わたしと一緒のときでさえ
素知らぬ顔でメールチェックする あなた
コーヒーをかき混ぜる仕草で
わたしのこころをかき乱す
いつの間にかミルクを入れなくなって
ショウウィンドウに映る姿を気にして ....
少しづつ はぐれるようにして
息のつけるところまで
霧雨が 庇う様だ

陽射しが吠えていた 
ハンドル握りながら
ひとすじの 血脈が
太陽に かかると思っていた

そして 同じくらい ....
もっとも言葉は
くりかえさない

ただ深く沈み
分解を繰り返しては
イメージを作る

器官の奥底で
脈動するのは
いつでもそうした言葉達である。
回転木馬で日が暮れた
ふらり立ち寄る若侍は
ガキ大将に殴られては
顔を赤くして騙す日々
照れたふりして歩く

風来坊の雷が落ちて
足下に火がついて
石油缶に引火して
部屋中が火事だ! ....
学割九千八百円の
上海行きの船が岸壁から離れていく
思っていたよりも船は速く
もう見送りの姿も遠く

   そのくせ船はゆっくりすすみ
   行方は遙かにかすんでいるので
   夢をもて ....
白い春の夕暮れ
浅い眩暈が意識を通過する
柔らかな距離がゆるやかに傾き
西に沈む誰かの声 遠い声

傍らの抽斗の中で
淡い儀式の記憶が疼く
それはやはりある春の夕暮れの
古い棟のうらさ ....
ぼくは詩人

時は自然に過ぎ
自然が時を過ぎ去っていく

今日もまた

朝の散歩をしていると
ほととぎすに出会いました

高い木の枝に止まったまま
ただじっと
遠くを見つめて
 ....
凍りつく落日が、煌々と浮き上がる、
退廃の翼が燃えている丘陵地帯を
毅然としたまなざしが、顔を引き攣らせて、
走り抜けてゆく。
夜ごと、記憶の手帳に書き加え続けた
凛々しい言葉は、荒れ狂う午 ....
1.
東京ディズニーランドのさ。
シンデレラ城って知ってる?
まぁ、知らないわけ無いよな。
もう無くなっちまったけど、皆がTDLに行く度に必ず行く目玉中の目玉だ。
(TDLは東京ディズニーラ ....
雨の降る夜の帰路
高速を降りてからの長い田舎道
前照灯が照らす小さな視界に
跳ねるものがあるのだ

灯火の中それは白く見え
雨粒とは違う動きで
ぬれたアスファルトの上を
道一面に跳ねる ....
  朝焼けがまだ
  始まらないので
  本当は昨日
  あなたに届くはずだった
  手紙のことを思った


  夜明け色の
  手紙を贈って欲しい
  君と一緒に
  指差して、 ....
もう二週間も風邪を飼っています
金柑の蜂蜜漬けをなめながら
喉を宥めたい希望も
親もなければ
金もないので 叶わず
神様に祈るのは
私の所為で
駄目になりませぬよう に

月は
減 ....
あなたがあまりにも大きく樹をゆらしたので
花びらが落ちているのだった
色とりどりのかみふぶきに混じって
潔白な白がくるりまっているのだ
地上ではパレード
美しくなった出会いと別れへの ....
月の夜道を行ったって
どこに辿りつく訳でもない
ただ
視線を先へと伸ばしても
あの光は遠すぎて、見えない

月の夜道を歩いたら
立ちすくむ銀うさぎ
あそこから来た訳ではない、と言う
 ....
いい友達関係にはそろそろうんざりしてきた。僕は彼女が好きだ。自分から告白するのが恥かしくて、僕が何気なく口にした言葉が、彼女の長い告白を引き出した。長い長い、哀しい告白。僕にはどうすることもできなかっ .... 祝日 新宿の午後は人波に{ルビ溢=あふ}れて 
逃れるように僕は古びた細い路地に入る 

道の両脇に{ルビ聳=そび}え立つ高層ビルの壁に挟まれた 
細い空を見上げると吹いて来る向かい風 
ア ....
つまさき立ちで

小鳥を真似て

高い空に知らしめす

両手を広げ

澄んだ少年の瞳で
小さい、部屋。手を伸ばせば窓になれるし、空を少し撫でることだって、出来る。秋がくる、それまでにまだ、これほどの空気の壁が出来ていて。目を閉じても、耳を塞いでも、短い呼吸で手を伸ばせば、僕らは寄り掛かる .... 狭苦しい世界から
こぼれ落ちてしまいそうに
鳥は横切っていく

この胸をしめつける病なのか
握った手のひらを湿らせるだけで
つたうものぬぐいもせず

鳥よ、名も知らぬ猛禽よ
あいつの ....
若き日の。
透明な食卓。


複雑なしぐさで
翼を折る
きみは
月を嚥下するように
食した。


それは
幻想の代償行為としての
夕餉。
ぼくらは
夕明かりに
真っ赤に ....
ただひとことの言葉を
決して口にはしない貴方は
優しいだけのふりでいつも
私のこころを{ルビ抉=えぐ}るばかり

このままでいて。
変わりたくない。
どうして私じゃいけないの?
はぐら ....
寂しさは忘れてしまえる
それが怖くて 怖くて

犬を撫でていると
怯えた体が小さくなっていって
首輪の鈴になります

だから寂しくなかった

一人で生きていけることを知ったとき
夜 ....
Scene-1 ワンナイトスタンド


吸いかけのセーラム・ピアニッシモ
「お先にどうぞ」はシャワールームに消えて
枕の下に隠した明るい家族計画は
LLサイズの見果てぬ夢
渇いた二人の身 ....
ぼくは詩人

幸せは時代によって
人によって大きく異なるもの

今日もまた

朝の散歩をしていると
無人販売所に出会いました

百葉箱みたいなものに
たくさんの野菜が入れてあって ....
大きな湖に
沈んでいく夕陽を追って

ガリレオってすごくない?
これで
地動説なんて
思いつかんよ絶対

ぶつぶつと
つぶやきながら
コウちゃんは
デジカメを構えてる

その ....
美術の先生が
黒と白だけは
どんなに絵の具を混ぜても
作り出せないのだと言っていた

そんな貴重な色の絵の具は
どんな材料で作られ
どこの国の工場から送られてくるのだろうかと
想像をめ ....
歯がしくしく痛む夜にミントを、
初夏の風と小さな葉っぱを
コップの水に
くるくる溶かして
蛍光灯の下で、うがいする


クールグリーンの麻酔をかけられて
小骨のように引っかかっている、 ....
囀るひばりに誘われて
五月の原っぱ

やわらかな緑が
裸の足にくすぐったくて
昨日はふり向きもしない
ぺんぺん草がかわいらしい

青い空に
浮かんだ雲を
目で追いかけて
眩しい形 ....
  黄昏が近づいて
  風向きがふっとかわるとき
  隣り合って座るわたしたちの間には
  暖かな風のように沈黙が訪れる


  丘から見下ろす街並みは
  最後の夕日に照らされて
  ....
あのあおい波が沖まで連れて行くんだわ
そうよ私たち逃げるの
あそこにあかい鳥がいるわ
そそり立つ岸壁はまるで斧

こわいなんて言っては駄目
だってあんな絵本は嫌い
小鳥は飛ぶことを諦め
 ....
落合朱美さんのおすすめリスト(2868)
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マゴコロ- 恋月 ぴ ...自由詩15*06-5-8
知りたくなかった知りたかったものへ- 砂木自由詩12*06-5-8
言葉- 佐藤伊織自由詩1*06-5-8
回転木馬- あおば未詩・独白6*06-5-8
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遠い声- 塔野夏子自由詩15*06-5-7
ぽえむ君−時鳥−- ぽえむ君自由詩11*06-5-7
仮面の舞踏- 前田ふむ ...自由詩15*06-5-7
ターラン王の光の剣- yuma自由詩5+*06-5-7
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明星- 嘉野千尋自由詩17*06-5-7
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パレード- フユナ自由詩22*06-5-6
月の夜道をひとりで行けば(うさぎに出会う)、- 夕凪ここ ...自由詩10*06-5-6
長い告白- Rin K散文(批評 ...13*06-5-6
「夢」_〜_新宿にて_〜_- 服部 剛自由詩14*06-5-6
口笛- LEO携帯写真+ ...10*06-5-6
明日、いつも通りに- 霜天自由詩606-5-6
鳥瞰図、私の胸に- たりぽん ...自由詩13*06-5-5
夕餉- 青色銀河 ...未詩・独白106-5-5
甘美幻想- 和歌こゆ ...自由詩306-5-5
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ぽえむ君−花橘−- ぽえむ君自由詩9*06-5-5
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