紺色の制服を着て
学校帰り
電車の中で何かが抜け落ちてゆく
降りるはずの駅をやり過ごして
いつもかよった
県境を流れる江戸川の河原
ただ
空が広くて
ただ
風は流れて草の匂 ....
{引用=
「どのようなエクリチュールも、最終的には、言葉を知らない、コトバ以前の感覚的な、感性的な存在を、コトバによって、ということは同時に法によって貫かれた倫理的な世界へと、〜ある決定的な痛み ....
一週間も社会にでていれば金曜の夜には心がカチカチなので
硬くなった心をすこしでも揉み解そうと長くお風呂に入って
みる。電気を消してずずっと湯船につかって口と鼻との間に
水面がくるよう ....
{引用=
「詩とはなにか?−この問いに対する答えは、詩の方法的、形式的側面からなされるのが普通です。しかし、形式的規律をもたない自由詩以後は、こうした側面からこれに答えることは、全く困難になってしま ....
さよなら、ブラジャー
白くて
可愛い布切れでした
もう誰に着けられることもなく
誰に脱がされるわけでもない
ブラジャー
風に吹かれて
善光寺参り
夏の夜
夏の海
砂、砂
そっと手に掬う
一粒、ひとつぶ
祈る、祈るのは
誰のため?誰かのための
作りかけの自分
少し、すこし傷に砂を入れたい
自分が変われるのか
....
こわいんだ 塗り絵の世界 はみ出るの
{引用=
「詩学は詩の屍体解剖である」 高村光太郎
}
○まえがき:
はじめにことわっておきますが、私は「詩学」について全くの無知です。はっきり言って、「詩学」が何たるか ....
バカ男、お腹すいたー
お腹すいたよお
バカ男、お腹すいたってばー
お腹すいたよお
ええっと、誤解のないように言うと
二回目と四回目は
オウムのピー君が言いました
ピー君は他に ....
牧場は、今日も晴れるや。
山の向こうまで続く青空に
ポツリ、ポツリ 綿雲
良く乾いた干草が ホロホロと
風に浮かびそうな具合で
何となく 美味しそうだと思うのは
雑食動物の脳内変換 ゆえ
....
毎日見慣れた部屋の中で
いつもと少し
違う私になって見ようなんて
時間も いつもとは
少し違う角度で流れて
早いうちに片付けも終えて
それも気が向いたところだけ
テレビ ....
風呂上りの一杯がうまいと言った父は二度と出てこなかった
キリンが大量発生した日は知らないものに名前を書いてた
「呆気なく過ぎ去っていく春」と落書きされた犬が可哀想に
....
不安げに緑を歩む鳩の目がふと振り返り鴉になるとき
手のなかの鳥の器に降る震えこぼれゆくままこぼれゆくまま
いつわりの光の模様の窓をゆく姿を持たない鳥たちの列
....
自転車をこぐと水車の音がする流れを馳せる冬と春の背
午後の陽の光と音のお手玉が言葉に変わる冬と春の手
こぼれゆく言葉は道にかがやいて見つめつづける冬と春の目 ....
星砂の手紙を
ひとに送ったことがあります
便せんを折って
さらさらと封筒に注いで
指先かすかに潮と日差しの匂い
やがて返事が来ましたが
便せんにささっていたとか
ぶち ....
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=257400
先生、
ぼくのお兄ちゃんが
このあいだ死にました
ぼくのうちは
3人兄弟です
全員男です
まん中のお兄ちゃんが
死にました
名前はゆうごです
ぼくは「ゆうごちゃん」と
....
{引用=バージェス化石群のうかぶ
地底の暗がりで
水晶の音を聞きながら
ねむっていた
あなたへ
拝啓}
東北本線の夜行便が
山沿いの陸橋をちいさくわたり
けわしく青らむ空の奥 ....
生きている不思議な夢を君は見た?そろそろ君は目覚めるかもね
野山駆け野山駆けられ僕たちは遂に野山に野山られてる
回転扉を閉めれば良いのですあからさまな反射など屈折してしまう
....
あなたが遠くへ
行ってしまったあとの
カレンダーをめくってみる
こんなにたくさんの毎日を
どうやって生きていこうか
扉しかない部屋で
君は朝焼けを食べている
朝焼けを食べ終わっても
朝焼けはなくならない
俺が隣で朝焼けを描いているから
なくならない朝焼けを食べ続け
そして君はまた扉を排泄する ....
熊髭bさんの「詩を書くのを忘れてしまうススメ」を読んで感じたこと
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=34372
やはり、「詩を書くのを忘れ ....
探しものはあっちみたいだ
ゆっくりと
確実に
足取りは早くなる
あおそらの下
知らない内に僕は笑って
朝起きると両目がハートマークになっていた
しかし見た夢は思い出せない
ご飯を食べているとキリギリスが大口開けて飯を食わせろという素振りをした
仕方なくレタスを詰め込んでやると礼のつもりか ....
いつまでも辿り着けないきみがいる村の名前も思い出せずに
寒村に降りだす雪の音階で深いねむりに落ちる 失恋
村々が燃えてゆきます雪の夜ひとつの火の粉とゆう名のあなた
赤い傘 ....
幸福を抱きとめて静止するあなたは、蕾のすがた
胸に手をあててわずかにうつむくその、
長い祈りにも似た、沈黙
春を知る朝の、淡い喜び
風が冷たくても、
....
人さらいは人をさらったことがない
これからもさらう予定がない
けれど人さらいは人さらい
それは何の比喩でもなく
人さらいが人さらいであるということだ
何故人さらいは人さらいなのか
生まれた ....
受け止めかねる日々が
一日の中にいっぱい
押し寄せてくる
あるいは、波の中にもみくだされ
僕は
思い出の中のせいぶつになるように
ウニャウニャと日々を漂う
生き生きした面影を失った画面の ....
テーブルの上ではコンニャクが
ぷるんぷるんとダンスをしている
花束は戸籍を失効してしまった
僕のポケットには扉が無い
行きつけの店で転んだまま
起き上がれない児童相談員は綺麗な歯肉
....
夕闇に
かみひこうき
投げて
どこまで
飛んでいって
くれるのか
と
思い
を
馳せる
季節は春めいても
頬を撫でる風は
まだ
冷たい
ふと
隣に居な ....
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