海鳴りは遥か遠くでさざめいて 
波間に浮かぶ言霊たちは 
いちばん美しい響きを求めて 
たがいに手を伸ばしあう 

砂浜に打ち上げられた巻き貝は 
もはや亡骸となり果てて 
右の耳に ....
アルフレッドの忙しそうな姿に目を釘付ける。
 胸のノコギリしならせて
  そっとギザギザ指でなぞりながら
疲れても金鎚で打ってしっかり釘付けておく。

アルフレッドはロイドジョージみたい
 ....
蝶を見た朝
森から森へ
子はひとり織る
銀の声


緑をつらぬく小さな音
つらぬかれた跡の揺れる音
つらぬいたものが緑に染まり
水の底から空を見る音


銀が重なり ....
机の人がいた
脚がついてた
幽体離脱の
練習の真っ最中だった
汗をかいて
それでも手を振ると
余っている方の
手を振ってくれた

(2006.6.19)
あぁ いつか
「君の可愛いトコが好き」
そうあなたが言ったから

皺になっても
白髪になっても
可愛いトコだけは失くさないでおこう って
心に決めてたのに

可愛いトコって
なんだ ....
大きなガラス扉
日焼けしたブラインド
貸店舗、の白い貼り紙
コンビニになりきれなかった
角の、たなか屋

殺風景な店先のコンクリートには
ただひとつ
小さな郵便ポストが生えたまま
舌 ....
立ち位置を、探している。
いつまでも見つからない、
足の踏み場を。 

もしくは、
消えてしまった君の幻を
抱きしめる、
世界の中心を。 

人波の川が流れゆく
この街の中で、 
 ....
湾曲している水平線上にて、
しめって酸化しそうな金属の肌が
垂れこめた雲に灰色の腐蝕を放っていて
見あげても星は降る気配
海の月の揺らぎ
飽和した幻影の瞬く電子
この神経を流れ去ることのな ....
空の水がみな注ぐ
水無月ならばこそ
ガクアジサイのぼんぼりに
青色 むらさき
灯りを点けて
こころの内を絵に描いてみる


哀しみ惑う雨模様は
霧雨に溶いた絵の具で
ぼんやり滲んで ....
ブルーベリージャムの あまずっぱい朝に
「お早う」と言って
庭へ目をやる
すっと口許に手をそえ
ちいさな欠伸
すこし涙がじんわり
(うつむいて)
すっと小さな海をふちどる
縁側でやんわ ....
テーブルの向こうで
カエルがなくのだ
涙もろいカエルがなくのだ

悲しみの理由は
支離滅烈
取り乱したカエルの日本語は
とてもビジネス文書向きではない

だか 悲しみという命題は
 ....
真夜中にせんたくものを干すきみの着ている服も濡れている手も


立ち直りかけてるきみに悪いけど闇を失くしたきみは抜け殻


伸びる影のびないひかりの集う朝みえない牧師が祈りをサボる
 ....
雨の中
セカンドバックに
滴がポタリ
そして吸い込む

郵便屋さんの
青いシャツが
水玉模様の痕
緊張している

ナスタチウムが赤と黄色で
咲いている。
この花エディブルフラワ ....
千代紙こうてくれへん?
匂い付きのやつやで。
嗅ぐと、鼻の奥んとこが、ジーンとなんねん。
何や懐かしいこと、思い出せそうで、思いだせへん
あわーい陶酔があんねん。
千代紙には。
何でやろ、 ....
ふうふうと
息をのぼらせ
この坂道をのぼってゆく
季節は溶解し
逆転し
暗転し
眠るものの肌を焦がした
ふうふうと
息をのぼらせれば
ふうふうと
あえぐ空 または地

(私はあ ....
小雨の降る夜道を歩いていた。
ガラス張りの美容院の中で
シートに座る客の髪を切る女の 
背中の肌が見える短いTシャツには

「 LOVE 」 

という文字が書かれていた。 
 ....
たくさんの固形物が
群立するビルの谷間に
在るものが在るものを
こえようとする瞬間
世界中の言語は黙秘した
こだまする
吐息と靴音
家に忘れた裁縫箱を取りに
少女は走った

 ....
戦中戦後の「マチネポエティク」から現代の「中庭詩集」までの定型詩の試みは、口語自由詩のとめどない散文化への警鐘であった。それは個々の作品うんぬんよりも、饒舌冗漫でいつ果てるともない詩法へのあてつけとし .... ぐるぐる太陽の下、
ぼくたちは生まれて、
食べて寝て起きて、
また食べて、
生きて、
いる。

まいにちまいにち、
いつもまいにち。
食べて寝て起きて ....
ぼくは詩を書きたい

繰り返される中に
新たな夢が生まれる

今日もまた

朝の散歩をしていると
海に出会いました

風に誘われ
砂浜に立ち海を眺める

潮騒の音ともに
何 ....
フライングベッドが再度あらわれて深い眠りを焦がしてしまう


4ゆびをテーブル上で交差するあなたの朝が美し過ぎて


アーサーが来てたわよ アーサーってだれ?たぶんお母さんのそうぞうじょう ....
気になる
気にする

木になる
木にする

おなじ「キ」なのに、「木にする」はおかしい
何を木にするのだろう
あの人を木にすると魔法使い
ぼくが木になるとお友だち
知らない ....
ぼくは詩を書きたい

つながりというものに
明確さは必要ない

今日もまた

朝の散歩をしていると
緑道に出会いました

緑が生い茂る夏
緑が似合う夏

歩く道も
なるべく ....
湿った闇に蛍ちかり
潤んだ夜に星ひかり

小指から糸を辿れば
丁度きみの背のあたり
絡んだ赤が花になる

   夏は夜

浴衣を着れば良かったと
木綿のシャツを少し恨んでみる
盆 ....
月は
硝子に描かれた設計図なのです
半透明に、透明に
あるいは暦のように

時は
暦の影絵
季節を待ちこがれた獣が
手に入れた花占い

君は
峠ではためく{ルビ経文布=タルチョ} ....
水彩の絵の具ま白き画用紙にぜんぶぶちまけようよ六月


自転車の後ろで団扇を仰ぐきみ見ていた海に落っこちるまで


ゆかた着てきみが来るからあの駅を思い出すたび朝顔が咲く


い ....
青い 朝爪
くとん と
葉の 胸

黄緑 透ける脈

まだ
まぶしいの

月に
あずけてた 
から
粛然として初夏は重なり
カーテンを引く
夏の重さは水面を広げる
わたしたちは口止めをされている
沖の方では服を脱ぐようにして
海の肌が見える
わたしはあなたが好きだっていうことを
莫迦み ....
本当はセリカがよかった
が、人気車には、やはり手が届かなくて
中古車屋のおやじに勧められるまま
同じエンジンだというコロナにした
家に帰ってよく見ると
左のドアが少しへこんでいた

―― ....
現代詩フォーラムで自分が好きなのは、ゲストブックのごあいさつの部分。はじめの一歩だね。

入会するには、いろんな儀式がある。まず、ハンドルネームを決めなくちゃいけない。本名でやってくかっていわれる ....
ふるるさんのおすすめリスト(5825)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
潮騒を聴く- 落合朱美自由詩3106-6-21
Projection- 木葉 揺自由詩506-6-21
銀衣の子- 木立 悟自由詩506-6-20
練習- たもつ未詩・独白8*06-6-20
チャームポイント- さち自由詩6*06-6-20
たなか屋の角- 佐野権太自由詩54*06-6-20
「空」を抱く人_- 服部 剛自由詩20*06-6-19
水平線遊戯- こしごえ自由詩17*06-6-19
夢紫陽花- 銀猫自由詩13*06-6-19
初恋- こしごえ自由詩14*06-6-17
ポーカーフェイスの涙- The Boys On ...自由詩5*06-6-17
踏み絵- 本木はじ ...短歌806-6-17
梅雨- ペポパン ...自由詩8*06-6-16
ぶるー・びぃず- 佐野権太自由詩22*06-6-16
地霊- 岡部淳太 ...自由詩8*06-6-15
「汚れた足」- 服部 剛自由詩21*06-6-14
黙秘- たもつ未詩・独白8*06-6-14
●そろもん第三の栞- みつべえ散文(批評 ...706-6-14
「_ナパパホパパ・ヘパ・ウパパヤ。_」- PULL.自由詩12*06-6-14
ぽえむ君−望洋−- ぽえむ君自由詩4*06-6-14
ラヴュー- 本木はじ ...短歌406-6-13
ふたつのキ- 石川和広自由詩11*06-6-13
ぽえむ君−緑道−- ぽえむ君自由詩9*06-6-13
- 銀猫自由詩15*06-6-13
星を、かぞえてはいけない- たりぽん ...自由詩16*06-6-13
ぬるい夏- 本木はじ ...短歌806-6-12
渡らせ夜- 砂木自由詩9*06-6-12
カーテンを引く- tonpekep自由詩11*06-6-11
描いた青の軌跡は- 佐野権太自由詩16*06-6-11
ハンドルネームとはじめの一歩- umineko散文(批評 ...12*06-6-11

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