落ちては昇り
また落ちてゆく
雪は少しだけ
雪でいられる


傾きが降り
ひとときが降る
音は音のまま
姿を散らす


ひとり離れ
ひとり着き
ふたりにならぬ足跡の ....
月の 蜂つぼ  
ねかせられた
宿のない小石

そらんじた沈黙
からかうような
漆黒の 隙間

吹き矢に痺れる
鈴の壊れそうな
苦みになく小声

外堀の端に 蝶が あら ....
さようなら
冬の中では決心も幾分
凛としている

さようならを投函しようと思うのでした
さようならを投函しようと思うのでしたが
ポストの投函口は
市の条例とかで封鎖されてしまい
更には ....
改札口の向こうで
ピアノに蟻が集っている
きっと甘いんだろう

ハモニカを忘れてきた駅員が
時刻表に小さな落書をする
間もなく秋が来るのに
量が足りてないのだ

まだ君と僕とが出 ....
窓を揺らす透明を
娘たちの時間はすぎて
雪のなかの双つの道
どこまでも淡く
双つの道


青に添う手
剥がれる陽
いとおしさ 望みのなさ
左の目にだけ降りそそぐ

 ....
幼い頃に広かった幼稚園の庭。大人になって訪れると
不思議なほど狭くなっていた。密かに憧れていた保母
さんは、ふたりめの赤ちゃんをだっこして。お腹の太
ったおばちゃんになっていた。 

年を重 ....
  「修行」

午後には温かくなる体
ベビーピンク の爪の肌
血が通いましたよ 私


今日も祈るように手を合わせ
指先に軽く接吻する
上瞼は慈悲深く閉じられて
朝靄の消え行く間に ....
お日様にたっぷり干した
ふかふかのお布団くらいの
ホットケーキを焼いて
十匹の虎が走り回ったくらいの
たっぷりのバターをのっけて
お風呂に張ったくらいの
たっぷりのはちみつをかけて
いち ....
こぐまの尾、
ちかり、ちか、り

天空いっぱい夜は溢れて
地上で凍った吐息は
瞬く銀に吸い込まれる

星灯りの舗道に
靴音を響かせ
きみの声を思い出すと
辿る道程は冬の密度が融 ....
さてと。
最近、詩を読んでいて、「信頼」ということが気にかかる。
あとは、アクセス。
このひとはどういう世界を生きていて、
どこへ向かってアクセスしていて
どういったものを信頼しているの ....
ファミレスで
つきあってた男の子と
もうさめたコーヒーを飲んでたら
外は雨で

雨はいつから雨になるんだろうね
いつ空から落っこちるって
決めるのかなあ


そうゆうふうなことを
 ....
離れてもなお離れ得ぬ漠鬼かな



つむる目にひとつこぼれるななかまど



つむる目の光のなかを去りゆく背



己れから己れあふれる獅子頭



さ ....
たまねぎを刻むと涙が出る
それにかこつけて
少し本気で泣いてみる
そうして
矢張りわたしは
要らない子かも知れないと思う
だけど午前の台所は
悲劇ごっこをするには明るすぎるし
誰かを想 ....
こどものころ
よく聞かれました
大きくなったらなんになりたい?

わたしはいつでも
お菓子屋さんと答えたけれど
ほんとうは
ちがうの


わたしは
大きくなっても
なんにもなり ....
ちらちら舞う舞う
ゆきのこそのこ
あすふく風の そよぐ黒髪

かえるまい
いや
かえろうか
真白な空の
冷たい熱の 鳴く結晶

あやす涙を
すくいとり
手紙にそえて
あすへ飛 ....
弟がつり革になって
ぶらさがってる
白い輪っかのところなどは
良いつくりだった
揺れるたびに僕はぎゅっと握り
引っ張られた弟は
それでも痛いとは言わなかった
昔からそういう子だっ ....
こころを耕す
お日様をあびて
雨をよろこんで
実りを願うんじゃなくて

わたしは耕す
わたしを耕す
いいことばかりはなくていい
やさしさはほんのひとつぶでいい

実ったものは
み ....
冬の陽ざしがうれしくて
君は僕に笑いかける
あたたかな冬の光がまぶしくて
君は泣き顔をして横を向く


風が山茶花の花をゆらして
通り過ぎていった
その花に触れるのはおよし
君はそこ ....
心の中にある草原に
乾いた強い風が吹いているので
雨を降らせてみました
大きな虹が架かかりました

心の中にある森に
細くて尖った枝が軋んでいるので
葉を茂らせました
多くの鳥がさえず ....
天国のドアなんて、とっくの昔に出ちまったんだ。
忘れてた。
戻りようにも、戻れやしない。
だから、そろそろ他のドアを探さなきゃいけない。

そう思う。

***

キティ ....
オルゴール火口そばに音ごと流れんとす

ねむりに沢 よこたえて仮に香る肉体

石室の闇に消えゆく滑降痕

月に目を奪われ充血している月

飛ぶなどしてつまさきをこころにのせる

凧 ....
轍に映る
音の魚
午後へ午後へ流れつき
雨のように息をめぐる


偽の季節の声があり
激しく隙間多く震え
水と風の
通り道は濃く


頬をすぎる波
くちびるの波
 ....
 詩の読み方といっても、そんなものが決まっているわけではないし、決められるものでもない。読者は自由に、自分の読み方で詩を楽しめばいいのだ。だが、そう思う反面、詩の読み方に根本的な誤りがある人が多いよう .... 柔らかく 昏い光が
ひっそりと漏れだしたように

わずかに傾斜した平坦な地の
襞に、影

鉦がきこえて
列がゆく野は
さびしい海にむかって開けていった

或るひとつの手の
美しい ....
北からの強い風が吹いていた
枯葉をまだ護っている木々にも
誰もいないベンチにも
そこに流れる時間さえ吹き飛ばし
風は強かった

明け方の夢に両の頬が濡れて
世界中で独りぼっちのような目覚 ....
そんな目でみるなよ

おいしく食べるからさ
*講談社文芸文庫版「腐敗性物質」http://www.amazon.co.jp/%E8%85%90%E6%95%97%E6%80%A7%E7%89%A9%E8%B3%AA-%E7%94%B0%E6%9 ....  写真が嫌いだ。風景写真は好きだが人間が写り込んでいる写真が大嫌いだしじぶんが写り込んでいようものならその写真を処分するためにおまえの妹の身柄を確保して交換条件にしたいぐらいに嫌いだ。思い出は必要 ....  大陸東岸の島嶼では、なんとも夥しい数の
言葉が浜辺に堆積し続ける。行き先を持たぬ
者らは、最後は海辺に横たわるしかないのだ。
一日の始まりから終わりまで、波は鳥という
鳥のかたちを投げかける ....
 詩を書く時、詩を詩たらしめるために、韻律という要素は欠かすことの出来ない大きな要素となる。頭韻や脚韻などのいわゆる押韻とリズム、詩の音楽的な要素のふたつを合わせて韻律と呼ぶ。
 日本の詩の淵源が和 ....
ふるるさんのおすすめリスト(5825)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(冬鳴_Ⅲ)- 木立 悟自由詩507-1-15
つき_の_はな_5- 砂木自由詩8*07-1-14
投函- tonpekep自由詩11*07-1-13
制度(駅の周辺)- たもつ自由詩1707-1-13
冬鳴_Ⅱ- 木立 悟自由詩607-1-13
遠い鐘音- 服部 剛自由詩13*07-1-13
気功師になれるかもしれない- 千月 話 ...自由詩13*07-1-13
ホットケーキにはちみついっぱい- ふぁんバ ...自由詩14*07-1-12
冬の夢かたり- 銀猫自由詩21*07-1-12
三匹が斬る〆_現代詩フォーラムランダム道中千人斬りの巻_其の ...- 熊髭b散文(批評 ...13*07-1-11
私は詩人じゃない- ふぁんバ ...自由詩8*07-1-11
冬応- 木立 悟俳句907-1-11
午前十時のクリームシチュー- 吉田ぐん ...自由詩2907-1-11
こころの色- ふぁんバ ...自由詩10*07-1-10
小雪(こゆき)- こしごえ自由詩12*07-1-10
車内- たもつ自由詩1807-1-10
こころを耕す- ふぁんバ ...自由詩8*07-1-9
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心の中にいる自分に- ぽえむ君自由詩16*07-1-9
句読点ガンダーラ- 虹村 凌自由詩7*07-1-9
非ジャクリーンの唾- 黒川排除 ...川柳707-1-9
つたい_はじまる- 木立 悟自由詩807-1-8
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遠い別れ- 銀猫自由詩16*07-1-8
ぬりかべ_まん- たりぽん ...携帯写真+ ...14*07-1-8
■批評祭参加作品■田村隆一の「腐敗性物質」について少しー初期 ...- 石川和広散文(批評 ...11*07-1-8
ポイントについて- 黒川排除 ...散文(批評 ...23+07-1-8
僕はいつもあの浜辺で継ぎはぎの夢を見つづける- 「ま」の ...自由詩3*07-1-7
■批評祭参加作品■日本の詩における韻律の歴史- 岡部淳太 ...散文(批評 ...3*07-1-7

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