すべてのおすすめ
まあ
このくらいで
いいでしょう
すべては過ぎ去るもの
衰え朽ちてゆくもの
明日は在るかどうかはわからない
ならば空になれ
鳥になり海を渡れ
繰り返し繰り返す過ちを忘れ去り ....
自由夫奈伊流自由夫奈伊流
如何尓毛斯久尓毛儂尓毛汝尓毛
如何程尓大人成流刀毛腮出弖尓而
山椒魚尓成良禮奴
自由夫奈伊流奈路於刀流
路於刀流路於刀流己尓言布刀流内波
尚自由夫奈伊 ....
小學校に上がるか上がらない頃でした
ある日の黄昏時
お須賀ばあちゃんは便所で倒れてしまいました
凄い音がしたので
孫の私が見に行くと
お須賀ばあちゃんは横倒しになっていて
小刻みに体が震え ....
その墓はアフリカ大陸が視える小高い丘にある
だけど墓地ではない あるのはその墓だけ
その墓には埋葬された彼の名前も
1894.5.27に生まれたことも
1961.7.1に亡くなったことも彫 ....
車の走る音も消え去る夜
終わりのないテレビは
コマーシャルが流れ続ける
今は砂の嵐がやってくることもなく
平べったい音が妙に落ち着く
明日のことを考える ....
どてらカボチャが降って来る
滝のように降って来る
頭をぶるんぶるん振り回しても
俺の脳は考えない、感じない
どてらカボチャはオンオン鳴く
夜陰を軋ませ鳴き続ける
俺は独り、立ち尽くす
....
透明に見える水が本当は青色だって知ってた?
真実を見抜くその瞳も
本当は透明なんかじゃないんだよね
わたしがその事に気付いた時
君は動揺を必死に隠そうとしていた
その瞳に色を宿して
....
きみはうす汚れた扉にもたれるのをやめて
新しいにおいのする通りのほうへと急いだ
おれは正体の知れないジレンマにすこしとまどったあと
洗面台で昨日の夢をようやく洗い落とした
冬の街は ....
こむずかしいことを言う奴は殺す
わからないことを言う奴から殺す
真夜中にひとり 径を歩いているだけなのに
それを咎めるような奴は殺す
崖の途中にぶら下がる屍体
月と陽 ....
そのひとは
そんなことばかり云ってないで の
そんなことばかりに
ちゃんとちゃんと
耳を傾けてくれるひとでした
そのひとは
呆れるくらい泣きじゃくる私に
何も云わず
私がしゃべ ....
間抜けとすこし話をした
どっかのドラマの中みたいに
でかいグラスに
ウィスキーを注いで渡す
金は、もうない
素直に話した
返すどころか
こっちでやってくぶんもない
マジだ
な ....
五番街に家が欲しくなった
だけど
この国の五番街が何処にあるかを
私は知らない
五番街に棲みたくなった
ボロいアパートでもかまわない
愛しい人と二人だけで棲みたくなった
五番街へ ....
パロディ映画とみまごうような
国会答弁
いやいや世界は
パロディなのだ
すべてはデフォルメされ
筋も脈絡も笑いとばして
矛盾なんて屁でもない
こじつけいいわけ言い逃れ
下手でもバレ ....
グレタさんがグレたとして
暴走族には入らないと思う
何故ならCO2を排出してしまうから
そしてタバコもやらないと思う
何故ならCO2を排出してしまうから
ロックを大音量で流さないと思う
何 ....
空の分け目に白い粉がつく
前や後ろに落ちてくるから
オブラートを飲む街の景色が
吐き出す息に口づけを交わし
窓枠に集まる結晶の跡を
なぞるたびに崩れる模様が
未来や希望のように ....
死ぬまでに全てを抹消してしまおうと
無駄に生きていても天球は確実に回転して
とても言葉が軽い時に
やっぱり訃報と交換なのだが
Resetすることを恐れてはならないと想う
リセットで救 ....
今日も
ボックスに入り
ボックスの電源を入れ
ボックスを叩くと広がる
ワーク・スクエア
ぬくもりのある
白いスクエアをいくつも広げて眺める
その片隅に
小さな赤い
サークルは ....
私に訪れたものは感覚の無為の実感であって、いかなるそれ以外の異観では無くて
実感として得られた私の感覚の消失が齎した空間を感じる気持ちでありました
高い窓などに顔を覗かせて不愉快な気分を空気に ....
デイサービスをやめて
寒くなってきて身体が硬くなってキツいから
寝る時に貼らない簡易カイロを左肩に敷いて寝た。
低温火傷していたなんて気づかなかった
次の日の夜背中が痒くて孫の手で掻いたら ....
首長流の頸椎の隙間から零れ落ちたアナコンダが、寝床でのた打ち回る俺を飲み込もうと目を黄色くしている、集中しているやつの口から小さな呼吸音が漏れているのが聞こえる、最期の瞬間に人は何を思うのだろうと ....
む おん
移動していくモノの影
独り在る茫漠の床で
眠りの底から掻き分け掻き分け
異界の異様な感触を
意識の触手、体に刻む
ム オン
夜陰にひっそり回帰し
....
*
終りのないものの終わりを決める
生きることは括り閉じることの繰り返し
言葉に置き換えられた
かたちのないものが夜うっすらと発光する
夏の夢の欠片が螢なら
抗うことを止めた ....
とてもとても遠いところから
君の訃報が届いた
時刻表を確認することもなく
僕は一番最初にやってきた列車に乗る
いったいどれだけ乗り継げば
君の場所に行けるんだろう
君の生き ....
彼はアナログの世界に産まれた
自我に目覚めて初めて眠りから冷めた朝のこと
家のなかはがらんとして静まりかえっていた
人は誰もいなくて 気配さえ感じられなかった
まだ幼い彼は泣き出した
....
風がどっとおろし
茶と黒のふとい縞がうねりあがる
「おーい」
影がよぶ
なんだ陽とくらがりとが罵り、奪いあう場に誰もいない
草の実は野をとび またとび つぎつぎととぶのに
純潔な実も 描い ....
地元の植物園で菊花展が開催される頃
入園入口にある車椅子を借りると
母を乗せて湖畔に広がる花々や温室の中を歩き回った
昔、母は祖母を乗せて車椅子を押した
ひと昔前母は 私を乳母車に乗せて
....
寒ければ
プラネタリウムがある
星座が喧しい
水鳥が鳴いているのか
かきむしられる尖った声が聴こえる
寒ければ
空を飛ばなくていい
見下ろすと小さな橙の灯り
死の象徴 ....
あのすいません
思い通り商店街ってどっちですか?
あの角を右に曲がって
三叉路を左に行ってください
でも、どうしてあんな所に
行きたいんですか?
思い通りに生きてみたいので…
....
見えない星の先を想うほど
遠くなる息は綺麗に積もり
まだ呼んだことのない
あなたの名前を
銀河へ流したビー玉みたいに
探しに行くの
無数に広がる玄関の靴が
夜空で私を待っているか ....
夜、戦争は静かに始まる
町のいたるところで
戦闘が繰り広げられる
寝ている人を起こさないように
兵士たちは銃を撃つ
戦車は音をたてずに街路を走行し
飛行機は何かを包み込みよ ....
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