金が全てとお前は鳴くが



















銭を呉れろとあの娘も啼くが



 ....
戴帽式だった。
みんなが楽しそうに浮かれているなかで、
1人この時間を呪っていた。
時間か過ぎることは知っている
それなのに嫌な時間というのは、逃げ場がないだけに、
永遠に続くかのように感じ ....
君の翅を食べた
君がそうすることを望んだから
君の翅はよくできたお菓子のように
心地よい甘さで
もろくあわく溶けていった
最後に君の背に残る
翅のついていた痕をそっとなぞると
それも夢の ....
ふるさとみたいな
おなかのつめたい石に
雨が降る

チャコールグレーの傘をさした
すぎやまくんに
水溶性の雨が降る
溶けていくね
好きだったのに

ほんとうは存在していない ....
 世界で 私ひとりができない逆上がりが
 夕焼けの色を染めていく

 誰も 見つけられない 鍵穴の向こうに
 通り抜けていった身体の痛み

 まっしろな手紙を 下駄箱に添えた 
  ....
夕焼け 遠い空の向こうに 小さなニュースが消えていく

戦争について語る夕刊紙 読まないまま 駅を降りて
選挙の演説をしている人たち 何も聞かないまま 通りすぎて
駅前のロータリー バス停 ....
たくさんの記憶がある

嫌な記憶が邪魔して
前に進めないこともある

気持ちは前を向いていても
何故か途中で進めなくなる

嫌な記憶が
徐々に薄まっていく
夢を観ていた

良い ....
正十二面体たちの綺麗な街

水星に彗星おちる 修正を




物語の上を流れていった紙




作品のように夕陽は固まった


空が茜に染まってる方が西
さて前回予告したとおり「俺、モザイクキラーを手に入れるの巻」である。あれは二十三の頃だ。しがない日払いの派遣バイトで食いつなぎながらプアーな一人暮らしをエンジョイしていたロスジェネ丸出しの俺はある日、 .... 街はいま
傾いて
春を呼ぼうとしている

四角いからだを
丸く嵌めようとした
壊しながら
(しかもそれを
愛と
呼んだりも
した)

うずうずと
傷む
気持をして
 ....
この世はとても淡いけれど、
宝石みたいに見える場所があって、
ふいに街は夕日に溺れていく。

潰えていく、潰えていく、僕の命。
潰えていくだけが命。

僕が綺麗に消えたなら、
君は僕か ....
ひさしぶりに古本屋にいき
古本をみてまわった
買う金がないのでおやじと話をした
ひさしぶりに人と話す
しかも本のことがわかる人と話すのは
何年ぶりだろう
数年前の岩波文庫の充実ぶりを褒め
 ....
土を飼っている
従順で賢く我が強い
麦を好みパンも嗜む
時節をよく見極め常に冷静
時に激しく自己否定する場面も見受けられる
芸術に造詣が深く音楽や絵画はよく語るが
文芸は理解するに及ばず
 ....
ラブソングという名前の正方形



いつもの日 いくつもの日々 積もる日々



どことなく小説みたいな口説き方



とどかないこと どこまでもとおい午後
天使


見分

羽の跡
はじめまして
いなくなっちゃう前に出会えて良かった
品番間違えてないよね?
反応速度はこれくらいでいい?

はじめまして
リセット機能なくて今までどうしてたのさ?
プライドだけは純正品、 ....
訥々と、読点みたいに続く雨


星色の夜景と夢のなかに居る


足跡が幾何学 雨が円を描く


段ボールみたいに猫に好かれたい
町並みに森の匂いがした。
公園を三つ。階段を二つ。知っているパン屋の匂い。スーパー。雑貨屋。ともだちの家。
学校を見下ろす長い坂道を下った。
社を通り過ぎて、実家を通り過ぎて、足は、足を、通り過 ....
もしもあの時
もうひとつの道を選んでいたら
今の私に出会えただろうか?

道しるべのない道の途中
知らずにすれ違う自分に
どんな声をかけただろうか?

もしも今の私より幸せそうだとした ....
ゆらゆらと ゆれているのは
あの水平線の曲率だ
タイドプールのうたかただ
存在のあいまあいまのいきつぎと
あるべきように ふるえている
水面で浮かんだ小魚のひれや
銀鱗に細められた ....
雨のおとがした

雨がようやくふっている
ごく薄い光が、土を透過していく。
草原の体が揺れ、水が、根や枝を広げている。

街はなにか約束を結んだ後のように沈黙している。

明るい方角を向くと、線路の北側は水圏。
草原の向こう、渓谷 ....
この服を脱ぎたい
そうしたら
気のいい単語と
すこしの助詞や助動詞たちを連れ
ピクニックにいくんだ

パラソルの下で
サンドイッチを食べる
貝殻を覗いて
蟹を見つけたり
珊瑚や不思 ....
寒さで萎れた花壇にスコップを刺した
霜が降りたから もうしょうがないから
厚手のダウンジャケットを着込んだ体で
刺して 土に還す
枯れてしまったな

溶かしたシュガーで偽になったコーヒーを ....
此処は何処よりも静かで
憎んだら自分が駄目になる
森の奥、新緑のラグーンが囁く
「もういいんだよ」
その声は耳に届かなかった
届いても降りて来なかった

自由という名の劇場
戦いはまだ ....
二〇一五年四月一日 「少年はハーモニカの音が好きだと言った。」

 これは、『ゲイ・ポエムズ』に収録した『陽の埋葬』の一つに書いた少年の言葉だった。ぼくがまだ20代だったころの話だ。なんで思い出し ....
全臓器を壊死させて
罹ったら120%死ぬし
どんな消毒にも耐えるので
感染を免れることは出来ない
そんな最強ウイルスが
超美人女子東大生
真行寺光ちゃんから発見された
政府は光ちゃんを拘 ....
銀の森へ行こう
君の果てと僕の果てが
かさなりあうところにある
銀の森へ行こう

銀の森へ行こう
そこには透明な木霊たちが棲む
たぶん 君も僕も
歌うことができなかった歌たちの木霊
 ....
人のいないところを求めても
ひとりぼっちはさびしい
群れのはずれで草を食む
天の川のほとりでぽつり
輝く恒星の影にいる

自分では光れない
誰かの真似をしないと
なにもできない
誰か ....
バスは満員
電車も満員
ひとびとは水底に四角くならんで
青くひかる
ぶつかり合わない程度に
ゆれあい
いつか
自由になれるんだろうか

乗り物を降りると

豆腐屋が通りを ....
mizunomadokaさんのおすすめリスト(1869)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ZIPANG或いはザナドゥ(上都)- TAT自由詩4*21-10-9
戴帽式- 杏っ子自由詩221-10-8
君の翅- 塔野夏子自由詩13*21-10-5
水溶性の雨- 自由詩17*21-9-4
将来のゆめ- 鈴木ぽろ自由詩9*21-8-24
夕焼けのニュース- 鈴木ぽろ自由詩621-7-3
記憶- 夏川ゆう自由詩421-2-6
かたい- 水宮うみ川柳2*21-2-5
喜多川歌麿_肉筆画_「女達磨図」- TAT散文(批評 ...3*21-2-5
ものごと- はるな自由詩521-2-5
煙とともに- 由比良 ...自由詩321-2-5
古本屋来訪- 道草次郎自由詩7*21-2-5
土竜- 妻咲邦香自由詩4*21-2-4
正方形- 水宮うみ川柳5*21-2-4
- ヨロシク自由詩221-2-4
はじめましての詩- 妻咲邦香自由詩4*21-2-4
暖房する- 水宮うみ川柳2*21-2-3
Interlude- かとり自由詩10*21-2-3
もうひとつ- 妻咲邦香自由詩321-2-3
ふるえるということ- 新染因循自由詩321-2-2
雨の時制- 道草次郎自由詩4*21-2-2
Interlude- かとり自由詩3*21-2-2
この服を脱ぎたい- 道草次郎自由詩8*21-2-1
枯れてしまったな- 中村 く ...自由詩221-2-1
プロポーズ小作戦- 妻咲邦香自由詩5*21-2-1
詩の日めくり_二〇一五年四月一日─三十一日- 田中宏輔自由詩17*21-1-31
ウイルス戦争- 花形新次自由詩121-1-31
銀の森- 塔野夏子自由詩3*21-1-31
corona- 木屋 亞 ...自由詩2*21-1-31
豆腐のうた- 自由詩17*21-1-31

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