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指でなぞる雲

指先から放たれる感覚は

自由自在に空を飛ぶ鳥のよう

ひゅいと懐かしい風が吹く

雲をなぞったように眉毛をなぞり

瞼を閉じれば暖かい光が

残像を呼び起こし ....
「こっ、これは
 ただの糸電話じゃないですか?」
「そう見えますが違います
 iPhoneは誰とでもつながりますが
 itoPhoneは一人としかつながりません」
「持ち出して外で使えなけれ ....
爪先が深く沈み

濡れた砂が潜り込む

薄曇りの空の下

静かに呼吸している海は

黒に擬態している

青のような色をしている

ひとの姿はなく

ひたすら ....
浮かぶ白い半月

黄昏れいろをふくんで

風たなびく青空

金木犀の香が懐かしい


バケツに水を注ぐ

その音がこの世を映している

秋の墓参り日和だ


浮かぶ白い ....
当たり前のことを

当たり前と思わないことで

幸福になれると

君の小さな鼓動を聞いて

知りました
母の作る
遠足のお弁当
いつでもそこには
りんごのうさぎ

黄色い躯体に
赤い耳

役に立たない耳の端(は)を
世界に
ぴん、とそばだてて

ああ
君がい ....
遠い海を思う日
すべての手足が色あせて見えた
博物館に展示された金飾の棺のように
自我という幻が何かを閉じ込めているようだ

風化させるままに人生を問えば
その答えもまたかさこそと音をたて ....
今日 一つの悪意がとぐろを巻いていた

子供の頃に見た陰鬱な景色のよう
すべてが蠢く暗号のように

見慣れた街並みがそのまま
仄暗い陽炎にゆがむ悪夢のように

今日 一つの悪意がとぐろ ....
今日 屋上から飛び降りた少年

   他人を撃ち殺した兵士

   幼女を襲った教員

   引き金を引いた密猟者

   轢き逃げをした若者

   盗みを働いた少女

   ....
僕の中の水
君の中の魚

穏やかな流れにさえ
魚はとどまらない

僕の中の土
君の中の花

地面に黒い影を落として
花は咲き誇る

僕の中の空
君の中の鳥

どんなに ....
心の晴れ間は錯覚だから


いつも本当はどんより曇った空より

淀んでいること 

誰も知らないわけじゃない


知らないふり?


できるわけない

心の中なん ....
息が切れるまで走ることが、生きることだ 愛に溢れた社会
命を大切にして
お金等いらない
食べるだけ稼ぎ
世の中が綺麗で

苦しみを分かち
理解に溢れてる
すぐ近くにある
綺麗な自然達と
働き者の仲間達

森林の様であ ....
この粗末な杖で
渓谷の深さを探りながら
対岸に渡り
平らな岩の上に荷物を置いた

紅葉は始まったばかりで

枝は葉を乗せて
上下に ゆったりと揺れ

葉は揺れながら 左右に小刻 ....
光る高速のアスファルト

朝日に黄昏れている

あたらしくて古い秋の彫刻

朝日に思い出している

コンサートは暗闇と人いきれ

朝日にひとが歌っている


なつかしい

 ....


耳なし芳一
壇ノ浦に座す
撥は海風
火の肌をなぜる
赤い藻屑と沈んだままの(旗たち切れの)
悔いの嵐の そのなかの



めくらの芳一 どこへゆく
雨滝のよう 夜闇のよ ....
闇がやってくる
やがて
海と空の境界線をうやむやにする
闇がやってくる

完全なる闇の中で
闇を知ることはできない

闇を知ることは簡単だ
ぼんやりとでも
灯りをともせばいい

 ....
君に触れると溶け出してゆく

眠りに落ちると溶け出してゆく

自分と自分でないはずのものとが溶け合ってゆく

厳粛な孤独なんて本当はないのかもしれない

と 朝が来て 君と別れ

 ....
とししたのメンズは
いどんでくるから
つかれちゃうのよ


かちたくもないけど
かつし


かてばかったで
つぎから
てきよばわりされるし





そう ....
{ルビ月極=げっきょく}さんは資産家だ
日本全国に空き地を持っている
でも、どこに住んでいるのだろう
月極さんのお家がない
そう思うと、ちょっとかわいそう

パートさんになった
月極で働 ....
―適応―
異国で生き抜くために身に付けた術

外国なのだもの、
文化も生活習慣も考え方も
違って当たり前
違いにいちいち目くじら立てていたって
所詮何ひとつ解決しない
抵抗は余計な葛藤 ....
おまえも ころもがえするんだろうと
犬に話しかける

ええ そろそろ冬毛が生えてくる季節です
けれど 私には長袖も半袖もありませんし
化繊や木綿や絹だとか
細かな品質表示はもとより
陰干 ....
まどろみの向こうからわたしがやってきて
ことばではない言い方でわたしを呼んだ
いとおしく触れられ、そして擁かれる
霧に隠れた向こう岸で川の流れを見つめていた
わたしの手を取り、朝のほうへ連れて ....
なにかの腹いせに
捨てるように蒔いた種が
季節を無視して咲きはじめる

かみなりのなる夜に
濡れながら
裏切るように白く
うすべったい花びらが
いっせいに

いつまでも
あな ....
 
心に夕陽が沈むと

満天の星

ことばたちがキラキラと



 
  真夜中のいきものたち

真夜中の市場にはすでに
大都会の胃袋を満たすための供物が
続々と魁偉な動物のような巨大車両や
あるいは中型や小型のさまざまな甲虫たちによって
到着し並びはじめて ....
夏の雲は膨らんだ自我
眩暈 土砂降り 稲光


遥か上には秋の雲たなびく
天使の翼のように


美しき日に坂道を上り また下り
廃屋の漆喰は剥がれ落ち
背の高い草が住む
暗がりに ....
山がすきだ
遠く離れた場所で
ただながめているのがすきだ

けわしい道も
おそろしい生き物も
触ればかぶれてしまう植物も
いない場所から
のぞいているのがすきだ

山はこばまない
 ....
人は生まれながらに、
生きる権利を持つ。

もとい、

人は生まれながらに
表現できる権利を持つ。

であるからに人は皆
アーティストである。
電車のストライキはなくなった

空き地からは土管がなくなって

田んぼに案山子はいなくなった


GDPはもう20年アタマ打ちだから

ストックするほどの土管を使う工事がなくなったか ....
subaru★さんの自由詩おすすめリスト(4502)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すじ雲- 灰泥軽茶自由詩13*12-10-9
itoPhone10- イオン自由詩14*12-10-8
アンモナイトをおぶさって- ホロウ・ ...自由詩10*12-10-8
秋の日和- 吉岡ペペ ...自由詩912-10-8
小さな力- 小原あき自由詩9*12-10-8
りんごうさぎ- umineko自由詩28*12-10-8
世界のなまえ- 梅昆布茶自由詩1912-10-8
今日_一つの悪意がとぐろを巻いていた- ただのみ ...自由詩19*12-10-7
愚かさを愛して- まーつん自由詩6*12-10-7
さよなら- nonya自由詩21*12-10-7
もう一度だけ- 芦沢 恵自由詩18*12-10-7
_- 番田 自由詩212-10-7
想像してご覧!- ペポパン ...自由詩11*12-10-6
落葉- ぎへいじ自由詩15*12-10-6
いとしい- 吉岡ペペ ...自由詩512-10-6
耳なし芳一- 乾 加津 ...自由詩23*12-10-6
夜光虫- そらの珊 ...自由詩17*12-10-6
朝帰り- 三田九郎自由詩212-10-6
ゆううつ- 鵜飼千代 ...自由詩20*12-10-6
月極のひと- たま自由詩37*12-10-5
蕁麻疹- 夏美かを ...自由詩17+*12-10-5
ころもがえ- そらの珊 ...自由詩16*12-10-5
おはよう- 三田九郎自由詩312-10-5
いっせいに- はるな自由詩612-10-5
満天の星- 殿上 童自由詩26*12-10-4
目覚めゆく街- 梅昆布茶自由詩15+12-10-4
美しき日に坂道を上り_また下り- ただのみ ...自由詩22*12-10-4
遠くの山- 朧月自由詩312-10-4
土俵は地球- 唄種自由詩312-10-4
案山子を見ない- 吉岡ペペ ...自由詩512-10-4

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