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カードを切っているのは
何も考えたくないから
手触りだけで
ひと時真っ白になれる
占いなんて嫌い
数字や絵に意味を持たせたら
世界が終ろうとするだけ
深夜
誰かが窓を叩く
マンション11階
泥棒にしては行儀がいい
盆はまだなのに
誰か帰ってきたのか
そっとブラインドの隙間を覗くと
命を懸けて
光にたどり着いた甲虫だった
....
思い出は
ぼんやりした
景色の中にあるよ
夏の夕暮れの
田舎の電車とか
色あせた自動販売機とか
誰かの白いシャツとか
それはどんな記念日よりも
心に残って消えない
....
コンビニ行こうと
家を出たら
街が魔法に包まれていた
硝子という硝子を曇らせる
夜の霧
街灯が
絵本の挿絵のように
ぼんやり見える
雨でも雪でもない
寒くも暖かくもない
....
春先の庭で
洗濯物を干しながら
誰かの今を思い描く
いつだったか
温泉に行きたいと言ったら
柔らかい声で
いいよって笑った
「いいよ」って
あなたはどうしている ....
失くした人を
偲んで見上げる
朧月
何かに抱かれるような
宵の人肌
湿った土が
ほんのり香る
始まりと
終わりの理
四条大橋から見渡す
川床の灯りは
春に滲ん ....
私は
意地の悪い傍観者だから
ヤバそうな案件からは
さっさと手を引く
自分でさえ
何一つまともになりゃしないのに
一つ一つの人生を
ひとりひとりの歴史を
どう変えられる
....
場所を変えても同じ
人を入れ替えても同じ
自分が
動かなければ
世界は変わらない
いつもなんとなく突っ立って
ああ狭いなって
言ってるだけだから
私は
母のことを
嫌いだと打ち明けたとき
とてつもなく心が晴れて
そして
私は
その安堵の中で死んだ
言ってはいけない言葉だったのか
わからない
ただ解き放たれた自分が
....
あなたは変わってしまったけれど
私が
変えてしまったのかもしれない
側に座りながら
肩と肩の間の距離を測った
もう光年で例えたいほど
遠い、それ
あなたが ふと
眠る前にひとつ ....
この世界は
小さな悲しみの積み重ね
繊細に透き通ってしまうと
もう生きていけない
だから時々
遠くへ行く
時間軸のないところ
ただぼんやりと抽象的な
言葉や音楽の中
....
母が私に
寂しい寂しいと泣く
そのたび
犬が
ずっと母を見ている
それが
たまらなく悲しい
私ではだめですかと
犬が言っているのに
母には聞こえないのだろうか
mizunomadokaさんのガトさんおすすめリスト
(12)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
ランスロット
-
ガト
自由詩
2*
22-8-3
幽霊の旅路
-
ガト
自由詩
4*
22-8-3
逆光
-
ガト
自由詩
6*
20-6-14
Fog
-
ガト
自由詩
4*
19-3-22
小春
-
ガト
自由詩
1*
19-3-22
橋
-
ガト
自由詩
4*
19-3-17
底なし
-
ガト
自由詩
3*
19-2-26
窒息
-
ガト
自由詩
6*
19-2-26
籠女
-
ガト
自由詩
8*
18-12-27
石庭
-
ガト
自由詩
3*
18-12-20
Rapid_Dive
-
ガト
自由詩
2*
18-12-20
愛しい目
-
ガト
自由詩
5*
18-12-9
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