冬空の数直線
たりぽん(大理 奔)

  一等星を結んだ
  三角形ではなく
  二等星を結んだ
  五角形ではなく

涙を流すとき
いつもどうして
届かないのだろう

  やっぱり私は
  祈らない

いっそ
声も、体温も
踏みつけた影も
       奪って
もう逃げられない場所
で振り返らせて

  憎んでみる
  君と過ごした
  数直線、数直線

ススキの向こうに
見え隠れする
星雲に
つばを吐きかけて

  四角形!
  四角形!




自由詩 冬空の数直線 Copyright たりぽん(大理 奔) 2006-01-09 01:24:22
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