叩かれ

黒が圧される


重い雨が降っている

この世の一部が

叩かれ圧されている


もつれつゆく

音楽

単一音色の

建築物

白が ....
キクチさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(27)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
哀切./I- 吉岡ペペ ...自由詩310-11-3
ただの鉄塔- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...8*10-5-31
鳩の大義名分- 吉岡ペペ ...自由詩2+10-5-23
ボクらの轍- 吉岡ペペ ...自由詩809-12-28
犯罪者は夜手をつなぐ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-12-23
点と線- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-23
朝の街- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-30
その悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-17
夜の無生物- 吉岡ペペ ...自由詩809-10-19
秋の雨はどこ- 吉岡ペペ ...自由詩709-9-29
祈り- 吉岡ペペ ...自由詩909-9-25
弾劾- 吉岡ペペ ...自由詩1009-7-24
ストラテジィ、ガストで- 吉岡ペペ ...自由詩1009-7-1
トランジスタラジオ- 吉岡ペペ ...自由詩809-5-3
- 吉岡ペペ ...自由詩708-4-8
王国- 吉岡ペペ ...自由詩608-2-11
優雅なさ迷い- 吉岡ペペ ...自由詩308-2-10
冬の座- 吉岡ペペ ...自由詩208-1-7
俺はそっと- 吉岡ペペ ...自由詩207-11-14
ほどけない夏- 吉岡ペペ ...自由詩207-8-12
遠くを見つめないで- 吉岡ペペ ...自由詩307-7-11
くずれる誓い- 吉岡ペペ ...自由詩607-7-7
油いろの月- 吉岡ペペ ...自由詩507-6-30
夜を歩く- 吉岡ペペ ...自由詩607-6-25
傷つく準備- 吉岡ペペ ...自由詩607-6-21
青い夜- 吉岡ペペ ...自由詩407-6-20
雨の重さ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...707-5-6

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