眠らせることが仕事になったから月の光の底で生きてく


泣き止まぬ嬰児の不安受け止める作戦いくつも立てて過ごした


綺麗事くさす粗雑な匙加減 まどろむ居間で誰かを探す


 ....
狭くなる階段 明滅する灯り 迂闊に晒した腕が冷え行く


イカ焼きを分け合う二人 唇のおたふくソース言い訳に 吸う


「左様なら」字を確かめて噛み締める 繕う理由なんてなくても
 ....
夜つかむ指
蒼に凭れ
曇の前の穴
はざま過ぎる鳥


引きちぎるたび
生まれる渦
一点に吊られ
回る星座
夜の裾を浸す銀


すべての星が鈴に鳴り
朝も昼も ....
コップのなかに
残された朝と
醒めきらないままの
水を分けあう

魚のかたちをして
水がうごく
夏のはじまり
ゆっくり水際を
泳いでゆこうとする
小さな魚だ

草となり
ただ ....
頂点に辿り着いたカマキリが
同じ目線で睨みあいをしてる
振り上げてしまったその右手の先
空は相変わらずそこに立ってた

氷点以下と気付いたかな君は
とはいえ変ね 痛みが意図してる
振り替 ....
母さんと夕食を食べている

母さんは
ポテトサラダの味付けはどう? と聞く

僕は
葛藤の群青が冷却される三辺のFM波が機体
を下降気流へと誘惑してステンレスがベニヤ
板へとバク宙する ....
夕焼けが


 ....
 ....
と言ったら


ビーチパラソルは無く
海の家も無く
砂だけがある浜を
海水パンツ一丁で
海水に突入していく

はずはなかった
私の出身地は山間で
山から切りだされた木を
 ....
若さがおれを
前進させる

ときどき
ヘッドロックを
かけながら
てめえ、こんなところで
サボってんじゃねえぞ!

私はサボっているわけではなくて
サボテンなんです

サ、サボテン?

なんなら、
触ってみて下さい

痛っ!

あっ、血が出 ....
もう止まないかもしれない
そんな雨が降りつづいている
街も道路も車も人も
みんな水浸しになっている
ほんとに誰かが
大きなバケツの水をぶちまけたのだろうか
梅雨の終わりの最後には
雨の神 ....
ごめんね 誰よりも幸せになりたいの

午後の終わりにキスした
あいつの
可愛いあの子

白いシャツから透ける小さな胸に
唯一の純粋は響かない




ピアノ

君の傷みをわ ....
何もない一日 雲を泡立てて貝殻模様のカップを洗う


花の雨 眠るわたしのこめかみにふれているのはくちびるですか


モノクロのアネモネきっとあなたならうすむらさきを選んで写した

 ....
閉じ込められていた扉が開いて 一斉に流れ出す
群集に紛れる 安心感に包まれて
たくさんの孤独は 水族館の鰯になって
同じ水槽の中を 泳ぎ続ける 死ぬときまで


独り暗闇に潜んだ金魚の ....
虚しい言葉ばかり
上手に使えるようになってきて
悲しい顔を作るのも
なんだか自然な仕草で
気持ちのいー時も
うれしー時もそんな世界で
なんだか自分ごと
嘘になったみたいなんだよ

 ....
映画の隠し撮り

彼は
自分の仕事が嫌いだった

     +

ある日
上映の最中
突然警告音が鳴り
画面が真っ白になった
彼と数人の観客は立ち上がり
じき座り直した
それ ....
僕の(架空の)恋人


透明な御飯
透明なレタス
傾かない天秤
ぶれない標高
レタス
それから
御飯
それから
モディリアーニ
振り出しの
ファン・ゴッホ

リズムに合わ ....
たったひとつの文字を埋め尽くすことができる
たったひとつの痙攣を手放さないで生きていくことができる
あのナパーム弾
手放しで喜んでいた
多幸感に溺れながら あなたは到底幸福にはなれなかった
 ....
言葉はなぜあなたにつたわるのだろう
あなたの脳内で維持されている
概念に呼応する音声あるいは文字列を

話し手と聞き手が相互にいれかわりながら
違和もさしてなく理解できる不思議

中国の ....
夜空が青ばみ
ゴキブリたちも眠りに就きます
「もう少しだけ起きていたい」と
呟く前にぼかした接続詞
清涼な大気にいくら呼吸を忘れても
書かなければ死んでしまう生き物には
なれない


 ....
ずいぶん失ったんです
だから花になったんです
花に歳は尋ねないでしょう
いつものお店で
ラーメンをすすりながら
悪口を並びたてているメイちゃんが
好きな人といる時
全然ちがうこと
最近まで知らなかった

下品な女子
の話をするのは楽しい
人の悪口を言うの ....
雨だれになりたい

樋を伝って膨らんで落ちて

敷石の上で仄かに爆ぜる

細い雨だれになりたい



せせらぎになりたい

闇とも光ともつかぬ暗がりを抜けて

この世界の遥 ....
努力と根性
には星が捧げられる
たとえそれが
自分のためだけだ
としても
カラコンとメイクで
バッチリ決めて
ありがと のひと言で
不思議不思議
伝家の宝刀になる

って
伝授 ....
わかってますわたし毎日


   累 <………
   塁 <どっかーん


なんですけど外から見たら


   るい <………
   るい <どっかーん


なんですから! ....
もう二度と出逢えない
雪のように溶けゆく理想達
狂想の瞳孔に映るのは
忘却の綿埃に覆われた部屋の明かり
そこに確かにあった愛を指でなぞり
世界が終わるまで決して連れ出さない
薄っぺらな紙に ....
それでも時は流れていく
ゆっくりと
淀みなく
立ち止まる想いを押しのけ
焦る足元も
掬いあげ

鳴り響く発車のベルの音
口ごもる詩を
何度も試み
置き去りにされる記憶を
追いかけ ....
絶対
とか
永遠
とかいう
言葉は苦手だったけど
ずっと
って言われると
うれしくて
ずっとずっと
続くんだって思ってた

ずっと
って
終わっちゃうんだね
知らなかっ ....
楽しいだろうに  悲しいだろうに

うに  のほうに気をとられ
うつぶせに組み敷かれ
どじょうのような目ーしながら
砂利のここちを確かめる
右の頬ー  左の頬ー  右の頬ー  せわしなく
 ....
mizunomadokaさんのおすすめリスト(1913)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
Closed- 深水遊脚短歌4*15-9-27
挨拶- 深水遊脚短歌2*15-8-30
鈴へ_虚ろへ- 木立 悟自由詩415-8-30
夏の魚- yo-yo自由詩15*15-8-12
『Elf』- 楽歌自由詩115-8-4
ポテトサラダと葛藤の群青- 村乃枯草自由詩11*15-8-2
無題- TAT短歌215-7-31
無題- TAT短歌215-7-26
夏、と言ったら、海- 村乃枯草自由詩14*15-7-12
けもの道- もり自由詩1*15-7-5
サボテン- 花形新次自由詩215-7-5
雨が降りつづいている- yo-yo自由詩7*15-7-4
ラドファ- いるみ自由詩315-7-4
詩歌集「うずく、まる」より自選十五首- 夏嶋 真 ...短歌14*15-7-4
電車- 藤原絵理 ...自由詩715-7-3
アンダー・ドアンダー- 竜門勇気自由詩215-7-3
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:- 竹森自由詩115-7-3
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:- 竹森自由詩515-7-3
Re:Re:Re:Re:Re:Re:Re:- 竹森自由詩115-7-3
言葉- 梅昆布茶自由詩2015-7-2
Re:Re:Re:Re:Re:- 竹森自由詩115-7-1
それが私の生き方だから- もっぷ自由詩515-7-1
ひどい- アンテ自由詩2*15-7-1
憧れ- 青井自由詩715-6-27
わたし- アンテ自由詩115-6-27
内部崩壊- nemaru自由詩1*15-6-25
伴侶- 由木名緒 ...自由詩715-6-24
快速- Lucy自由詩18*15-6-23
ずっと- アンテ自由詩215-6-22
p,p,- nemaru自由詩2*15-6-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64