夏ひらく夢は

空に爆ぜる大輪の花

ほんのり蛍の揺らめき

風孕むびいどろの澄んだ音色

今を鳴ききる蝉の声

儚く琥珀色に透ける抜け殻

明けていく毎日の残像
たとえば
いま、ぼくらがみまわれている不幸とういうものの正体が
医者達のあきらかな過失により生じたと
ぼくらが
つよく
つよく
信じたとしても
それはそれとして
ただ
ただ
にこや ....
あなたが、水かさを増す

「では、また 」
と 言って
あなたが身を反らして
木立から、わたしから
離れていった
その刹那から

あなたが、視界でいっぱいになる

あなたが、
 ....
月のようでもなかった私は
君にうすぼんやりとした影を
もたらしたり
することもなかった

輪郭を
持ちはじめた気持ち
境界を求めてはいけなかった
あいまいなまま

分針が何度、 ....
豊かなだけの想像力なんか俺はいらない
そう思いながら自転車専用の真っ赤な道を歩いていたら
後ろから
すけぼーで
いかついリーゼントのお姉さんが
ざっ
と通り過ぎた
首筋には漢字で ....
ぎざらめな夜に
公園の外灯で
待つ宵草の照らし出され
冷たいお茶を
とくり
とくり

間もなく携帯が鳴る
僕の悲しみに花が咲くよ
ぼくは詩人

何を感じて何を想い
何を感じようとして
何を想おうとする

今日もまた

夜の散歩をしていると
鈴の音に出会いました

今日のこの夜の道で
いったい何を聴くのだろ ....
絵はがきみたいな花丸正しい夏休みには
入道雲と蝉の声と蒼い海の三点セット

空と大地をパッキリと分ける入道雲は
どこまでも大きくまっしろで
桃源郷までいける螺旋階段を隠す
蝉はサイレン ....
飛び込むと
その先には砂漠が広がっていた
課長がいて
砂粒をひとつひとつ数えていた
課長
声をかけてみた
砂漠では名前で呼んでください
と言われたけれど
課長は課長だったので
知 ....
星たちを耳に手首にぶらさげて羨望の矢をへし折る少女


「牛乳をスプリンクラーで噴射して虹がでるのを待ってるの。あ」


「おつかれさま。今度はあたしと遊ぼーね」蝶は埋められ、そして天へと ....
                      1997/03/19
もうじき刈り入れの始まる一面の麦畑の中を、

パラソルをさして散歩するのは誰かしら。

ミラージュ戦闘機のように、
 ....
どんな蝶でも蜜を求める花に
好き嫌いがあるように
あなたの望む花と
わたしのなりたい花には
どうしても相容れないものが
あるのかも知れない
たとえば地味目なおんなのひとがいて
百人のおと ....
車輪の下という小説が売れるので
透明板ガラスを溶融
車の下敷きという文房具を試作する

『凸凹になった波形は
薄い光が虹色に染まるまで
何度も何度も重なって
麗しいハーモ ....
夜に、時々の夜に
震えるほどに凍えてしまう私なので
留まるために何度か
君を殺したことがある
深い深い、寝息
子守唄はいつもどこから来て
どこへ行くのだろう

私たちは何が怖くて
寄 ....
ひとたびの雷鳴を合図に
夏は堰を切って
日向にまばゆく流れ込む

其処ここの屋根は銀灰色に眩しく反射して
昨日まで主役だった紫陽花は
向日葵の待ちわびていた陽射しに
少しずつ紫を忘れる
 ....
夕立や子猫の腐る竹林

重き夜や夏に狂うて血のちぎり

うたも絵も美しくあれ夏の闇

病んでなほざくろの花は輝けり

筆先に落つる泪や花ざくろ

しづけさやプールに沈む我がいのち
 ....
幾たびも、ひたむきに萌え上がる、
いにしえの稲穂の原景が、
小走りに薫りたって
遠き草創のまほろばの底流は
大和から飛鳥に、涼やかに下ってゆく。

万葉のけむりを煽り、
壬申の衛士の錐立 ....
ぼくは詩人

新しい今日は古い今日と入れかわり
現在として創り上げていく

今日もまた

夜の散歩をしていると
今日に出会いました

おもむろに取り出した携帯電話
見ると23時5 ....
一日の仕事を終えて 
日誌のコピーをシュレッダーにかける 

箱の中に吸い込まれてゆく紙 
粉々になってゆく一日 
見下ろす私の影 

産声を上げた日から今日迄の 
私の年譜をシュレッ ....
雷鳴に少し怯えて
ようやく雨が遠ざかると
いつしか黄身色の月が
丸く夏の宵を告げる

湿度が首筋に貼りついて
ついさっき流れた汗を思う

狡猾な二本の腕を
互いの背に回して
策略の ....
肌の全部が
湿った薄い膜で被われて
少しの息苦しさで
満ちている午後

畳の跡がついてしまうかしら
そう思いながらも
まるで猫の昼寝の如く
時折どこからか吹いてくる風で
意識を保って ....
引越をした日は、
青空だった。
近所の空き地の、
壁に、ボールをぶつけ、
グローブで受けとる。
ひとりで遊ぶわたしに、
アキラとリョウが、
笑みを浮かべ、声をかけてきた。

初登校の ....
壁に塗り込められてしまった!

この近在では、向かふところ敵無しの大やもりの俺様が、あらうことか漆喰の中に閉ぢ込められ、身動きがとれなくなってしまった。
このボロ家に迷ひ込んだのが運の尽きだった ....
暑い日だった


目覚めのベッドは僕のにおいで湿ってた


喉がカラカラだった

コップの水をかるく舐めたら

少し、ぬるい



鏡に映るはだかのおとこ


汗 ....
彼方からの気流にのって 届いたそれを
あのひとは
夏だと言った



わたしにとって
わたしの知らない、どこか
遠い場所で あのひとが
笑ったり、泣いたり、しているということは
あ ....
ぼくは詩人

明日の希望を見つけるのは
今日の成果

今日もまた

夜の散歩をしていると
川音に出会いました

流れゆく水の流れがほとほとと
   聞こえる音に夏の風吹く

 ....
 
   砕けた石英の剃刀を
   突然の風が巻き上げて
   私の頬をかすめる

誰に届くわけでもないから
名前まじりのため息は
手のひらで温かい

   癖毛のように渦巻く黒雲か ....
それは
降りしきる雨の
隙間をぬって
遅れて届けられた
一通の手紙のように

 雨と雨が
 触れあう音に紛れて

 見慣れた景色の
 匂いの片隅

 未送信のまま
 閉じられ ....
大きなサボテン
小さな鉢で
よけいおおきみえる

小さなサボテン
大きな鉢で
よけいちっこみえる

だからよけい両方かわいいねけど

大きいサボテン
「なんか家まちごうてへん ....
☆ おへそにピアス


おへそにピアスしています
ローライズのずっと上
チューブトップのちょっと下
夏の視線がやたら眩しくて
わたしのまんなか
おへそにピアス
わたしがまだ
あのひ ....
落合朱美さんのおすすめリスト(2868)
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