光ろうとも
光らせようとするでもなく
ただ
感性には自信があるというひとよ

静止している物体が
一見いつまでも静止していられるからといって
今生この宇宙は今のところ膨張しているわけだし ....
詩せずして詩かばね拾うものなし
詩しても詩かばね拾うものなし
さびしいことだが我が道を行く
実はそんなにさびしくないし
落ちている花々を踏みしだきながら
死にたい日に
いちばんすきな靴したを履いて
興味のないパーティーへでかける

足首に
ほそいロザリオをつけた男に抱かれたら
こころとからだがはぐれた

音が鳴っていて
とても静か ....
もう 何年間 こうして二人は
逢瀬を続けているだろう
光の中 かすかなシルエットを逃さぬように
第三の眼を開く

言葉より温もりよりも たしかな記憶が
二人を包み込んで行く
それは未来か ....
生温いラブソング
みたいな雨が
無骨な傘を叩く

手頃なセンチメンタル
みたいな歌が
鳥肌にまといつく

南風に押されるままに
よろよろ歩き出す
曖昧な記憶

傷つけたこと ....
君は踊る
薔薇を 菫を 雛菊を踊る
揚羽蝶を踊る
木洩れ日を 気ままな風を踊る

君は踊る
虹を 青ざめた夜明けを 葡萄色の黄昏を踊る
波を 湧きあがる雲を 嵐を踊る

君は踊る
 ....
絶望のない
暗い 暗い 海を泳いでいる
起きたときには
そうなっていた そう鳴っていた

フライドポテトを食べた直後の
人差し指と親指にまとわりついた
まどろんだ違和感のようなものが
 ....
教会の鐘が鳴った














 ....
あの人傘さしてない

田んぼの真っ黒を睨むのだ
汗が畦道を進んだ先でぽたぽた落ちてる
恐ろしいまでの星と葦の群れに
身動き一つ取れない
梳いて髪のように拐かされたら
発振に重ね合わせる
 ....
  ねえ
  これが、
  産まれたての時間。
  そう言いながら少女が
  綿飴をひとつ、ぼくにくれた



  まぶしい屋台の{ルビ犇=ひし}めき合う
  貧しげな七月の ....
回りは何もくっつかない空気が佇む 曇りの外気に文句はない

プラスにもマイナスにも ぶれない数値 平常心 圏外の感動は小波

大きめに砕いた珈琲豆 酸味嫌いも薄い酸味 熱さだけ口移し

今 ....
あなたに追いつきたい。確定させたい。
素肌や、くちびるや、往来の熱のこと。
恋のはなしだ。
わたしは、いつも恋のはなしばかりしている。


嵐のように荒れて、きみが部屋を出たあ ....
わす
































忘れていた深呼吸










 ....
わたしはあなたの影しか知らない
そう言って幾度 舌を出しただろう
一度に燃え尽きる無数の蝋燭
その揺れめがけ 蒼は降り来る


消えかけた右腕を明るく照らし
頭上の痛み  ....
斜めの鏡に映る逢魔
草が双葉へ渡す花
解体される建物が
料理のように匂いはじめる


小さく鳴る水藻
かわいては沈み
ふたたび浮かび
壁と影を繰りかえし濡らす
 ....
ベッドの上に宇宙を広げる
彼との間に導線をひき
私は今を塗り替えた

暖かい闇に包まれる
どこかで唸る救急車も
私だけは、ほっといてくれた

難解なテレパシーで
彼は私に詩をくれる
 ....
ジンジャーエールに浮かぶ水色のゼリーをスプーンでつぶしてる。ちいさくてもろい人工氷山。口に運ぶ気はないけど、とてもきれい。ぼんやりながめてた。気がつけばそんなことばかりしてる。いつも。
 ....
夕だちが風をおこす
わたしの中にはわたしを包むたくさんの気泡があって
ひしめき合い、じぶんのかたまりをばらばらにしている

夕だちのあとにふく風は、プリズムの階段に繋がっている
そんな寓話を ....
あとは
お任せいたします、

上手にもたれて
サボりましょ



問うも問わぬも自由なら
いずれも選ばぬ
すべもある



お口の悪いひとがいて
腰の重たいひとが ....
            こんな日がくることを
            いつから知っていたのだろう
            告げねばならない
            それがわたしの役目 ....
割れて つまづいた障子紙の陽射しに
つけられる風 ことり ごとり 

削りこまれた細工 ひろがる窓の内
ビンの底のガラス 集めた昼の鼓膜

ホコリ マ ミレ
柱の影絵に 散らかっていく
 ....
  少年だの少女だの初恋だの
  丸みを帯びた言葉ばかり桐箱につめて
  晴れた日の草原に座りこむキミ
  ビニールシートも敷かず、地べたに
  夕方には雨が降るって聞いてなかったかい ....
あさひばり月の弓から放たれて飛び

川面より一筋のひかり朝靄を切る

遺伝子のテーマかかえて君を想うその先にあるのものはなに?

奪われしすべての愛に花を手向けん

回答をさがしてみよ ....
日本海の港町に


住み始めて半年をやや越えた











『明日は ....
  きみの瞳のなかに
  空一杯の夜が煌めき
  僕は君の胸のひとつから
  柔らかな心だけを抜き取って
  脆い息を吹きかけただけで
  そっと元に戻したんだ



  熱 ....
その屍を持っていても
二人にはなれない

慟哭の空
突き落とされた最後の日

足元の白い砂がささやかな風に飛ばされていく。

『あぁ、珊瑚の死骸だね』

ここが砂浜ならそうだろ ....
  ガラス製の灰皿が
  テレビの色に瞬きしたとき
  遣る瀬ない日々に君は
  重たい欠伸を隠した



  朝陽は
  その優しさを
  皺くちゃのハンカチに包んで差し出 ....
五つ並んだ水の出口には
五首の水蛇が
棲みついていた

あの水には
たくさんの酸素が
溶け込んでいるから
呼吸は無問題

あの子は端の出口が好きだった
でも端にある出口は
誰から ....
午後
湿った空のヴェールのどこか
太陽は消息を絶ったまま
まつ毛に絡まる滴たちが
小粒の昼間を映し出している

鳥の吹奏と草木の挙動は
雨粒のなかに封じ込められ
川の大移動だけが
落 ....
 
 
戦場で扇風機が回る
生活が確かにあった
セミは鳴く
脊椎動物たちが
忙しく生きた夏に
 
 
 
mizunomadokaさんのおすすめリスト(1913)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
感性には自信があります。- 海里自由詩312-5-24
詩せずして詩かばね拾うものなし- 海里自由詩412-5-24
はぐれる- はるな自由詩1012-5-24
Sixth_Sense- 南 さや ...自由詩1*12-5-24
あたたかい雨- nonya自由詩25*12-5-23
踊るひとのための連祷- 塔野夏子自由詩23*12-5-23
鳴り止まぬ潮騒- komasen333自由詩3*12-5-23
教会の鐘が- TAT自由詩512-5-23
憎悪の鉄道- しべ自由詩312-5-22
綿飴- 草野春心自由詩19*12-5-20
曇りの外気を害さず- 朝焼彩茜 ...自由詩6*12-5-20
その祈りは、とても細く硬い針のように振れて、きっと何者もきず ...- ねことら自由詩512-5-20
_- 信天翁自由詩3*12-5-19
ノート(Thermo)- 木立 悟自由詩412-5-17
The_End_Of_An_Ear- 木立 悟自由詩612-5-17
嘘つきの宇宙- モリー自由詩10+*12-5-14
最速ラッキーガール。- ねことら自由詩912-5-13
プリズム浸透膜細胞- T.L自由詩412-5-5
トライアングル- 千波 一 ...自由詩4*12-5-4
ピクニックへ行くように- 石田とわ自由詩11*12-5-2
マ_ミレ_ル_メ- 砂木自由詩20*12-4-29
Black_Tears- 草野春心自由詩10*12-4-29
花をたむける- 梅昆布茶自由詩13+12-4-29
港町から愛を込めて- TAT自由詩512-4-28
シグナル- 草野春心自由詩9*12-4-28
死にゆく欠片- りぃ自由詩112-4-26
ハンカチ- 草野春心自由詩712-4-26
横並びの蛇口- yuugao自由詩312-4-26
家の裏庭でこっそり煙草を吸いながら盗んだ午後の景色- 風呂奴自由詩612-4-26
生活- たもつ自由詩512-4-26

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