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どうやらこの世界では僕が天使で君は女神だ。
背中の羽で飛び回る自由と好きなペアを弓で射る自由。
背の高い女の子と低い男の子、
気の強い女の子 ....
僕らは泣いて
僕らは笑うんだ
僕らは食べて
馬鹿みたいに必死に生きるんだ
意味も知らないのに

僕らは他人を蹴散らして
踏み台にして
必死にか細い糸に縋って生きるんだ

僕らは笑うんだ
僕らは泣くんだ ....
僕らは終業のチャイムが鳴ると
思い思いの未来へと駈け出して行った
他より少しだけ辛いことの多い彼女だって
絶望なんて言葉は記憶のどこを探したってなくて
晴れやかな表情は期待のあらわれそのものだ ....
郷愁を誘うメロディーが
滅多につけないカーステレオから流れ出すと
僕の空は92年のあの時に戻るのです

僕が故郷と呼ぶ場所は産まれた土地のことではなく
自我が形作られた父の転勤先のことで
 ....
息を切らしながら山道を登っていくと
薄暗い脇道から片目のポインターが飛び出してきて
びっこの前脚で器用に跳ねた

どうしたらよいのだろう

何かの病で左目を失くしたのか眼窩は
底知れぬ闇 ....
港から程遠くない高台
急な坂をゆっくり登ると
桜の枝の間に覗く再建された天守閣
ゆったりと 
本丸天守閣から海の風景が広がる。

遠く相模湾が霞み、その右手に浦賀水道
三方を山で囲まれた ....
人と人だからしんどい

どこか遠くをながめながら
君は私に言う

背中をみつめる私

人と人の私たち
一緒の空間に流れる
空気はどんな色かな
君にはみえてるの?
りんご
みんなりんご
みんなりんごにみえるよって
いったら
あんたどうかしてるよって
いわれたの

ばかじゃない
ほんとにそう
おもったの?
ほんとにそう
みえるわけないじゃ ....
およそ百年前
大学二年の一人息子を交通事故で亡くした時
既に寡婦であった資産家の江古田夫人は
今度の悲嘆には到底耐えられないと思った
そこで息子のDNAを研究機関に預け
一年半後
スーパー ....
都合をつけたならば

このまま

流れましょう

雪も灰もことりも みな

くぎを打っています

消えない

かおりに

つつむ場所があるなら

時刻までに

ふる ....
夏を忘れたように
川面は揺れています
秋柿色に灼ける西のほうこうに
知っているそらはありません
路面電車を染める透明や
季節を渡っていく雲も
映す川面を揺らす風
みんな、私の知らない後ろ ....
朝焼けの微笑の中を

お前の頬が通る

一度は抱いたお前の頬も

今や朽ち果てている御様子

俺は昔のお前を嘆いて

自分の老顔を忘れるのだ

今や、陽は西へと傾き

それ ....
あなたの唇に息を吹き込む
サンピエトロ大聖堂を流れる僕の風
祈りはあなたのために
そしてピエタ像のように抱きしめて
僕はいつでもペテロになってあげたいと

あなたの唇に言葉を貼りつける ....
闇を溶かしてながれるナイルの畔にたたずむ

星の光りを映して夜は長い



地中海のあおのために漆黒の時間がある

エーゲ海

アドリア海

チレニア海

イオニア海
 ....
言葉はいつも
私の中を知った 言葉は
言葉自体であることを知らされた
私ではなく 真実だ

私はいつも
言葉を読んだ だけど
私の思いを流れていく時
言葉自体であることを いつも感 ....
ほんのひととき

眠りから覚めた亀は

こんなに長く生きてきたけれど

これが死であったら

どんなに心地よいものだろうかと

そして再生される私の肉体は

これほどにすがすが ....
不安になると崩れてく
築いたはずの足元
年月なんてあてにならないね
枯れ葉は舞う

つかめばこなごなになる
知ってる枯れ葉の感触
だからこそ触れられない
それは優しさじゃない

す ....
燃える
{ルビ椛=もみじ}を煽るように
わたしが吹きつける

燃える山
きみを理解したいので燃やした
わたし
を 理解しようと
祈りが増え
祈るための言葉が増え
言葉を行き交わせる ....
彼女のご両親に、
挨拶に行った。
なんかのイベントのとき、
雨が降ることが、そう言えば多いので、
ぼくは雨男なのかもしれいないと、
傘を持って、
部屋を出るときに思った。

5000円 ....
花は花として

月は月として

星は星として

鍋は鍋として

お玉はお玉として



そんなあなたのどこに僕は納まるのだろう?


大それた杞憂だなと思いつつ


 ....
水あかの目立つ
くたびれた流し台に立って
不器用に皮をむいたりんごの
やけにざらざらで
ぼくの手でさらけ出された
瑞々しい果肉の表面を目の当たりにして
なんだかぼくの心のどこかに
い ....
鳩尾から飛び立つ
フラミンゴの羽音を
君に
聞かせてあげたかったけれど

仙骨から這い上がる
虹色の蜘蛛を
君に
見せてあげたかったけれど

せり上がる甘酸っぱい海面で
何を ....
のっそりのっそり 午前中
猫が歩いている
公園は 曇り空
尻尾がない そう思いながら良く見ると
ハイハイ?
1歳に満たない乳児が地面を這っている
どこから来て どこに向かっているのか
た ....
いつもの喫茶店
そこに座る。それは知っている。でも、正面きってだなんて話かけられないよ。
動きだしたい
したい-死体のような-この-こころ-----

作者不在の机を前に 作者不在の椅子に座 ....
トマトはなぜにそれほど

鮮烈に赤く染めているのだろう

緑のへたさえ惜しいほどの鮮烈さ

皮一枚隔ててみずみずしさをほとばしらせ

片手で宙に放りなげれば

それは美しく光を放ち ....
光があるのだから
わたしは黒い影でいい
あなたを照らす
光はひとつ
遠くに感じる声
それでもあたたかい
遮るものは
わたしのいのち
ひとつだけ
頬を伝う、ああ
なつかしい
こんな ....
小さくなっていくこと
悲しいと思ったことはなくて
けれどいつか
君の小さな手で
拾ってもらえなくなるのだと思うと
それはとても悲しいことみたい

君はとても
ていねいな人で
きっちり ....
住めば都
    住めば田舎も名所
住めば都の風がふく
    住めば都で花が咲く
ごもっともだ
      いぃことわざだ
だから
   原発の除染が完了すれば
ふるさとに帰りたい  ....
顔を上げるとそこは晴れ
雲が犇めく青い空
或る者がそれを美しいと尊び
まるで人の心みたいね、と
浅はかなリリックを書き連ねる
それと恰度おんなじ頃
社会生活にあぶれた蛇が
安アパートのポ ....
これはいつの面影だろうか

胸にぽかりとあいた穴は
形を変えいつかの面影となって
おぼろげに映す

ぼんやりと映った影は
飼っていた猫の日向ぼっこの面影のような
よくブロック塀の上で気 ....
subaru★さんの自由詩おすすめリスト(4502)
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