苦労は買ってでもしろ
そんなことを
偉そうに平気で言う
お前は
一生苦労してればいい
胸の痛みが 海のふかい場所に
沈んでいる
目のない魚が こらえきれない
痛みの上を
ヒラヒラと 泳ぎ回っている


痛みの底には
もうひとつの
痛みが
かならずみつかるはず

 ....
開店時刻の前
Cafeのマスターは
カウンターでワイングラスを拭きながら
時々壁に掛けられた一枚の水彩画を見ては
遠い昔の旅の風景を歩く 


 *


セーヌ川は静かに流れている ....
メロンのきみどり震えてる
君のリボンのちょうちょの模様
キスはまったく騙し絵のよう
眩暈を起こしてうずくまる

めくらぬ日めくりゆらゆら揺れる
きみどり色が褪せぬよう
きれいな君を守るよ ....
四つの脚をたて
温度の低い床に
椅子が停泊している
いつまでも出航しないのは
その方法を忘れてしまったから
ではなく
航行すべき海が
椅子の内に広がっているからだ
水が溢れ出さ ....
ぼくは詩人

飾った言葉も
無垢な言葉も
言い表せない時もある

今日もまた

朝の散歩をしていると
白い蝶に出会いました

ふわりふわり
その飛ぶ姿を目で追う

ぱたぱた ....
森の寝息が聞こえる夜

小さな生きものの見る夢は
無塵の砂丘にしみこむ雨の
蒼く芽ぶいた花の種


明日を知ることが堅く閉ざされている
明日を知ることの恐れを知っている


 ....
朝起きて 
寝ぼけた{ルビ面=つら}で 
鏡を見たら 
直毛の黒髪の中から 
ふにゃりとした{ルビ白髪=しらが}が1本 
飛び出していた 

指でつまんで 
ハサミで切って 
手のひ ....
ぼくは詩人

自由とはその人の心が広いほど
広いものかもしれない

今日もまた

朝の散歩をしていると
1人の女性に出会いました

朝からお酒を飲んでいる
着ている服もヨレヨレで ....
日本語は乱れている。はっきり云って許しがたいほど乱れている。私は、あのコンビにや、飯屋で使われるわけの分らない接客用語が嫌いである。

「千円からお預かりします。」の「から」は不要なのではないかし ....
深夜の浜辺で
青白い顔をした青年は 
{ルビ焚=た}き火の前で{ルビ膝=ひざ}を抱えている 

肩を並べていた親しい友は 
すでに家路に着いた 

胸の内に引き裂かれた恋心 
誰の手に ....
ぼくは詩人

形ないものは形がないがゆえに
それはまた永遠の繰り返し

今日もまた

朝の散歩をしていると
水たまりに出会いました

少し離れたところから見ると
きらきらと輝いて ....
散る散る  ちるらん
花びらの
風に任せた行く先は
夏の匂いの西方か

揺り揺る  ゆるらん
水面に降りて
さざめく海に恋がるるか

思えば君に逢うた日の
宵は海辺に砂嵐
さらさ ....
結婚は雑巾
汚れては洗い
穢れぬようにカビないように
絞り続けて
布はほつれる

愛は悲しみであり
人として
死んでゆかねばならぬ
絶対の孤独の裏返し
孤独と傷の共有

恋は単 ....
樹液であったか
あなたの白磁の指先は
四月の風の黄砂に紛れて
鼻腔に忍び込むのだ

だから
あなたの肌の温もりが
触れたそこから
皮膚は波打つ
毛細血管に
タラップが降ろされ
血 ....
大理石の{ルビ初心=うぶ}な冷たさに
灰色の空のもと青い花が咲いている

わたしは、
結果の過程であります
いま見ている景色
いま聞いている音色
いま今は
すくなくともわたし、
うた ....
足跡は
続いていく交差点の
その先に落ちている
踏締めるには少しだけ、遠い景色

よくありそうな一日を
(転がるように)


 *


無駄なことだと、言葉にしたものと
無駄 ....
目に見えない0と1が
私と私でないものを繋いでいる
まるで未成熟のか細い{ルビ蔦=つた}で
例えば、それがなくなってしまえば
事切れてしまう危うい命綱
そんなもので繋がっている
人の影を慕 ....
反日気分が国中に瀰漫して
日本製品のイメージの低下
製品の競争力を増やそうと
日本企業は打開策を探す

ぶんぶく茶釜で湯を沸かし
ウーロン茶
ジャスミン茶
プーアル茶に孫悟空
キ ....
ぼくは詩人

何気ないものほど
大切なものが多い

今日もまた

朝の散歩をしていると
少女に出会いました

彼女の手の中には
小石が2つ
それを見ては物思いに耽る

どこ ....
春に降る雨で
体のかたすみが
ざりざりです

   暗闇に体を置いて
   ぬくもりだけに委ねれば
   心の対流で
   とりもどす

ほんとうのすがたで
触れようと指を伸ばすと ....
夢のつづきを上映なさる、
あめ色に半透明な
翅のスクリーンに

隙もなく並べられた円卓が。
潤む瞳、
凸レンズ式の

灰皿におとした視線に煙り
鉛の筆跡で笑えず。
夕べは、霧の森で ....
かくしたの。

たまごかくして、
おいたの。


とんがり帽子に、
かくしたの。

帽子の中には、
にわとりさんがいて、
たまご暖めて、
いるの。 ....
一.


春待ちゆびが
くちびるにふれて
かた
むね
こし

跳ねていく

抱きぐせがつくからだめよ




二.


ぱた ぱた
と舞う洗濯物を
清潔とす ....
その破天荒な男は 
ある晩、僕等の目の前に現れた 

目に映るあらゆるものに逆らい
虚空に拳を殴りつけ 
いつも目に見えない何者かの影に怯えながら
心の弱さと戦う彼は 
一体何を求めてい ....
明るい朝の日差しのなかで。
痙攣する手が手渡そうとする綿毛のたんぽぽ。
飛び立ってゆく綿毛、綿毛、
白いこどもたち。


白いのは綿毛ではなく世界ではなく私の視界でありより正しく言うならば ....
髪をゆるやかに洗う春
花たちを促し
か細くささやく夜
はらはらとお話

本は開いたままに
ゆらり眠り
ホルンの音が耳に
夢に妖精が踊り

そっと見ていて
あの歌
空と大地に触れ ....
あなたを
所有することも
捨て去ることも
できずに

ただ
他愛無いメールを打って
返事が来れば
それで 
幸せ

めざましテレビの占いが
なんとなく気になるように

今日 ....
ぼくは詩人

何か見ると
時として思い出や未来まで
見えるのかもしれない

今日もまた

朝の散歩をしていると
看板に出会いました

捨てられてしまった看板
すでにもう泥だらけ ....
ただ一度
抱き締められた
その腕は

遠い日の
引き潮のように
わたしを
つれていってしまいました

ここにいる
わたしは
こい を
しているのですか

こい を
してい ....
落合朱美さんのおすすめリスト(2868)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
変心- FUBAR自由詩5*06-4-19
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13- 霜天自由詩1106-4-16
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ぽえむ君−宝玉−- ぽえむ君自由詩4*06-4-15
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カオリン・タウミに捧ぐ- 服部 剛自由詩2*06-4-15
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ぽえむ君−看板−- ぽえむ君自由詩6*06-4-14
引き潮- とうどう ...自由詩36*06-4-14

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