目の前から足元そして中
秋也


水切り
波紋
跳ねて
ちゃぽん
水から砂に
立ち位置
やや沈む
足首まで砂
だから
靴に砂
後で掻きだす
手で砂
太陽に奉げてから
砂な地面に
奉げた砂
落とす
水だったころの
魚が苦しそうに
一跳
びくん
完璧すぎて息もできないらしい
酸欠魚と目があったら
もう全部

髪が上に
ぶわって
手も上に
もがく
がぼがぼ
遥か上に

魚が苦しそうな
僕を
一瞥
泳いでさよなら
最後に
石と
奉げた砂が
上の方から
落ちてくるのが
見えた
ゆらゆら
ゆっくり
まだ靴の中
砂塗れ




自由詩 目の前から足元そして中 Copyright 秋也 2011-07-01 03:32:46
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