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飛ぶ鳥はとても軽いのだということを
わたしはときどき忘れる
飛ぶために鳥が捨て去ったものの重さを
わたしはときどき忘れる

鳥の骨は細く軽く
すきまだらけで脆いということを
150kg超 ....
夕暮れの空にはむくどりが群れて
毎日あんなことしてて
むくどりは飽きないのだろうかと思う私も
飽きもせず夕飯をつくる
いや飽きてるんだけど
夕飯に飽きても
生きてるのに飽きても
生きてな ....
彼等は天使なのだから自由に降りてくる
ひとは誰も彼等の姿を見ることができない
彼等に思想はない
彼等は天使であり善でも悪でもない

天使は通り過ぎる
ありとあらゆるものを刺し貫き ....
 それぞれを組むと九つの詩ができます

1.ところ
 A.霧にけむるノスタルジイの森林
 B.磁器の王国
 C.ひとけのない商店街
 D.海のうえを走り抜けるフリーウェイ
 E.動物 ....
ぼくの名前はシニ、
でも名前なんてそんなに重要なことじゃない。

その日は朝からひどい土砂降りで、
ときどき雷も鳴っていたから、
サニはとびっきり不機嫌だった。
こんな悪い日にはきっと、
 ....
明日がある
と貴方が言ったので
私はすこしだけ淋しかった

いつだっけ
明日がどこにあるの
と尋ねたら
東北東
と答えたのよね
貴方は

どこからくるのか知らないけれど
明日は ....
雨がしとど降る夕方にさえ
その図書館は
虹のなないろよりも多くの色彩にあふれているのでした

花はバラ色
空は空色
木々は緑

図書館に住む少女たちは
童話の勇気ある少女のように
 ....
一日に一回
空は夕焼けに染まる。
晴れていたなら、だけど。もちろん。

夕暮れてゆく世界は私の手の中にあって
私は一杯のコーヒーを飲み干すみたいに
簡単に
それを飲み干す。

でも確 ....
初夏の夜、首が痛くなるほどに
高い空を見上げて、
あれがかんむり座だよと、
いつかそう教えたのに、

あなたは忘れてしまった。
七つの星でできた王冠を、
あっさりと投げて捨て ....
どうしようもない高層ビルが砂煙あげて物静かに崩壊していった。それはいつだったか、たぶん去年の五月のことだ。もう終わってしまったゲーム盤の上で人々は右往左往していた。怒鳴り散らしていた頼りがいのある審判 .... 猫が空風の空き地を歩いている。空耳。夕暮れのネックレスはもうすっかりラピスラズリの感触だ。味わったはずのコーヒーの苦みは、いまやどこにいってしまったのだろう? 透明な連鎖。青ざめたトルソが、臍のあたり .... 強風の夜
窓の向こうで大きな音がした
恐怖に叫んだかもしれないが
身動きしたかもしれないが
記憶にはない



 まだ幼い少年が
 フルフェイスヘルメットの男に殴られている
 やわ ....
この文章をどこで見たとしても
あなたは呪われます。
たったいま、私が呪いました。
私はあなたを脅迫します。
脅迫されなさい。


パターン1

あなたは後ろ暗い四畳半の部屋で
せん ....
1 夜の庭で

白い米を
黒ずんだ木の升で三合量る

最初のとぎ水は
庭に撒く

立秋を過ぎたので
コオロギが鳴いていて
いるか座が光っていて

だから私はしばらく庭にいた
 ....
この時刻にこれほど眠いの
悪くない話だと思うよ
さっきメラトニンたくさんナイトミルクnemuを飲んだから
それで眠いのかもしれないけど
睡眠薬は飲んでない 飲んでないんだ

肩凝りがずいぶ ....
いつもあのひとのことを考えているわけではないから
たまには大目に見てやってほしい

外は爽やかに水色の夏の朝
汗で酸っぱいTシャツを脱ぎ捨てて窓辺に立っても
田舎の農道に車一台通るでもなく
 ....
(1)

高校生のとき、
まだJRが国鉄だった時代、
三十日間三十万円日本一周鉄道の旅を計画した。
青春18切符があれば、不可能事ではなかった、
東京を通過しないとどこにも行けない関東圏、 ....
ゴキブリ夢ネタです。小説にしようと思ったけどできなかったゴキブリの夢。
なんでこんなものを載せるかというと今ネタに不自由しているからです(笑

***

 畳はすっかり腐っていた。だから、踏 ....
批評だ批評だ批評が必要だとネットで吠え続けて、おそらく数年になる。私自身は、地方同人詩誌での合評会や蘭の会内部でのわずかな批評と、詩集そのものに対するいくつかの批評をのぞき、自分の作品に長文の批評をネ .... 家にある薬箱のなかの服用薬を全部飲んでしまったことがある。19のときだ。頭痛薬からキャベジンから風邪薬から、とにかく服用薬は全部飲んだが、水虫の薬など外用薬は飲まなかった。死にたくはなかったのだと、思 .... 静岡に生まれて静岡に育ったから、新茶の香りが漂ってこないと初夏がきたような気がしない。ちなみに新茶の香りは茶畑の香りではない。茶畑そのものは、あまり新茶らしい香りを持たない。まあ少しは香る。私の実家で .... 戸口を開けると
死んだ祖父が
母と一緒に居間に座っていた

母を呼びだして
おじいさんって死んだよね?
と耳元に囁くと
母は快活に頷いた

夕暮れだか朝だかわからない
中途半端な靄 ....
報道ステーションを見ていたら、イラクで誘拐監禁された三人のうち二人が記者会見に応じていた。という書き出しだとニューススレに書けこのやろーと言われるかもしれないが、私はニュースの話をしたいわけではない。 .... 地球の一部を救う気たっぷりの人が
地球の一部を救う気たっぷりの人と
地球の一部でこんぐらがっているので
地球の一部は大混乱なのだ

地球の一部の とある国の一室で
男は焼酎のお湯割りに梅干 ....
2002年に詩人ギルドレビュウに発表した文章をもとに、雑談スレでの「詩の定義」議論に、私なりのレスポンスをしたい。下の文章は、あちこちの詩の掲示板で何かと問題にされることの多い「詩の定義」議論に私なり ....
望月 ゆきさんの佐々宝砂さんおすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
軽さへのあこがれ- 佐々宝砂自由詩44+*08-3-18
鍋が煮え立つまでの即興- 佐々宝砂自由詩12+*06-1-25
蒼白の天使- 佐々宝砂自由詩9*05-12-28
快感原則- 佐々宝砂自由詩1105-11-6
The_grasshoppers_in_the_rain- 佐々宝砂自由詩6*05-8-16
明日について- 佐々宝砂自由詩9*05-8-2
だいだい色の童話集- 佐々宝砂自由詩12*05-7-31
PRESS_ENTER■- 佐々宝砂自由詩11*05-6-13
かんむり座- 佐々宝砂自由詩2805-5-3
どうしようもない高層ビルが- 佐々宝砂自由詩905-5-3
猫が空風の空き地を- 佐々宝砂自由詩1105-5-3
北窓開く- 佐々宝砂自由詩305-4-15
脅迫小詩集- 佐々宝砂自由詩204-12-12
単純な喜びについての単純な唄- 佐々宝砂自由詩904-8-14
夏の深夜、午前2時、- 佐々宝砂自由詩204-8-5
夏の朝、午前5時半、- 佐々宝砂自由詩604-8-4
停車場- 佐々宝砂自由詩1204-6-16
自作小説冒頭、つまり失敗作のかけら- 佐々宝砂散文(批評 ...204-6-15
やりたいことがあるんです- 佐々宝砂散文(批評 ...30+*04-5-20
自己を愛するための- 佐々宝砂散文(批評 ...1404-5-18
新茶の季節<散文編>- 佐々宝砂散文(批評 ...4*04-5-4
新茶の季節<実家編>- 佐々宝砂自由詩304-5-4
ベロ出しチョンマに投げキスを- 佐々宝砂散文(批評 ...10*04-5-1
落書その1- 佐々宝砂自由詩304-4-9
詩の境界線(最終更新9/16.2008)- 佐々宝砂散文(批評 ...1004-1-18

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