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{引用=魂の粒子が入り込む真昼の庭園。不在の住処の質量は閑散とした佇まいの
重さに呼吸して、光彩の瞬きを受けて渡す、あるいは、乱反射して滑って
いく。薄緑色に生い茂るやわらかな罪に、赦しは幾度 ....
めんどくさいテレビ   

モノクロテレビは 力道山を
独り占めしたことを語り
カラーテレビは 鉄腕アトムで
空を越えたと言う
地上波テレビは
そんなアナログテレビたちの話に拍手を送り
 ....
そこには多くの家族がいて
大きな机の上に並べられた
温かいものを食べていた

それぞれが思うことを
なんとなく話して それとなく呑み込めば
喉元は 一晩中潤った

天井の蛍光灯が点滅を ....
母に愛を頂戴と 両手を差し出すと
母は遠い所を見るように 私を見つめる

朝 白い大きなお皿の上に
母の首が置いてあった
寝室の机の上にある手が握っていたのは
((少しでも足しになれば…、 ....
一日中縁側で過ごす人は
陽の目を見るのが少なくなった人だ

何を話すでもなく 寄る猫を追い払うでもなく
牛乳屋を見送って 小学生の登下校に目をやりながら
物干し竿がハンガーごと錆びていくのを ....
私たちは確かに同時代に並べられただけの
安直な食器に すぎなかったかもしれない

たった二人しかいない母と子が 流し台に溜めたお椀や皿や鍋は
この家にいた六人分の家族のすべてを洗い桶に入れても ....
mizunomadokaさんの為平 澪さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
帰郷- 為平 澪自由詩419-11-4
めんどくさいテレビ- 為平 澪自由詩419-11-3
台所- 為平 澪自由詩1719-3-6
宿題- 為平 澪自由詩1018-12-5
縁側- 為平 澪自由詩1018-12-5
年末の流し台- 為平 澪自由詩3*18-1-2

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