大阪駅
十一番線

遠い目をした
電気機関車

  彼方への思いだけで
  切符を買いはしなかったか?
  帰るという意味を
  部屋に忘れてこなかったか?

いつもどこかに
 ....
美しいものを見るとき
ドキンとからだのどこかで音がして
ぼくはハッとふりかえる
遠い昔のあるときに
捨て去ってしまった故郷がそこにあるかのような気がして
なぜだろう

美しい人を見るとき ....
今朝書き終えたばかりの
手紙を紙飛行機にして
あなたへと向かう
風を探している

雲ひとつない晴天の空は
太陽の傾きが眩しすぎて
方向を示すものが
見あたらない

そこへ向かう風は ....
「暖」

羊羊羊
羊僕羊
羊羊羊



「寒」

        羊羊羊
 僕      羊羊草
        羊羊羊
1.僕が許せないこと

僕のお菓子を食べること
知らない誰かにメールすること
時々黙って家を空けること


僕は君を愛している
世界で一番愛している
だから僕は君を許せない


 ....
ポストがあんまり赤く誘うから
こっそり仕組んだ悪戯めかして
宛名にきみの名前を書いた


雪があんまりひっきりなしに
きみの傍に寄り添うから
水晶の珠を割って
ちいさな虹で
憂欝の左 ....
君の声がどうやって千切れてゆくのか知らない

どうか耳をよせてください
いいやよせないでください

僕はカミキリ虫みたいに叫んだ
その声は成層圏を真っ二つにした
そんなわけない

ど ....
手を伸ばした先に
掴みかけた陽射し
するりと零れ落ちる

温もりが少しあって
冷たさがやって来る
1月の空に投げかける
呟きは喧騒に隠れ

とめどなく詠う詩は
誰かが作ったものだけ ....
空を見上げた
あまりに高い空なので
空に落ちていく妄想に
とらわれた

空の片隅には
誰かが切り飛ばした
爪のような
透けた細い月が出ていた

重力はその物理法則を
放棄して足は ....
眠りに就く時間
西の窓に月明かり
眺めて寝るには
ちょうどいい

感じるほどの冷たさに
静まる鼓動
もの思うには
ちょうどいい

きのうの顔と
きょうの景色
きょうの顔と
あ ....
花に触れるとき

手のひらは
香りにも触れている

手のひらでは
匂い
感じられないけれども


花に触れるとき

手のひらは
色にも触れているのかどうか

手のひらで
 ....
距離にたたずむ私の{ルビ首=こうべ}は
ついに飛び去ることはなく
天と地を結び
{ルビ収斂=しゅうれん}を{ルビ咽下=えんげ}している

星々がめぐり連なる
境界
深く眠る視線は果てを知 ....
日溜まりの青空でダンスを踊る君は
或る日
突然
斑模様の水面となって
5番目のドアを叩き続ける
まるでドラムのように
5番目のドアを叩き続ける
まるで魂の叫びのように

自分が何者な ....
両手いっぱいの雨に
涙がまじっていたら


うけとめる方がいいのか
ふれない方がいいのか
なやみます。


うけとめた涙は
そっとしてほしかったかもしれません。

 ....
 風通し悪い部屋
 北窓の部屋

 たばこで煙ってる部屋
 ぼくが途方にくれてる部屋

 新しいベッドがきた
 寝心地はいい

 なんでも人や物のせいにすることは止めた
 時間をま ....
ピッチャー第一球投げましたら
虫捕り網で捕まえて
ボール掴んで三塁側に走る
とみせかけて
ベンチめがけてボール投げる
そして
人差し指と中指立てて
そうだ
Vサインだ

それが出来 ....
連絡通路には窓がある
この下を、通る線には空がある
小さな窓枠から顔だけを出して
呼吸、をするためだけに
はめ込まれた絵を、まずはどけることから始めて

アフター、通り過ぎても
落とした ....
定食屋で
食後のお茶を飲んでいる友の後ろに掛かる
絵画の入った{ルビ額縁=がくぶち}に
向かいの壁上の「非常口」の光は透けて映り
緑の人が白い出口へと{ルビ駆=か}けている

友と語らいな ....
表面に
氷が張って
中は
ヌルヌルしています
なんかいつも
そんな感じ
「ことば」は
「言刃」ではないから
「刃」で人は救われない 
凍てつく孤独は
癒せない

あなたの心が温まるように
言の「葉」集めて
焚き火をしよう

若い葉 枯れた葉 落ちた ....
紙一葉の重みは
風に飛ばされるほどだけど
そこに詩が綴られたとき
人の生に響くほどの
力をもつことがある


詩よ
天の恵みを浴びて
我の中に実るもの
いつかはたれかの鳩尾深く
 ....
きっとめをつむっているうちに
文字はしずかに
みみのよこを抜けて
みずうみのように
空の低い
やさしい墓地のように
まっさらにひろがってゆく だろう



とうめいなかいだんが ....
夏のたかまりのなかで聴いた
あなたの魂の音は
秋のめざめのように
とても澄んでいた
世界のいちばん深いところで
ゆるされてる
そういう色を
していた

草色のゆめのなかに消えるために ....
白髪になりし頭を掻く
掻き毟って
ふけが舞う
舞い落ちては
降り積もる
我が肩に
膝に

胃液が
溢れて
喉元に溜まる
こらえてきた
鬱憤が
喉元に溜まる

   吐き出 ....
独り言が止まらない

にやってくる


全身のけだるさを乗せ
仰向けに寝たならば
月の光が眩しくて
私は私への質問が止められない
私は私への回答で忙しい

滔滔と
滔滔と
 ....
底から見上げる水面が
青く青く煌めく

僕等は魚になったのだ

こぽこぽ
君の吐く息が
光の結晶になって
水中を揺らめかす

こぽこぽ
僕の吐く息が
滑らかな
螺旋をえがく
 ....
重さ、とは
預かること
預かる、とは
許すこと
許されること

必然的に張り巡らされた
偶然によって
僕の細胞は君の細胞と出会い
やがてまたひとつの
重さとなった

雨が降って ....
距離にたたずむ私の{ルビ首=こうべ}は
ついに飛び去ることはなく
天と地を結び
{ルビ収斂=しゅうれん}を{ルビ咽下=えんげ}している
星々がめぐり連なる
境界
  一等星を結んだ
  三角形ではなく
  二等星を結んだ
  五角形ではなく

涙を流すとき
いつもどうして
届かないのだろう

  やっぱり私は
  祈らない

いっそ
 ....
いつも通りの要素で朝が構成されている
人、人、赤い車、通り抜ける頭、髪の流れる、緑色の、人
見知った他人の中で何かを忘れているようで
振り返っても気付けない
ここでは、何かが足りないまま流れて ....
落合朱美さんのおすすめリスト(2868)
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