生身のひとが
都市に残っている噂とは逆に
鉄路を踏んでゆくと
霊とすれ違った

稀にたたずむ
かつてのひとの家宅は
いま わたしの背丈を遥かに超える蔓草が
幾世紀の愛憎を晴らすように
 ....
まだ何も知らない頃から詩を書いていた。日記と詩と。いまでもときどき読み返す。あちこちから出てくるからだ。何も知らなかったけど、本当のことが書いてある。知っているよりも多くのことが書いてある。これは .... 涙のような夜があけていく
かたく結んだ祈りが破られていく
君のまぶたに塗られた祈りだ

本当に愛するつもりなんてなかったのに
ただ風が強く吹いただけなの
12月の4日になんか生まれたばっかりに


俺には本当の星座も無い









一番哀しいのは自分に嘘を付けない事だ

親でも友 ....
物心ついたころは、半分くらい本の中に住んでた。だって外はあついしさむいしうるさいし、はやく走れないし。それから少し成長して少女のころになると、本の中にはいられなくなって、窓をのぞくみたいに本の世界 .... 最初から廃墟だった場所で
最初から破片だった言葉を
拾い集め交わし合う
それは破片だから
時に自らを 誰かを
傷つけてしまう

しなやかで
すきとおる思惟で
編み上げられてゆ ....
くだんないことに一生を費やすのが人生でしょう?
ぶつかり合ったとしてあなたと私は何も失う事なんて無いわ
ほらみてごらん?星の軌跡を
私たちは違う星の谷間に落ちた子供
私たちは成り立ちは違えど同 ....
高をくくった夏の日に
足を踏み入れたせいなのか
明日を見切った冬の日に
足を踏みはずしたせいなのか
頭の中だけが そしらぬまま
音はかえってゆきます


時の栞はありませんでした
指 ....
なあ短歌
決まり事とか
ルールとか
今さら俺に指図するのか




























どし ....
あなたが手紙をくれたから
日々が春へと向かっていることに
気がつきました

いつの間にか
硬く
冷たく
難しくなっていたわたしを
あなたはどこで笑ってくれますか

わたしの返信を
 ....
踊ってテーマ名乗る。春の名前で鉄道。
おどっててえまなのる はるのなまえでてつどお


捨てられ天使はシンデレラです。
すてられてんしは しんでれらです


水が澄んだら一人きり。扉、 ....
雪の結晶が開いたり閉じたりする夜に
瞼の中のもう一つの瞼を眠らせるように
内側から鍵のかかった黒猫の中で
一体どのような犯罪が行われていたのか
雪の結晶が開いたり閉じたりする夜に
鳥籠の中に ....
ある日、あなたの背中に
窓があるのを見つけた
開けてみると
普通に外の景色があった
眩しければ鳥になるといいよ
とあなたが言うので
わたしは鳥になって
空へと飛びたつしかなかった ....
楼閣の桜の数を教えてる


春雨をお外で食らいまくってた


脇役の筋力 協力は脅威


蜃気楼 桜が数を教えてる
ガラスの壁に、手が触れて、彼は見る、音もなく、蠢く、群衆を。一人一人に、足音はつかない。そうして、忙しなく、いつまでも、蠢いている。真昼の、静かな都会。鳥が、空を、飛んでいる、ような気がする。駅のホー .... 情熱はもう涸れてしまった。

一行目では誰もが世界一の詩人になれる。

二行目、三行目からは篩にかけられたように、

詩人だったものはただの凡人に成り下がる。

バレてはいけないよ、夕 ....
下に行くほどきりがなくて
上に行くほど見苦しい
そんな場所がここにあるよ
三月に降る小雪をつかまえようと
手のひらを天にむかって
差し出せば
どの子もふわり、
風にひるがえりながら
上手にわたしをよけて
アスファルトへと着地するから
こんにちはも
さようなら ....
目覚めは1人ぼっちの朝に始まり
誰もいない街を歩く1人きりの昼
終わりは明かりも音もない孤独な夜
1つや1人はたくさんあるのに
私は私だけ
 .... ゲット・アップ・ルーシー

『われわ ....
 .... おれの心象に積もった雪へ
ダイブする
あなたのかたち それは
不思議な窓 
あるいは、うつくしい鈴
絡まった糸を切るひと
ほどいて
むすびなおすひと 夢で
会ったよね もうない、学校へ ....
靴の波形が
朝に眠っている
せっかく書いた
花粉の名がついた遺書を
私たちは窓に落としてしまった
加工場から続くダクトの
先を曲がると
梅雨が始まる
身体が雨のようになる
そ ....
 人なんて 一緒に食事してみないと分からない
 お酒を飲める人ならば
 呑ませてみないと分からない

 いつもそう 思っているが
 同僚の彼女は呑ませてみても分からない

 生ビール中ジ ....
本当は完結したなりにしておこうと思っていましたが、今回のシリーズを読んで下さった方々のために幾らかの説明責任がある気がずっとしていました。そんな訳で蛇足を足し添えておきます。

 ....
 泉涌寺の
 楊貴妃観音
 のお堂の前に
 春の日が暮れて

 ほのぼのと薄く紅
 開きそめて囁く枝の
 下に 微かな響き伝え
 息づいている空気が在る

 遠い春雷の 音ない震え ....
見渡す限りの平坦な湿地帯に一本の線路だけがあり、この小さな駅から双眼鏡で見えるほどの先にもうひとつの駅があり、底なしの湿地帯のなかでわたしたちは何キロかの距離を隔てた一次元をせめぎあっていたのだっ .... お堂の屋根が破れているから
雨が僧と経本を濡らすんだ

蝋燭はまだ消えず
線香は煙を真上に一筋を
昇って薄く消えて

読経と雨音
衣と袈裟は濡れて
赤と青は黒に近づく

瞼に水滴 ....
 ペールベージュのストッキングの脚は歩く度
 踵に隙間のできるパンプスが
 擬音で表現しずらい音を立てる

 そのアレグレットな足音に
 澄んだ媒介を感じとって 
 追い抜かず 私は着いて ....
mizunomadokaさんのおすすめリスト(2011)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
後年- 形代 律自由詩824-5-17
むすめのこと- はるな散文(批評 ...724-5-16
- はるな自由詩624-5-13
へびつかい座のゴールドセイント- TAT自由詩324-5-6
水の中のこと- はるな散文(批評 ...324-5-4
失伝説- 塔野夏子自由詩7*24-4-29
星は廻りて時を穿つ- 武下愛自由詩3*24-4-14
練習曲- 昼寝ヒル ...自由詩424-4-13
今月の短歌(習作)- TAT短歌124-4-4
冬の終わり- 千波 一 ...自由詩624-3-28
ダンス、春弾んだ(回文)- 水宮うみ自由詩2*24-3-23
Until_next_time- 鳥星自由詩8*24-3-23
不在- たもつ自由詩17*24-3-23
髑髏、縷縷を數える- 水宮うみ川柳2*24-3-22
虫籠- 鳥星自由詩5*24-3-21
死に損ないの詩- 鳥星自由詩5*24-3-18
たどり着いた- リィ自由詩2*24-3-6
人は何処へいくのだろう、命ひとつ抱えて- そらの珊 ...自由詩14*24-3-2
異形の人- リィ自由詩5*24-2-29
EVER_BELIEVE_IN- TAT自由詩324-1-30
青い墓標- TAT自由詩124-1-28
赤い墓標- TAT自由詩224-1-27
nonequilibrium- 完備 ver.2自由詩423-12-30
梅雨- たもつ自由詩5*23-5-7
酒豪- リリー自由詩5*23-5-7
女學生日記について- TAT散文(批評 ...7*23-5-4
楊貴妃桜- リリー自由詩7*23-5-4
線と風景- 片野晃司自由詩523-5-3
屋根のない場所でスズメ蜂が雨宿り- 秋也自由詩323-5-3
青紅葉- リリー自由詩4*23-5-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67