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ヨーイ ドン
校長先生のピストルで
みんな死んでしまった

スタートしたのはぼくだけ
急にグラウンドが広くなったみたい
走っても走っても
ゴールのテープが見えない
しかたがないので
 ....
学生のころ帰省の旅費を稼ぐため、廃材の釘抜きのアルバイトをしたことがある。
真夏の炎天下で一日中、バールやペンチを使って材木の釘を抜く。ただそれだけの単調な作業だった。

毎日、早稲田から荒川行 ....
耳を立てて
虹の匂いを嗅いでいる
そのとき
雲を背負って
ぼくらの原始人が現われる


原始人はときどき血痰を吐く
ひそかに獣を食ったのかもしれない
あるいは体の中に獣がいるのかもし ....
風になって
笛の音階をたどる
わた雲を飛ばしたり
しゃぼん玉を吹いたり
ストローは麦わら
吸いこめば体の芯が暖色に染まる
祖母のジュース
渋柿も老いた手の魔術によって
とろとろに熟成さ ....
おれんじ色の船にのって

ぼく砂漠へ行くの

降りしきる流星群を見つけたら

きみに長い長い手紙をかく

それからポストを探して

三千年の旅をする
赤いチョーク
のようなトンボが
風をひっかきひっかき
ぼくの背たけを測っている


ぼくは大きくなっただろうか


朝ごとに
ぼくは生まれる
よろこびとかなしみの
草の中から
 ....
音がする
地の音がする
木の音がする
だったん

奈良東大寺二月堂
「当堂の行法、今に改らず。」
木沓が走る
火が走る
だったん

ひとからひとへ
音が伝わる
くりかえし ....
ゆうがた
ひとびとの背がかなしい
ひとびとの背を超えてゆく
魚がかなしい


水が均衡する
まずめどき


幻想の水をしなやかに
幻想の魚がおよぐ


しのびよる色が
 ....
きょう
ぼくは少年だった
両腕をいっぱいに伸ばして
いちにち
空を憧れていた

ぼくのノートは
かなしい文字でいっぱいだ
さようなら
さようなら
みんな さよ ....
せんせい、私バツイチです
いまも減点ばかりでごめんなさい

ひとり残されて
校庭で逆立ちの練習をしている子
あれは、キミだろうか

きれいなアナウンスの声に嫉妬してしまう私
富士山 ....
日焼けするほどの
残せる夏のしるしもなくて
白いからだが
裸のままでいるようで
ときどき恥ずかしい

私の血は水のように薄くなって
夏はたくさん虫を殺してしまう
土から生まれて ....
ちっちゃい鯨ね
ぼくの絵日記をみて母が言った
海色の夏休み

まちの博物館の
部屋いっぱいに展示された鯨の骨を
ぼくたちは見上げながらスケッチした

せんせい、鯨も夢をみますか ....
おとうさんは帽子と靴だけになって
夏はかなしいですね
おかあさん

虫は人になれないけれど
人は虫になれる
と母は言う
両手と両足を地べたにつける
そうやって虫の産声に耳をすま ....
5本の指を
2本にしたり3本にしたり
左手の指だけを動かして
おかあさんの言葉は難解ですね

2本はふたり
3本は3人
ではなくて
子どもが3人
親と子ども
でもなくて
 ....
ひさしぶりに親父に会った
釣ったばかりの岩魚をぶらさげて
反りかえって山道を下りてくる
いつかの河童に似ていた

秋になると
川からあがって山へ帰ってゆくという
そんな河童を村人はセ ....
m.qyiさんのyo-yoさんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
運動会- yo-yo自由詩15*11-10-7
釘を抜く- yo-yo自由詩17*11-7-4
ぼくらの原始人- yo-yo自由詩8*10-8-6
麦のストロー- yo-yo自由詩5*09-11-20
流星群- yo-yo自由詩5*09-10-22
蜻蛉(とんぼ)- yo-yo自由詩8*09-9-11
だったん- yo-yo自由詩2*07-3-5
ゆうがたの魚- yo-yo自由詩18*07-2-16
ぼくは少年だった- yo-yo自由詩12*07-2-9
運動会の、空へ- yo-yo自由詩605-10-10
残されて、夏の- yo-yo自由詩905-9-18
- yo-yo自由詩705-8-2
虫の夏- yo-yo自由詩705-7-26
リハビリ- yo-yo自由詩505-6-25
河童- yo-yo自由詩705-6-8

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