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ついに
黒い大群となって
見下ろすか

カラスめ

言ってみてもしかたがない
伝わらない言葉は
黒い羽根に遮られ

傍らに
ただ
人の
眠っている
ほどけた靴紐を結びながら走った
朝はいつも苦手で
腕組みしている先生の顔を見ないように
校門を駆け抜ける

一時間目から六時間目まで
机に突っ伏して眠り
部活だけはさぼらなかった
そん ....
独り言が止まらない

にやってくる


全身のけだるさを乗せ
仰向けに寝たならば
月の光が眩しくて
私は私への質問が止められない
私は私への回答で忙しい

滔滔と
滔滔と
 ....
誰かを待って

ソファにもたせかけた
首が
想/重い
口はぱかんと天を向いて

カレンダーはためく
冬の午後
窓は
開け放し

空ろに過ぎる
時の
縦横に

テレビ
 ....
良いお年を
良いお年を
と言って三日が過ぎた

年はただ
明けただけでめでたく
かたちだけでも年賀状では
皆笑顔だから
本気の諍いは
まだまだ
先の話だ

しかし
軒先には
 ....
今年最後の海を見に行った

午後六時
駅から海までは住宅街の中をしばらく歩く
にぎやかな町ではないので夜は早い
ビルディングの間からは見えない星座がたくさん瞬いている

海岸沿いの国道に ....
白い壁にまたたく
ニュース映像の


無音
の部屋で
テレビの人間はいつも忙しくしている

何かを攻め
何らかを責め
居心地の悪さを拭いてまわるように
忙しく
口を動かしてい ....
つるつると
つるつると

言葉が
見ている端から
頭上を滑り

相手は
張り付いた笑顔のまま

透明な
大きな
風船の中で

飛散した唾の天井
語る言葉はひとつも
届か ....
剥がれ落ちた
黄色の点描
掃いた先から
人だかり

異臭にまみれた種子
壮麗に枯れていく大木
足元に塗り込められた果肉

光が空気になる
空はだだっ広く
伸ばした枝の先に
カラ ....
人の灯りが
山間に星空のようにまたたいている
地上の星という流行り歌があった
高台を走る田舎の高速道路から盆地を見下ろすと
それは星の吹き溜まりのように見えるのだった

星座には見えないが ....
戒められた過去
犬が鎖をつながれて
インドの山奥で僧が吼える
今を捕まえることの
いまいましさ
いらだたしさ
いじらしさ
いいさ
厭わずに
生きていくこと
居住まいのつつましさ
 ....
落合朱美さんの岡村明子さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
なきごえ- 岡村明子自由詩206-7-21
卒業- 岡村明子自由詩906-3-11
とめどない思考- 岡村明子自由詩406-1-9
冬酔- 岡村明子自由詩106-1-4
新年- 岡村明子自由詩306-1-4
今年最後の海- 岡村明子自由詩405-12-28
テレビ- 岡村明子自由詩305-12-21
共有- 岡村明子自由詩3*05-12-14
冬の点描- 岡村明子自由詩305-12-11
盆地- 岡村明子自由詩905-10-6
イギョウ- 岡村明子自由詩305-9-8

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