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僕の瞳の奥で
針を手に持って微笑む君

それって
拷問と呼べないか
たとえば曇天の松戸
ゴミ焼却処理場の高層煙突
ピカリぴかりと位置を知らせる
ピカリぴかりと存在を知らせる
岩瀬無番地という住居表示
表示不要の権力装置
存在を表示しない

昔陸軍工兵学 ....
 春はGじゃん。卒業生の賞状筒携へてときめく去りぎは、風も温みて、
毛織物など{ルビ藍=いんぢご}の内にこそ重ぬれば綿の膝丈{ルビ袴=すかーと}ひらめきたる。

 夏はのーすり。日頃の腕立てすれ ....
死者のことだけを語りたい
死んでしまったあの人のことを語りたい
あの人の残したものだけを語りたい
あの人の心残りを語りたい

生き延びた俺や俺の家族の
健やかな生活のことなど語りたくもない ....
降り積もる季節になりました
おもいが
私は忘れていた何かを思い出し
振り向いたり振り向かなかったりします
移ろう
というのは少し悲しいことかもしれません
それとも私は悲しいということば ....
 1)

庇には樋がなかった
コールタールの屋根をはげしく打って 
雨は黒い路地に、まっすぐ流れおちた
ひくい窓を大きくあけて
わたしは雨の音を聴いたはずなのに
路地に敷きつめられたコー ....
ガムをかみ
かなしい時間をつかまえた
大人っていっつも
こんな気持ちなんだろうか
いっそこのまま
九九でも唄って
神隠しに遭いたい
半ズボンに
両手を突っ込んで
味のしないガムを
 ....
何も言わない
語らない
語らないほうが
空気は無闇に震えない
つまりは静寂だ

25時のバーカウンター
グラスを手に取り
少し口に含んで
目を閉じる
納得したように
軽く頷いてか ....
少し前から
光合成をしなくなった

薄らいでいく光を
見過ごして
遠ざかっていく水を
遣り過ごして
余った二酸化炭素を
夢にすり替えることもできずに
ただ乾いていく

カサコ ....
全てが壊れる時
全てが産れる時
苦しい
息ができない。

優しく逞しく
雄雄しくあれ
力尽きて
痺れる

倦怠感
筋肉痛
眠気
苦痛
外灯を見つめる

それが照らした淡いアスファルトの

気配を今にかさねている

自転車の影が消える

町がだまって現れ続けている

ひとのこころを見つめている


たぶんそう ....
おおらかだ
笑い声って おおらかだ
笑い声に出会えた日は 幸せだ

高台にある 小学校に
ソプラノの歌 響いて
ひざしが からっぽになる
水は だしっぱなし
生けすの 魚がはねた
 ....
どこかで誰かが泣いていた

悲しくて
それとも恋しくて




悲しさに理由なんていらないけど
流した涙はしょっぱくて
それでいて仄かな甘さなんて感じてしまう

なぜって
 ....
部屋を一歩踏み出したときから孤独は纏わりついてくる

貧相な湾と丘陵に挟まれて
身動きが取れなくなったこの街に漂う霧のように
湿っぽい感情はいつまでも俺の皮膚から離れない

東京行の駅のホ ....
きみが覆いつくした 世紀は輝く

きみは高らかに筆を降ろし 画布から水面につたう

きみは光と水を 調合する

きみは招待で

振向くきみは侵食のようだ

きみは廃棄物マニフェスト ....
いっしょに
としをとっていこうと
きみが
つぶやいたのは
わたしの
うまれたひ

かんそう
ちゅういほうの
あきばれのそらのした
あかい
ばらをいちりん
きみが
わたしに ....
{引用=
わたしらは雨の日には傘をさせばよかったんやと思う
のらりくらり運ばれよるうちに
ぜんぶの角がとれた小石みたいに
下流で山積みになってしもうたね
流れ星が流れたあとで願いごとするよう ....
車椅子を押す老人
毛布に包まれ
それに乗る老婆

誰の目にもとまらず
過ぎて行く人 人 人

悪いのではない
ただ寂しさだけが駆け巡ったんだ

未来から目を背け
まだ先の話だと
 ....
猫 呑気にたんすの上
バスケットの縁に首をのせ
顔だけ見せてご挨拶
声にならない鳴き声で

名前を呼ぶとニャンと鳴く
小さな口でニャンと鳴く
小さな声でニャンと鳴く

今日も呑気の ....
まだ
生きるん
かい?

もう
十分じゃ
ないか
青空が
そう
言ってるよ

このビル

屋上から見える
ちっぽけ

町の全て

冷たい

はねつけられて ....
肋骨の奥
さざめく{ルビ内海=うちうみ}
水面には
破砕された斜陽が撒かれていて
大都会みたい、
いつか つながっているという証明すらあった
いらない町みたいだね、
と つぶやくにも莫大 ....
海岸沿いの公園の
木製のベンチに座り
僕は深い緑の海を眺めながら
きみの考えに思いを巡らして

沈黙が続くことが
不安な僕は
空を見上げる

 ごらん
 ゆっくり流れる雲が
 き ....
きたないこころなんかない

こころに闇なんてないから

こころには光しかないから

みんな何かになりたいんだ

ただそれだけのことなんだ
 
あなたに刺さるだけの棘

あたいは花の咲かない薔薇だから

花の咲かない紅い薔薇だから


 
風向きが変わりましたね

この風に乗れば遅くとも明日には着くでしょう

そこには何もないけれど

あなたの心を満たす土と水があり

それを一生懸命耕せば

後に作物が自然に生えてき ....
眠気眼のサラリーマンは
今日も大きなあくびをする
長いコートに包まれた
少し猫背なその背中

「いってらっしゃい」と声をかけたら
「いってきます」と言って
背筋をピンとのばした

 ....
もう後戻りできないよ
君は僕のもの
今後ともよろしく

コーヒー飲んで
KBQ食べて
タバコ吸って

帰りの切符渡して
キスをした。
君は振り向いた。
手に手をとって
仲良く楽しく生きましょう
弱いもの同士、支え合って
共に生きましょう

人を喜ばせ
人を泣かせ
人を感謝し
人を尊重する

見返りを拒み
隣人愛
神が喜べば
 ....
ひものついた雪が
首の下で揺れる

残されているのに
しばられて

くずれていく 雑な音声

ふらついて
たてついて

鳴るはず も
ない すずやか
な 声
畑を荒らす娘の、
頬が熱い、
雪が、熱を、奪っていく、
その体温で、
走り抜ける、
足は、まだあたたかいか、
subaru★さんの自由詩おすすめリスト(4502)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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