いのちの外れをふらついて
月が見える窓にもたれる
二月の終わり
ねむいは深い深い深い
ベッド
指先がまくらの影をつきさして
おきあがれない
おきあがれない
芽が ....
芸術ってなんだろう。
日常をしのぎつつ ふっと思う。
このごろ あれかなと思う。
むすんで ひらいて。
多分 小さな頃 教わって うたいながら
手を開いたり 結んだり。
なにか 呪文のよう ....
農家の母屋を改造した学生下宿が
家賃一万円の住処だった
わたしは床の間のある客間の六畳
一二畳の居間には親友が
離れの六畳には先輩が
隣の六畳と四畳半には後輩が
それぞれ巣くっていた
....
遠い昔、つき合いっていた頃に初めてあげた
小魚のシルエットの素朴な首飾りを
さりげなくつけている君が好き
通りすがりの子犬や
抱えられてる赤ちゃんを見つめるときの
黒い瞳が好き
お ....
闘え洗濯機!。
三時のおやつはケンタッキー。
おさるの籠屋はモンキッキー。
カラスが泣いたらウッキッキー。
カツラがずれたらウッシッシー。
羽ばたけ蠅叩飢。
....
うたを綴る
ひとつ ノォトに
うたを紡ぐ
ひとつ こころに
今日の言葉を装い
明日吹く風を纏う
雲に似て
恋に似て
刻々とかたちを変えるその憧憬を
留めるため
小さな引き出 ....
ベンジャミンさん
「知らないことを知っている」に寄せて
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=64380
自分の思いを伝えて他人を感動させることが目 ....
透明になる
季節の変わり目には
どんどん色素が失われ
地図上に引かれた
ぶっきらぼうな交差線を
どんどんほどいていく
今日をほどけば、
明日のかけら
冬をほどけば、
春の ....
(本日の天気・九官鳥曇り)
天気予報士が少しくぐもった声で言った
昨日の予報では
(スズメのち晴れ)
小さなさえずりは 集まって
高音と 空へ抜ける
清清しい朝に撒き餌して
集ま ....
(16) 漢字テスト
問1.以下の漢字の読み仮名を書きなさい。
・弄ぶ ( )
・辱める ( )
・嬲る ( )
・乱れ牡丹 ( )
....
“言葉にはきちんと止めを刺してあげなさい”
俺のじぃちゃんは死神だ
母さんの名付け親だから
血が繋がっているわけではないけど
昔からよく遊んでもらって今も良く遊びに行く
命がかかわる ....
もしも許されないなら
この瞳を抉り出して捧げますから
貴方の薬指を飾る石にしてください
蝕まれてゆくのはいつも正常な意識ばかりで
何かを伝えようとするたびに奥歯が軋んで
上手く ....
神保町にゆきたい
中央線でゆきたい
半蔵門線でもよい
おれはもうだめだ
あとのことはたのむ
おれの好みをみつくろって
何本かのエロDVDをたのむ
あの店だ
神保町にゆきたい
どう ....
実際の所あれは
鴉のようにも見えたし
人間のようにも見えた
真冬の朝の
まだ明けきらぬうちに
紫色の空を
私たちは見上げていた
凝固につぐ凝固
雪よりも白く美しい
骨を包んで ....
君の言う単なる恋愛に
僕は幾度となく涙を流してきた
君の言う単なる恋愛に
僕は幾度となく命をかけてきた
なぜなら
そこに世界で一番大切な真実があるから
....
人生を
長い坂に喩える人がいる
きっと僕もその長い坂にいるのだろう
どのくらいの地点かはわからないけど
どうして登るの?
と聞いてみたくて見渡した
登山家みたいな人が近くにいた ....
落日
蜃気楼のよう
だけど蜃気楼じゃない
焼かれるのは
空じゃなく
今日という日の末路
果てるような
限界線
焼かれるのは空
じゃなく
あなたは どこへいくの
ペンペン草に 絡めた心
持て余して
工場の 煙に
後ろずさって
怯えてた
風が 未来に往くのか
過去から いつ来たのか
座りこんでた くさっぱら ....
時季の
すこ〜し 向こう
顔のぞかせて
「温かいね」
って
あしたも
逢えるかな?
*
足下から解けてゆく 春は
上着を一枚 置いてきぼりにして
君に逢いに行くんだ っ ....
“白い蛾が産まれると困るのでしばらく家を出ます”
“追伸”
“白い蛾を見ても殺してはいけませんよ”
こんな置手紙を残して
死神が家から居なくなりました
いつも一緒にいた名付け ....
君の事
迎えに行くとき
”満点”な
ボクになりたい
心躍らす
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっだっだっだっ地下っだっだっだ
だっぱー(しゅー)ずたたたたた多々ん
だっぱー(しゅー)ずたたたたた多々ん
だぱすかちん!
(あー)鷹鷹鷹鷹鷹鷹すかち ....
屈めた背中を ゆっくりと伸ばすように
季節は移り変わる
それは水指に潜む 小梅の性
三寒四温の質感を受けいれては ひとり悦に入る
(ああ 春は素敵な季節
(水指の渇望は
(滴り ....
背なか 背なか
もたれかかった珪藻土の壁には
真昼の温みが宿り
後ろから
春の衣をふうわり掛ける
あし
足もと
埃だらけのズックの下で
蒲公英は蹲り
カタバミが少し緑を思 ....
“回転木馬は月夜が本番ですよ”
目の前をスキップしながら語る死神の後を
私は諦め半分で歩いていました
夏の果実は真っ赤に熟しているというのに
少し遅めのマリッジ・ブルーが私を襲っていま ....
切り絵(題材)
「少女」
ただ真っ白い紙でした 私たち
切り絵師は 無を有にする
柄に美しい細工を施した
銀色の先端鋭いハサミで
すんなりと手足の伸びた
可 ....
きたへ うつる ほの を
しゃくりあげ おおう て
そりは それていく ゆき
あけて あんでいく いと
かたまれない かげろい
かまれるたび ゆりゆれ
つけた げんの なまえ
....
今はまだ届かない思いも叶うと信じて
とろ
ゆっくりと歩いてゆこう
毎日は揺れ動く階段なのだから
足もとから築こう
ぅはっ
今夜でしょ
明日でしょ
明後日でしょ
その次の朝まで
だいじな だいじな日曜日
誰のものでもなくて
あたしだけの 日曜日
ぅはっ
宵闇は
切り子細工の紅茶に透けて
紫紺も琥珀の半ばでとまる
グラスの中では
流氷が時おり
かちり
ひび割れて
薄い檸檬の向こうから
閑かに海を連れてくる
壁の時計は
ゆるり ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171 172 173 174 175 176 177 178 179 180 181 182 183 184 185 186 187 188 189 190 191 192 193 194 195