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I あがないの子羊



I・I 刺すいばら、苦しめる棘


その男は磔になっていた。
目は閉じていたが、息はまだあった。
皹割れた唇が微かに動いていた。
陽に灼けた身体をさらに焼 ....
  

僕が森に行くのは
そこに隠れている夕焼けを
あの日の夕焼けを見たいからで
森に行けないときは
こうして目を閉じている
できれば
君の息が聞こえるくらい静かな場所で
静かな気持 ....
この時期三日間晴れるとは奇跡です
と帰りタクシー運転手がいった
鹿児島港からのんびりフェリー4時間の船旅
油のような海をフェリーはゆっくり進む
五月の風が気持ちいい
宮之浦港からバスでいつも ....
目から水が出るのは綺麗
鼻から水が出るのは汚い
鼻は目をひがんでいる

目から血が出ると恐怖
鼻から血が出ると心配
鼻は目を恐れている

目から鱗の話を越える
鼻の高い話をしたい
 ....
 熱いゆげをわけて
 ちりれんげですくって
 ふう ふう 吹いて食べるのです

 舌の上にのせた豆腐が
 かすかに香って崩れる時
 ふと時間は逆戻り

 勤め帰りのスーパーで
  ....
お酒を飲んだときは、政治と宗教の話はしない
と書いたことがある
受け取られ方としては
前半部分は吹っ飛んだのである

「最近の若い者は」という落書きがピラミッドにもあった
と書いたことがあ ....
CERNそれはちょうど赤い夕暮れのうつりこんだ道路の水溜まりだった。道路わきの草むらにはおそらく子供たちが忘れていったであろう白い野球ボール、水面にはちょうどあのときのCERNたしかにこんなあかい夕暮 .... ○「死にたくない」

朝トイレに入っていると
近所の一人暮らしの伯母さんから
今朝急に胸と背中が苦しくなったと電話が来た
行くと今度で二度目だという
かかりつけの県立病院に行く車の中で
 ....
 出立は二十一時零八分
 塩のために歩く
 明くる十二時四十三分
 塩のために命を失わないよう歩く

 扉のすき間から一条を頂く
 それに拠ると本日未明
 私は既に虚しかったそうだから
 ....
「生まれてきたのは
俺の責任じゃないけれど
生きていくのは
俺の責任になる」

僕たちの子どもの頃は
貧しかったけれど
まわりも貧しくって
みんなで頑張っていこうという連帯感があった
 ....
幼い頃から崖があると
覗き込む癖がある
特に興味があるわけではなく
崖の下に何があっても
それはそれでよかった
街中
路線バスの中
会議の最中など
崖はいたるところにあって
時々 ....
 コーヒーを飲み終えられたベルゼバブさまは、机の上に置かれたアルコールランプを手元に引き寄せられると、指を鳴らして、火花を発して火を灯されました。すると、ベルゼバブさまの前に坐らされておりました老人が ....  
 ボードレールの作品世界に通底している美意識は、詩集『悪の華』(堀口大學訳)に収められた詩の題名によって捉えることができる。たとえば、「不運」、「前生」、「異なにほひ」、「腐肉」、「死後の悔恨」 ....
感情を一瞬も与えなく
隙間に開かれて

水と繊維から結晶した
軽快な断ち味を口々に
台布から取り払う

無意味でいるのが好きだから
ふたり沈む 湖
郊外の拡がり

それでも
退 ....
自由詩の「枠」に苦しんでいるから
定型詩ほどわかり易くないからこそ
常にとらわれている型に苦しむから

詩人は毎日を自由に生きることができる

と、思っただけのことを書いてみた
○「適応力」
人間の一番の能力は
適応力だろう
人間はどんな状況にあろうと
適応しようとする
戦争時でも災害時でも重い病でも
適応しようとする
この適応力があるからこそ
人類はいくつも ....
もう もどっては こないよって

あいつは いった

ぼくのことなんか ほっといてよって

あいつは いった

ツチノコ ツチンコ シタリガオ

また どこかで会えるって? ハ ....
波打つ草原、
白い途 男二人行く

黒々、糸杉 聳え立ち

渦巻く律動の星月夜、
静かさの内に自らを差し出す。










*ゴッホ 『星と糸杉』を見入りなが ....
○「人のまちがいが許せない人」

人間関係がうまくいかないという人がいる
人のまちがいが許せないという
世の中馬鹿ばかりだという
なんでこんなことでまちがうのかとよく思う
この間教えたこと ....
不滅の太陽の血を飲んだ
魂は気化し地下茎は炭となり
盲いた幽霊のように手探りで
誰かの夢の中
朧な形象のまま
頬をつたうひとすじの水脈もまた
過去からのもの
借りものの幽霊


傾 ....
 背筋を伸ばして立つ
 その人の目は前方の二番ホームがある背景へ
 据えられている様に見えた

 腕まくりされたワイシャツ
 右手が口へ運ぶ平たくて長いパン
 大口でかぶりつき頬張って噛む ....
オンボロお寺の石垣で
なんかの草たち もじゃもじゃと
雨がふったら さわぎ出す

石垣も草も イキイキと
雨にぬれて 光りだす

オンボロおテラのおニわには
なんかのナンカが もじゃも ....
孤独を分かち合う
人はいる?

私にはいない

抱きしめてくれる腕も
名前を呼んでくれる人もいない

孤独とともに
いるしかなかった

あの頃
白いマスク付け
白い空見上げ
しずしすと
雨、降り続け
白いマスク外し
地に目をやれば、

路傍に咲く花
色とりどりの草花
アスファルトの隙間から
生え育ち花開く
この雨に濡れる ....
五月のすがすがしい晴れの・・・と書きだしたかったが、
今日はどんよりした曇り空。
降りそうで降らない、何とか持ちこたえている
そこそこ生きてきたが
まだ答え合わせはできない
重なり合う未来、 ....
○「修行僧の話」
まだ人を相手にしている
人以外のものを相手にするのが
ほんとの修行ではないか

○「わかったつもり」
この世界も宇宙も心も体も
自分の理解をはるかに超えたものである
 ....
小煩いの壁紙にはエロチシズム

なにかを、
芳しく、
静まるような。

涙色のレザーソファには
矢車菊が まだ、薄暗い陽に
セントバーナードが眠りに落ち
小花をあしらったわたしの
 ....
粗悪な要素は瞬く間に蔓延する、そうなったらもうどうしようもない、知らない振りをして、絶対に巻き込まれないように細心の注意を払わなければならない、流されるものはつるんで騒ぎたがる、デシベルの値と真実 .... かしずく女達の微笑み
中央を目指し
いたるところに花は在り
初夏の雨降りに己を見失う

誰か を 心から求め
結局違う他人の手を握る

かしずく女達の微笑み
真ん中で均衡とりながら
 ....
 好きな ことばは
 大好き

  まだ愛になる前の
  ちいさなぬくみ

 嫌いな ことばは
 正義

  瞬きもせず
  殴る 力の跡形

 嫌だ 嫌だ
 やめてって言っ ....
アラガイsさんの自由詩おすすめリスト(6236)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黒い光輪。- 田中宏輔自由詩11*23-5-29
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宮之浦岳縦走- zenyama太 ...自由詩2*23-5-28
ひが水- イオン自由詩2*23-5-27
湯豆腐- リリー自由詩9*23-5-26
貝になりたい- りゅうさ ...自由詩4*23-5-24
CERN- 本田憲嵩自由詩3*23-5-23
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塩のため- soft_machine自由詩123-5-23
ああ!人生- zenyama太 ...自由詩3*23-5-22
夜空を見上げる理由- たもつ自由詩623-5-22
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『斎藤茂吉=蠅の王(ベルゼバブ)論』。- 田中宏輔自由詩13*23-5-22
みずうみ- soft_machine自由詩223-5-19
詩人は自由なんだ- 足立らど ...自由詩4*23-5-15
独り言5.15- zenyama太 ...自由詩3*23-5-15
ツチノコ_ツチンコ_シタリガオ。- 田中宏輔自由詩12*23-5-15
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独り言5.14- zenyama太 ...自由詩2*23-5-14
生死の花束- ただのみ ...自由詩2*23-5-14
ワンカット- リリー自由詩5*23-5-14
雨の日のオンボロお寺- 日朗歩野自由詩4*23-5-14
共存するしかなかった__2012年頃のもの_2023年5月1 ...- ルルカ自由詩2+*23-5-14
聖なる瞬間- ひだかた ...自由詩5*23-5-13
昼ごはん- 空丸自由詩623-5-13
独り言5.13- zenyama太 ...自由詩2*23-5-13
うすいはなのいろ- あらい自由詩3*23-5-13
詩情よ、その街路を- ホロウ・ ...自由詩3*23-5-12
白昼夢- ひだかた ...自由詩3*23-5-12
それに似た哀しみ- soft_machine自由詩1*23-5-12

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