・藤篭に鳴く生きものや死にものや
わたしが佐藤みさ子の川柳と初めて出合ったのは、『川柳MANO』だった。
『川柳MANO』は樋口由紀子が発行人を勤める川柳誌であり、佐藤みさ子はその会 ....
忘れてしまっていたはずの言葉を
反射させられるようになっていた
どうやら
自分は戻ってきたらしい
自然に発せられていたはずの言葉に
けっつまづいて
唇を思いっきり噛んでしまった
....
優れた詩に出会うというのは、そうそうあることではない。
それはインターネットの世界も同じことで、ここ現代詩フォーラムにおいても、文句なしに優れた書き手といえる者は全体の1%にも満たないのではな ....
ぼくは4〜5年前に、馬野幹くんが以前主催してた朗読会で、映像で流してくれたのを観たんですが、平成3年、蜷川幸雄さんの演出で、当代一流の詩人たちによる屋外朗読会があって、それをNHKが特集で放送した ....
砂肝一本
獅子唐
銀杏
俺は今日まで
何処に居た?
何処から何処まで
何処を通って
この焼酎の
お湯割の
湯気の向こうに咲く
花の
否
花のような貴女の笑顔の
記憶を辿 ....
在る理由を失くした肌にくちづける
閉ざされた行方歯車ひらく雪
空白に圧され振り出し戻りゆく
夜を呑み冬に呑まれる罪業徒
....
リアルタイムで彼の走りを観てきた者にとっては、彼がこの列伝に登場するのは到底信じられない思いだろう。
だが彼も間違いなく、時代の影の中に消えた名馬であった。
G1の勲章を手にすることなく…
....
皆さんは競馬の予想をする時、血統をどのくらい参考にするだろうか。
菊花賞に、ニホンピロウイナー産駒のメガスターダムが有力馬として出走した時はそれなりに話題になったし、ひと昔前ならモガミ産駒の障害馬は ....
I love you
掃除機に
いや正直に言うよ
I love you
嫌われるかもしれない
I love you
消え去って
しまうかもしれない
I love you
....
※本作は、一部に過激な表現が含まれていますが、
あくまでフィクションであり、
特定の人物、団体を誹謗、中傷する意図はございません。
あしからず。
「先生、急患です」
看護[婦] ....
シャッターが下りたままの店が並ぶ
小さなショッピングモール
冬の曇り空
ベンチに腰掛け
妻の買い物が終わるのを待つ
傍らには無言の少年
僕は少年の手を掌で包み込み
....
人生は夕暮れを迎えようとしている
午後のお茶の時間は
終わったのだ
陽が沈みゆくのを
ただ見送る
うわのそらに陽が沈む
わたしはわたしを
解らぬまま
ふわふわ
夕暮れを歩く
うすももいろの{ルビ襦袢=じゅばん}の
冬に{ルビ纏=まと}えば
きぬの{ルビ温=ぬく}さ
衿をくいと抜き
腰ひもをきゅうと締める
そのうえに伊達〆をきゅうと締める
足元に着やすく ....
むかしは色恋沙汰をかきしるした歌や文学が嫌いだった
万葉の昔からバブル崩壊後の現代まで
なぜ世界は色恋沙汰で溢れているのだろうと思った
もっとすばらしいことが世界には存在するのだと信じた
....
ガツだ
ハツだ
コブクロだ
どうしても
ホルモン好きで
止まらないんだよ
コリコリと
シャキシャキと
なんとも歯ごたえ
ぼくを殺す
やった
やられた
そんな関係だ
ホルモンだ ....
東南アジア沖で竜巻が発生した理由を科学者が調べたら
アルゼンチンの蝶々が羽ばたきしたときにできた
空気の流れのせいだったのだという
こんなにも世界は複雑だと科学者はいう
ひとりの老婆が ....
左腕の火傷に悲しむ包帯
空明ける手刀切って灯るもの
陽光に揉み解されている固い魂
孤独を感じるのは
何も知らされていないと
知らされるとき
知らされるのは
いつもどうでもいいことばかりで
肝心なことは
時間がうんと経った後
知らされていないという事実と一緒に
や ....
呼吸していない瞬間死んでいる
あのね、のしたにわたしをうめている
野分して光る死人が立っている
嘘ばかり道理で昼もあかあかと
二階屋で蝶を飼うよなおとこなり
羽根が降っている
黒く震える、黒鉛で編まれた空から
伝える為の光を帯びて
束になることなく散らばる幾億の羽根が
神様を信じようとしていた人達の記憶を抱えて
電線と油と機械に覆われ ....
逗子寿会会員 スズキさん(84)以下ス、サトウさん(78)以下サ、
ヨシダさん(98)以下ヨ の会話
ス:「久々に皆が集まったんじゃ、童心に帰って、アッチむいてホイでもやらんかね。」
サ ....
紅葉があんまり紅いから
メールを送ってみたんです
紅葉があんまり紅いから
安心するんじゃないだろかって
紅葉があんまり紅いから
やさしくなってみようかなって
良く撮れた
....
お日様が低くなったので
日差しが深く差し込んで
光が木々を櫛いてゆくのか
木々が光を櫛いているのか
銀杏並木はお醤油少し
垂らして焼いた卵色
お砂糖いれて
よくかき混ぜて
くしゃくしゃふんわり炒り卵色
恋人よ 悲しい冬の朝のにおいを
結び合わせて僕たちは
僕たちを手ひどく扱った
このちっぽけな町を出てゆくのだ
機械油のにおいだとか
缶詰工場の工員のつなぎだとか
狭い路地や貧乏そうな子 ....
俺の臓腑を見ろ
俺の臓腑を見ろよ
ガラ空きの腹腔から滴り落ちる俺の臓腑
静かな臭いを放ちながら床に降る俺の臓腑
もはや曝す以外に手はない
もはや曝す以外に手はないんだ ....
風になって
笛の音階をたどる
わた雲を飛ばしたり
しゃぼん玉を吹いたり
ストローは麦わら
吸いこめば体の芯が暖色に染まる
祖母のジュース
渋柿も老いた手の魔術によって
とろとろに熟成さ ....
うちがわにうちゅうがあるから
ふとんから
でられない
たいくつはしてないんだけど
ひとに
おこられそうだな
はがれて丸まったシーツの上に座り込んで
銀色のノートパソコンを開いているよ
ハローハロー
ハロー世界
真夜中に煙草を吸いながら
真っ昼間にゲームをしている奴と喋っている
時差だってよ
地 ....
雪が降る
雪が降る
銀色きらきら
雪が降る
真っ黒の天上の彼方から
きらきら
きらきら
雪が降る
降り積もったはずだった
銀色は
消えていく
水の底
大地に触れて
砂に触 ....
競馬は好きだが
馬券は買わない
どうせ儲けたくなって
好きでもない馬も
買ってしまうに決まってる
いつまでも
好きな馬だけを
見ていたい
だから馬券は買 ....
m.qyiさんのおすすめリスト
(1843)
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日付
【批評祭参加作品】ひろげた本のかたち(佐藤みさ子)
-
古月
散文(批評 ...
8*
10-1-11
釣り座で考える
-
北村 守 ...
自由詩
3
10-1-11
【批評祭参加作品】客観描写ということ(高浜虚子)
-
古月
散文(批評 ...
18+*
10-1-10
【批評祭参加作品】詩人は、ことばだけで勝負するんだ!?
-
角田寿星
散文(批評 ...
10*
10-1-10
やきとり流儀
-
ふくだわ ...
自由詩
4
10-1-3
冬と業
-
木立 悟
俳句
3
09-12-19
「名」馬列伝(14)_メジロアルダン
-
角田寿星
散文(批評 ...
2
09-12-13
「名」馬列伝(13)_トウショウフリート
-
角田寿星
散文(批評 ...
3
09-12-13
I_love_you
-
花形新次
自由詩
2*
09-12-13
QQ病院のキケンな一夜
-
ネット詩 ...
自由詩
3
09-12-6
決意
-
花形新次
自由詩
3*
09-12-5
浮遊する
-
近衛天涯
自由詩
1
09-12-4
仕度
-
笠原 ち ...
自由詩
18*
09-12-4
失われた色恋沙汰をめざして
-
パスカル
自由詩
3
09-12-3
コブクロ
-
ふくだわ ...
自由詩
2
09-12-3
お葬式
-
パスカル
自由詩
4
09-12-1
儀式めく朝
-
アハウ
俳句
4*
09-12-1
孤独を感じるのは
-
花形新次
自由詩
1
09-11-30
習作五句
-
古月
川柳
3*
09-11-30
冬空
-
鎖骨
自由詩
1
09-11-30
コント「だるまさんは転ばない〜或る立ったきり老人の死」
-
花形新次
散文(批評 ...
2*
09-11-27
紅葉があんまり紅いから
-
笠原 ち ...
携帯写真+ ...
10+
09-11-24
銀杏並木の凪ぐ日には
-
海里
自由詩
2
09-11-24
_このちっぽけな町を出てゆくのだ
-
瀬崎 虎 ...
自由詩
4
09-11-23
臓腑の風景
-
ホロウ・ ...
自由詩
1*
09-11-23
麦のストロー
-
yo-yo
自由詩
5*
09-11-20
冬のいちにち
-
笠原 ち ...
携帯写真+ ...
11*
09-11-19
東京の狭くて薄汚れた四角い空を見たいんだ
-
虹村 凌
自由詩
3
09-11-16
カサゴ
-
北村 守 ...
自由詩
1
09-11-15
小さな誠意
-
花形新次
自由詩
4
09-11-14
1
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4
5
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