「Le Poete」(詩人) 
という名の店が姿を消した後 
新装開店して「Dio」(神) 
という名のピザ屋になった。 

消えた、前の店と同じく 
ピザ屋は毎日空席だらけ 

カウ ....
地球は丸いものだから
平たい紙に写しても
全て正確には表せない
距離を正しくしようとすると
面積がおかしくなり
方角を正しくしようとすれば
形が崩れてしまう

地図は
もともと全てを ....
教室に戻ると、
机がなくなっていた。
みんなぼくに背中を向けて、
くすくすと笑っている。
すごく笑っている。
いつもの光景。

誰かが振り向いた。
なに ....
左目の蜂
音を運び
ひとつふたつ
鎖骨に沈み
水音になる
心音になる


傷は多く
果実の匂い
口でふさぐ
はばたきの色
外へ 外へ
去ろうとする色


水 ....
当時はもてはやされた
流行のデジタルカメラ
今では部屋の片隅で
勢いで買った専用のプリンタとともに
すっかり埃にかぶっている
電池も完全に切れている
プリンタに差し込まれたままの紙は
純 ....
ふかい夜のそこで
ひざをかかえていても
かならず夜明けはくる
地球が回っているかぎり…

かなしみのそこで
かなしみがつづいていくのは
じつは
あなたがあなたじしんで
かなしみを追い ....
針金を折りたたんでいく、と
先には僕らが息をしている家が見える
目を細めれば海のようなものがあって
僕らはそれを海と呼んだ
その前で君はセーターを編み続け
僕は隣でセーターを食べ続けてい ....
なんでもレイモンド・チャンドラー「長いお別れ(ロング・グッドバイ)」が
村上春樹による新訳でこの度新たに出版されるらしい。

ぼくは村上春樹についてよく知らないのだが、話のついでにせっかくなので ....
春へと続く回廊は
まだ細くて
差し込む光に
白く歪んでいる
三月は
足裏を流れる砂の速さで
大切なものを{ルビ攫=さら}っては
あやふやなものばかりを
残してゆく


  いくつ ....
夕陽をあびる 
丹沢の山々に囲まれた 
静かな街の坂道を 
バスは上る 

時々友の家で 
深夜まで語らう
( 詩ノ心 ) 

午前三時 
友の部屋を出て
秒針の音が聞こえる部屋 ....
燃える草の原のむこうで
夜は息をしつづけていた
生まれる前のものが羽に包まれ
夜とともに揺らいでいた
かがやきのない星が穴のように在り
風と煙と火の柱を
吸い尽くすように吸いつ ....
牛乳瓶は蓋を開けたまま
空を見つめてる
その丸い口で
空を飲み込もうとでも思ってるのだろうか
白い雲を自分からこぼれた牛乳だと
勘違いをしているのだろうか
狭いガラス瓶の中に閉じ込められた ....
せとものが 乾いていく
洗った水を流す
手のとどかない
光源からのぬくもり

雇われたわけでもなく
息を 野に延ばす

図の中にいる血脈
末端を一巡り鼓動

いつか影を潰し
完 ....
今日、某女性週刊誌を立ち読みしたところ、

「幼稚園のお遊戯会でかぐや姫が4人」

との見出しを見つけた。ほんとか嘘かは知らないけれど、今お遊戯会で生徒に平等に扱う為にかぐや姫を4人にした ....
西日の{ルビ紅=くれない}に照らされた
誰もいない部屋の
あの日は永遠に暮れずに
私を傾きつづけて

太陽電池式腕時計の刻みつづける
秒針の先にひっかかっている
スープに影はささないでい ....
色の名前を忘れていく
最初に忘れたのは
花の色を真昼の
それにする太陽
そして、ものまねの月

雨の色を忘れていく
濡れるものとそうでないもの
雲の内側では透明の
感傷にも似た
匂 ....
ゆるやかな浅い曲線
萌黄、山吹、薄紅、象牙、
さまざまな裳裾から覗くつまさき
光の紗の微笑
例えば
差し出された野性の腕
ソファを見に行った
高級家具店へ行った
電車にのって行った
外国人のつもりごっこ
買うつもりごっこ

オーノーと
あなたは言った
オーイエスと
あたしは言った
やあらかいソファはふ ....
 
見上げる空に
星は無い
町の空は
寂しさを忘れる為に
いつまでも いつまでも
見える範囲を
照らし続ける

照り続ける事が優しさで
見えなくなると
その優しさも届かなくなる
 ....
サテンの光沢まばゆく
風が雲の緞帳を翻すとき
ひととき白日夢に眩む

まだ蕾、とも呼べぬ小さな膨らみは
幼すぎて花の名前を知らない

その風の名残のなかで
わたしは繰り返される春を
 ....
水から聞こえくる声に
応えつづけて日は暮れる
滴のなかの千年に泣き
魂と物をくりかえし
小さなうたをうらがえす


翳りの坂をのぼる火の葉
夜明けと午後は
混じることなく ....
短く折れた細い炎が
他の炎のはざまから
怪物を見る目でこちらを見ている



燃え尽きるものたちに囲まれて
何かを断ち切る仕草の列が
煙のなかをつづいてゆく


 ....
透き通る石が相手なら
わたしの瞳もまもられそうで、
こころゆくまで
あずけて
うるむ

そんな夜には
ゆびも優しくなれるから
ゆめをすなおに飲み干して
爪は爪のまま


 ....
(また、お出かけなんだって、つまんない
保育園で唯一娘のことを
好き
と言って遊んでくれた友達は
先月突然、家庭の事情で引っ越してしまった

この町にも
あの町にも
ひしめく家並み
 ....
シーラカンス
君なんてちっとも不思議じゃない
何億年なんて
君が生きてきたわけじゃない

連綿と続いてきたことをいうなら
私だって同じくらい古い
姿かえようと体制かえようと
生き物たち ....
丘の上の{ルビ叢=くさむら}に身を{ルビ埋=うず}め 
仰向けに寝そべると 
空は、一面の海 

宙を舞う 風 に波立つ 
幾重もの{ルビ小波=さざなみ}を西へ辿れば 
今日も変わらぬ陽は ....
{ルビ微睡=まどろ}んで、乗り過ごすうちに
春まで来てしまった

0番線から広がる風景は
いつかの記憶と曖昧につながっていて
舞いあがる風のぬくもりが
薄紅の小路や
石造りの橋や
覗き ....
僕は男だから
産む痛みを知らない
同じくらいに
産まない痛みを知らない
痛みなんて知らない
ここは戦地ではないから
僕はあなたではないから

幸せになる方法を知らない
幸せにする ....
君が
 
ぽつん。
 
と残した香りが
 
僕の表面を覆う理性を
突き抜けて
 
真ん中から少し左を
 
ソーダ水のやうに
刺激してくる。
 
今になって
 
ああ、あ ....
洗濯機に自分でパンツ入れないでそのあったかさ確かめてから


蜂蜜の垂れるすがたはエロチックなんてくびれの辺りで思う


靴べらからドアが閉まってしまうまで何度私を見るか数えてる
 ....
ふるるさんのおすすめリスト(5825)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
(_ピザ屋_Dio_にて_)_- 服部 剛自由詩11*07-3-6
言葉は丸いものだから- ぽえむ君自由詩10*07-3-6
「_おれ。_」- PULL.自由詩8*07-3-6
降り来る言葉_XXVIII- 木立 悟自由詩907-3-6
写せなくなったカメラ- ぽえむ君自由詩14*07-3-6
夜明けを待ちながら- ふぁんバ ...自由詩9*07-3-5
- たもつ自由詩1407-3-5
皮肉について- んなこた ...散文(批評 ...1*07-3-5
桜通信- 佐野権太自由詩18*07-3-5
「_遺影の顔_」_- 服部 剛自由詩10*07-3-4
ノート(原のなかの家)- 木立 悟自由詩707-3-4
牛乳瓶- ぽえむ君自由詩8*07-3-4
化石源- 砂木自由詩12*07-3-4
「主役」と「脇役」は違いがあるのか- 北乃ゆき散文(批評 ...15*07-3-4
翳り_(かげり)- こしごえ自由詩21*07-3-3
桜、わすれていく- たりぽん ...自由詩25*07-3-3
春は- 石瀬琳々自由詩10*07-3-2
シチュウ日和- ふぁんバ ...自由詩9*07-3-1
星に- 川口 掌自由詩14*07-3-1
さくらいろ- 銀猫自由詩24*07-3-1
ながれ_ちかく- 木立 悟自由詩207-3-1
ノート(43Y.2・27)- 木立 悟未詩・独白407-3-1
水晶になる- 千波 一 ...自由詩20*07-3-1
あっかんべーの事情- 佐野権太自由詩17*07-3-1
草原のラティメリア- 小池房枝自由詩14*07-2-28
願いごと_- 服部 剛自由詩15*07-2-28
春のホログラム- 佐野権太自由詩34*07-2-28
花束- たもつ自由詩3507-2-28
炭酸香- 黒子 恭自由詩7*07-2-28
えっち- さち短歌18*07-2-28

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