とてもはずかしい過去が
前触れもなく頭のなかに広がって
それはたいてい
取るに足りないできごとで
でも忘れられない理由を
ほんとは知っている

とても大事な思い出に
溺れないためだ
 ....
寝転んでたら
足で
ぐりぐりされた

ぬぉおおお(笑)

目は笑ってなかった

大草原に
少女漫画が捨ててある

ちゃんと
ヤギもいるが
男の子もいる

女の子は
ちゃ ....
死にたいと言ったらあたしだって死にたいわよと言われたい

死にたいと言われてもねえと面倒なやつだと思われたい

じゃ死なないことにすると言うとよかったわちゃんと毎日会社へ行ってねと言われたい
 ....
とうに手放したものを
いつでも
たぐりよせられると
隠し持っていた
古びた
麻紐

年月に擦り切れては
いない

乱れる思いに
捩れてもいない

さっぱりと乾いた紐の先には
 ....
タンクトップで石垣のあいだへ
かべちょろを追いかけて入り込むと
アオダイショウも涼んでて目はへろんとしていた
へびいちごは毒があると誰かが言ってた

神社のさい銭箱の下を掘って寛永通宝を発見 ....
ヤクルトを飲んだあと
必ず底に残るものが
輪となり現れる

どういうわけか
そんなつまらぬものが目につき
飲み干してやろうと
舌の上で
容器をさかさまにして
振ってみたりする
ほん ....
 
夏が透ける雨の隙間

渇いた紫陽花が

雨を、乞う



 
パンジー
ビオラを上手く咲かせるコツは
なんといっても
花がら摘みを
怠らないこと

種を作ると
花は終わる

種に養分をとられるから

咲き終わり
萎んだ花を
直ちに摘んで ....
実物の海は心を動かさない

観念上の海は青く凪いでいて
砂浜は足裏が痛い

修辞されて海は形式化の束縛を離れて
泳ぐ 空がそうであるように


記憶の海

漁船でいい蛸釣りしたこ ....
わたくしの思惟は老いて
白い煙になって消える

消える前に言葉に換える
震えながら生存した証拠を
雨が降り始めた
はじめは静かな
そして次第に大げさな音をたてて
雨粒が校庭の砂地へ染み込んでいく
監督がいったん切り上げろと
ベンチ屋根の下で叫んで
みんなで部室棟の張り出した庇の下に駆け ....
君の言う「さよなら」は
少し前向きな意味でありますように

君の言う「おいしい」は
目一杯の笑顔でありますように

君の言う「ごめんね」は
少し不器用でありますように

君の言う ....
満天の星空を見て
思い出す
澄んだ思い出
済んだ思い出

風が髪に纏わり付いて
香りを運ぶと春
長い睫毛が絹の肌にかかり
スカートを脱ぐと夏
手と手がゆったり合わさり
頬を赤らめる ....
あなたの腕と私の脚が 
幾何学的に重なって
ミルフィーユ様態の発熱体となる
右腕の先から頭を伸ばせば
男の背中ごし 悠々と輝る月が見えた
まるでこの土から派生して生い茂った多肉植物のよう
 ....
チェスのオープニングに
苛立ちながら
不味いコーヒーを口に含む

朝からセントラルパークの
群衆を惹き付けるだけの
気力が沸き起こらない

相手のGMは
シシリアンディフェンスで
 ....
水牛の角をしゃぶりあげる農夫
爪の間で黒く光る唾液で
乱雑な本棚に覗く
オイルライターの火を消してる

腐った出来損ないだけが乗れる
朝晩三本のバスに揺られる俺はそれを見てた

膝 ....
僕と友達は
今日街を二人で歩くんだ
僕と友達は
お互い憎しみ合ってて

気をつけろ!

二人でそれぞれ
錆びたナイフを脇腹に突き刺し合ってる

そのうち腐るものを買い込んで
 ....
あなたが生きている間に空が晴れるといい
人々は曇り空に気球を打ち上げた
言葉を傘にせずとも歩いていけるように
月灯かりの静寂な夜

心を決めて文を書く

ポストに入れる瞬間

手を離れる感触が

揺らめく光の波のよう

防波堤を飛び越える

後悔と期待の波

一瞬で流れ去る
疾走していくドープドープ
前髪ぱっつんと衝動は鋏の気まぐれ
紫の海の中でスモーキンビリー
片足だけ置いて旅立ちのジュークボックス

塗り潰しただけの似顔絵
君とあちら側でエンカウント
 ....
月が哭いている。
明日は嵐になるという。

茜色の感情だけが、夜に紛れることが出来ずに怯えている。
藍色は相変わらず。そういうことにだけは巧みに生きていける。

哀しみを通り過ぎた虚し ....
粥を含んだ口元。
生きる事をかみ締めるかのように
ゆっくりと唇が動く。

とろとろに煮込んだ粥は味付けも無く
米の甘みが弱った体に優しい。

おわん半分に残した粥を下げたとき
父は ....
薄汚れた右手で意味の無い言葉を書き連ねている。
B4の紙が深夜を迎える前に、僕はそれを突き破るだろう。
柔らかな筆先は優しさだ。
優しさが描き出すものが、いつだって優しいはずはないんだって、僕は ....
しょうがなく付き合うフリ
したけれど
ホントは
誘ってもらってうれしかった

窓を開けると
思いのほか
風が強くて
帽子が飛んで行ってしまいそうだ
海と空が
あんなに近い

 ....
雨が強くなり始めた頃傘も差さずに泣いていたのは
怯える事を忘れかけていた少女の遊び
似合わない化粧と行くあてもない二本の素足が生を感じている
泥がはね、ワンピースも下着も先程までカールをしていた ....
あなたなど信じないままどうしてもあなたに似ていく初夏の耳殻は



イヤフォンの垂れ下がってる首筋のせいだよわたしが海になったの



さみしさはぼくの美徳だ交差点ごしにあ ....
俺はとうとう人間の果て
人間の意味するところの一番端っこで
ようやく意味の体系にぶら下がっている
人間たちよ
そのまなざしをやめるんだ
しぐさをやめるんだ
表情をやめるんだ
 ....
何年も前の事だけど
「紀伊国屋なう」というメールを
貴方がくれた
その時は
電車に6時間も揺られなければ
紀伊国屋のあるその街へ行けない土地に
住んでいたから
「今その町に私がいれば、
 ....
映画がいう。

It's no use crying over spilt milk.
What's happened is happened.

違う。


指のあいだをすり抜けてい ....
 
パンツが脱げない

言葉からパンツが脱げない

たった一枚なのに



 
mizunomadokaさんのおすすめリスト(1913)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
記念日- アンテ自由詩4*15-6-19
モンゴル- nemaru自由詩4*15-6-16
死にたい- じぇいぞ ...自由詩215-6-16
紐を手繰る- Lucy自由詩20*15-6-16
夏休み- じぇいぞ ...自由詩115-6-15
- そらの珊 ...自由詩15*15-6-15
乞う- 殿上 童自由詩16*15-6-15
花がら摘み- Lucy自由詩10*15-6-14
海を詩にするとき- じぇいぞ ...自由詩315-6-11
私が詩を書く理由- じぇいぞ ...自由詩115-6-11
- 青井自由詩215-6-11
無題- 瑞海自由詩5*15-6-10
水性サンドイッチ- 瑞海自由詩3*15-6-7
◎影合わせ- 由木名緒 ...自由詩1415-6-4
私の1日- 花形新次自由詩315-6-3
海を目指す- 竜門勇気自由詩215-6-3
きえろ- 竜門勇気自由詩115-6-3
年中無休梅雨- 水宮うみ自由詩2*15-6-3
月灯かり- 佐白光自由詩1*15-6-3
- 楽歌自由詩1*15-6-2
遠吠え- 楽歌自由詩1*15-6-2
1/2- 梓ゆい自由詩3*15-6-2
hidari- 楽歌自由詩115-6-2
海と空- アンテ自由詩315-6-2
夕立の佇まい- 岸かの子 ...自由詩4*15-6-2
その程度のやわらかな感情- 初谷むい短歌3*15-6-1
人間の果て- 葉leaf自由詩215-5-30
紀伊国屋- Lucy自由詩26+*15-5-30
既死感- じぇいぞ ...自由詩115-5-26
書けない- 殿上 童自由詩23*15-5-25

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