触れ合うためにあるものを
手、と呼ぶのなら
私はいらない
私には
ない

たそがれは穏やかに
その時を待つ
眠れない暗闇と静寂は
心を熟すのではなく
怯えさせるのでもなく
た ....
草むらを分け入ると
シジミチョウの群れが一斉に飛び出した
散りじりに空へ舞い上がる
小さな薄紫の花びらよ
先を行く 私の体にまとわり付いて
軽くなる体 ここは、春の国?
頬に触れる一匹の  ....
あなたの方で風が吹いている
わたしはわたしで知らないことばかり捜している
秋がそこらじゅうで溶けはじめるとき
空き瓶には夕くれが満たされるとき

幾つもの詩を繋げるようにして
わたしはあな ....
こころの機微をおひとつ、どうぞ

かわりに今後もよろしく、どうぞ


わたしの背後のあれこれの
言い尽くせないあれこれの

混じり気のない よろず味



恥ずかしながら
 ....
口をふさいだ人と
耳をふさいだ人が
ただ見詰め合ってる

目をふさいでいるぼくに
きみが教えてくれた

冷え性のきみの手が
ぼくの身体のどこかに触れていて
少し温かい

何も見な ....
気がついたら明るくて
「しまった」と
後悔した土曜日の朝
昨夜はあんなに寂しがっていたのに
男は嘘のようにあっさりと眠っていて
寂しかったのはわたしだって同じだけど
一人で目覚めると
少 ....
剥きにくい茹でたまごの殻を
無理やり剥いてやる


ボロボロに崩れた茹でたまごは
僕らの関係と一緒だな
つるんとした君の頬を愛したのは
遠い昔のお伽話
だから
「もう秋だなあ」なんて ....
倒れて佇む静かな兵士
鼓動も呼吸も途切れたままで
過酷な大地の腐敗は進む

スレンダーボディが自慢だった若い兵士は
その面影を微塵も残さなかった
生きていた証さえ残せなかった
彼と一緒に ....
兄、あるいは姉と呼ぶべき
生まれなかった命にむけて

もしかしたらこの時代は
貴方たちの手で変えられたかもしれないと
そんな期待を寄せるわたしは
我が侭だとわかっています

 ....
01.追伸。今朝はちょぴりっと寒いです。湯の温度は高めに。茶の葉より
02.うちゅうにさいたひまわりにのみこまれるでじゃぶああぁあさひがのぼる
03.(エフ ブン ノ イチ)ノ ゆらぎ ヲモツ人ヨ ....
森の奥で一輪の花と出会う
落ち葉道に紛れ
ひっそり咲いている
慎ましく透明な花に

この感動を伝えたくて
スコップで根を掘り起こし
花瓶に生けて持ち帰る

机の上に置いて眺めた
不 ....
風のかたちになりたいのです
なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました


(ほたる  湯けむり  はぐれ雲)


うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがない ....
ついっと 顔をあげ
仰ぎみている

病室の 窓は薄暗く
パジャマ姿の そのひとは
ベットを 脱け出し 立ち あがって いた

「いまねえ そらを かこうと おもって」

少しとまどい ....
消波ブロックを頂点にして

対角線をさがしている



フェリーが防波堤の方向を変える

ほうっ! 波!

二等辺三角形だ!
秋桜揺れる 
秋揺れて
風の彼岸を見渡せば
時の遥かに思い出揺れて



塩辛い川面に光注げば
懐かしく
哀しく
かの人は手を振る



道を分かちて
生きた君
人のか ....
なにげない空
トスカーナは
ミケランジェロのブルーに
染まる


叶わない夢
中世の
止まった石が
語る


朝の大理石
ひっそりとしたたる



12回反響する声 ....
着慣したる父の背広ひろげれば 知らぬ匂いの蝶が湧きたり ぷぷちゃんのつぶらな瞳が
踊るように歩く
青の裾野を
静けさを流しながら
口笛を吹きながら
踊るように歩く

いがらっぽい重みに耐え忍び
針と糸で生活を縫う


この家は。
 ....
私の大好きな二人が
木蓮の詩を書いていたので
私も書こうと思って
毎日 家にある木蓮を見に行った

山の日陰にある木蓮は
つぼみはつけても
なかなか咲かず

そこだけいつまでも
く ....
七月の雨、
アルバイトの休日、
自らの髪をかきあげる。
爪から指の間に、流れる。
部屋には、青い光の点滅がある。
わずかに開けた窓からは、水の音がする。
身体を曲げて、寝返りをうつ。
手 ....
子供のころは簡単だった
青いクレヨンで雲のかたちをくりぬけば
それが空だと言えたけど


いま僕が描こうとしてる
この空には青が足りない


たくさんのことを知ると
たくさんのこと ....
浅い夕闇をきりさく
白と赤の急行電車は
あたたかい愛情と
あわい思い出と
あかい空っぽの
カバンを乗せて
ゆっくりと隅田川に沈む

水面に浮かんだ
マミドリのヒカリの
デコボコは崩 ....
雪の中

反射望遠鏡を囲んで

オリオンをみたかい




どの星の並びを見ても

君の残像に見えたのは

ぼくのせいなんだろうか




雪の白黒を反転し ....
沢山の中から

君だけの大切なもの

見つけられるかな?
海はまたおほきな墓地であるだろう魚たちみな水葬されて


昔、龍がいたのと妻が子に語るうろこ散らばる魚屋の庭


会ふべきか会はざるべきか点滅す横断歩道の信号の青


水性じゃなくて ....
今日の仕事は うさぎだった

陽気なピンクだ

道行く車にいっぱい手を振ったよ

振り返してくれる人は

みんな笑顔で

おいら、ちょっと

幸せを振りまいた気分。
 ....
海辺に
打ち捨てられた羽衣
水底に たぐりとられ
心 なくすばかりの 果て

指が 訪れる
風に 似た とろむ甘さで
ふれる やさしく

どうして そんなこと してくれるの
どうし ....
男と女の間には
深くて暗い河があるらしいから
君の悲しい心の内を
僕は分かった振りして黙って頷く


男の情けは出したら終わりで
女は心に宿した思い出を
どこまでも抱きかかえ生きてゆく ....
とりとめもなく

自分で仕掛けた目覚ましに
えらそうに起こされる朝を用意する

午前8時11分
牛詰め30分の車両を
愛してもいないのに飛び乗る

とりとめもなく

朝昼晩ごはん ....
わたしのお姫様はちょっと変わった男とお付き合いをしているようで。

この間も突然、雪の中を裸足で駆け出していったんです。
真っ白なドレスを灰色に染めて帰ってきました。

熱いコーヒーを入れて ....
落合朱美さんのおすすめリスト(2868)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
魂のたそがれ- いとう未詩・独白16*05-9-28
蝶々連鎖- 千月 話 ...自由詩6*05-9-27
約束- tonpekep自由詩27*05-9-27
きびだんご- 千波 一 ...自由詩18*05-9-27
体温- たもつ自由詩1005-9-27
駅までの道- チアーヌ自由詩605-9-27
ボイルドエッグ- 恋月 ぴ ...自由詩16*05-9-27
僕はガリポリを知らなかった- 士狼(銀)自由詩6*05-9-27
生まれなかった命にむけて- ベンジャ ...自由詩20+*05-9-26
茶の味- 美里和香 ...短歌10+*05-9-26
花の咲く風景- kw自由詩7*05-9-26
低い風で雲を流せば- たりぽん ...自由詩16*05-9-25
画家- 砂木自由詩12*05-9-25
海の対角線- たりぽん ...自由詩3*05-9-25
川のほとりで- 銀猫自由詩11*05-9-24
斜塔- たかぼ自由詩705-9-24
父の女(ひと)- 杉田蝶子短歌505-9-24
青の山の麓の家で- こしごえ自由詩8*05-9-24
日陰_の木蓮- 砂木自由詩14*05-9-24
淡水魚- 光冨郁也自由詩805-9-24
この空には青が足りない- ベンジャ ...自由詩17*05-9-24
弛緩- なかやま ...自由詩205-9-24
巡礼:野辺山- たりぽん ...自由詩7*05-9-23
大切なもの- ふるる携帯写真+ ...5*05-9-23
青のエチュード- 本木はじ ...短歌905-9-23
ちょっとだけラビット- たりぽん ...携帯写真+ ...19*05-9-23
海辺_の__________(二連作)- 砂木自由詩9*05-9-23
SAGA- 恋月 ぴ ...自由詩13*05-9-23
とりとめもなく- yaka自由詩2*05-9-23
本音- 浅野 す ...自由詩805-9-23

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96