今も世界のあちこちで飢餓に苦しみ
大切な命をおとしている子供達がいる
今も世界のあちこちで性犯罪が起き
苦しんでいる女達がいる
今も世界のあちこちで戦争により
尊い命を亡くした人 ....
大きな本屋の片隅で
店員にも忘れられてしまった本が一冊
置かれた場所が奥にあるのか
興味を惹かない題名なのか
本に聞いてもわからない
言葉がこんなに近くとあるというのに
誰もが前を通り ....
教室にあった1つの星が
逃げるように走り去った
彼女は多くの願いの的だった
「どうか1日も早く 消えてくれますように」
夜がくると僕は足早に家路を辿り
小さな部屋で息を潜める
真っ黒な ....
愛じゃ何も救えない
愛は何も救わない
愛はあるだけで無意味だ
愛で何もかも救えると思ってた
人も社会も渇いた咽も
でも愛はあるだけだ
社会は変えられないし
....
二匹の子猫を喰ったのさ
生まれたての赤ちゃんさ
どうしてだかは分からない
分からないけど喰っちまった
婆さんネコが言っていた
黒猫を食べると幸せになれるって
確か黒猫だった ....
雨の中を
迷子の少年が傘を差さずに立っていた
誰かがそばにあったタオルを
子どもに渡してあげた
人のタオルを勝手に使わないで!
持ち主の声がその場に響く
頭を拭き終えていない少年 ....
ぽろりと零した言葉に
私は支配された
カモシレナイ
イイエ タブンソウナノヨ
アア ソウナンダワ
自暴自棄と嘲笑され
私の吐き出した言葉達は
この体を縛り付 ....
もし
きみ が ぼく を
ガラスの水晶のように
見てるなら
少しでも指にふれたら
汚れてしまいそうな
壊れてしまいそうな
世にもきれいなものとして
見てるなら
....
あなたは書きかけの本
痛みも苦しみも綴ってゆこう
今だけを切り取ってみつめないで
自分で物語をプツとやめないで
あなたはまだほんの序章
物語はどんな結末だろうと
終わりを ....
むねのおおきい女がすきだという彼
ちいさいちいさいむねの彼女
「どっちがすき? ?ひんにゅーのあたし ?グラマラスなあたし」
「2ばーん」
なんてやりとりで
彼女はすねて ....
どうしよう
閉じ込められてしまった
太陽が消えちゃった夜
しんと静まり返った部屋
放り出された読みかけの本
無理やり履いていたブーツ
足はまめだらけ 真っ赤
ねぇ 逃げなくちゃ
貴方の香り まだ残って ....
威嚇的なあなた達は
きっと私を見て嘲笑う
派手に装飾しているあなた達は
真実なんてのを求め
それを追う中で何人でも犠牲にする
遺書を笑い 日々を笑い
陳腐な恋愛や言葉には涙を
な ....
肌寒い冬の日であっても
それが淋しい雨の午後でも
探して下さい
一縷の柔らかな陽射し
あなたを誘(いざな)う一陣の
甘い風の香
ふいに足を踏み出して 旅してみたいと思うまで
両方の耳を澄 ....
長い長い階段を
ずっと一人で上っていくと
大きな広場が
目の前に広がっている
そこでは言葉たちが
浮いたり飛んでいたり
大きかったり微かだったり
言葉と人が当たったり
言葉と言 ....
幸せです
あなたがいて
私がいて
食事をできることが
幸せです
あなたが食す物と
同じ物を
私も胃の中に
入れている
本当はそれはとても好きだけど
あな ....
手が悴んで 痒くなった
空は闇に包まれていて
家の光はぽっぽと見えては消える
家の前の公園は
しんと光る電灯がひとつだけ
寂しく山の形した滑り台を包む
私はぱりぱりした唇 ....
苦しい この中 身体の中
辛い この中 頭の中
痛い この中 瞳の中
誰も感じない 誰も私を 抱きしめてくれない
冷たくて 痛い・・・ 痛い・・・ イタ ....
私は幸せに なれない
私は幸せに してあげれない・・・
私がいるから 私の周りにいる人は 不幸になる
私がいるから 大切なあの人も 辛くなる
私がいるから・・・私なんか ....
今よりずっと
空が遠くにあったとしても
心が近くにあれば
雲をつかめるかもしれない
今よりずっと
海が深かったとしても
心が近くにあれば
波を触れるかもしれない
今よりずっと
....
おいしいもの
きみと一緒だと2倍おいしい
だってほら
ひとりじゃおいしーって叫べないし
ひとくちちょうだいって
おいしいものふたつ味わえる
きれいな景色
きみと ....
仕事帰りに寄ったファーストフード店
一人座って夕食代わりのマロンパイを食べながら
カウンター越しに君の姿を探す
パイの中から舌先に広がる
マロンクリームの甘さとうらはらに ....
たとえば
あたしがこうしてパソコンに向かっている間
森林がものすごい勢いで消えていって
いくつもの種類の生き物が絶滅していたり
たとえば
あたしがタバコを一本吸っている間
死を決意する ....
生まれたばかりの言葉は
まだ何も見えなくて
朝の光と音だけを
感じるままに反応する
言葉は意識を持ちはじめ
ようやく言葉は
言葉として目覚める
言葉は
見えるところへと
届く ....
好き
縛られて 一生懸命
好き
言葉を信じて
好き
ずっとあなたを信じて
好き
やっと気がついたの
好き
なんて簡単に言える言葉
私が欲しかったのは
言葉 違う
心
....
ママが死んだの
私が高校を卒業して間もなく
ママが死んだの
ママと二人だけで生きてきたのに
そのママがこの世からいなくなってしまったの
ママはパパのことを私に教えてくれなかった
私 ....
一片のことばに、
色がなくても、
それでいい。
一編の詩として、
彼らが息づいていれば、
それでいい。
どんなに醜い、
汚物であっても、
それで ....
今あなたが見ている空は
どんなにがんばっても
裏側までは見ることができません
けれども
その裏側を想うことは
できるはずです
今あなたが見ている人は
どんなにがんばっても
心までは ....
美しい言葉を並べても
長い文章を書いても
何もかもが伝えたいことと違う
お互い言葉で傷つけ合う
離れたほうがいいのかしら
忘れたほうが幸せかしら
会わない間に顔を忘 ....
声を漏らさぬよう
唇を噛み締めたら 甘かった
なにせあたしの血は 苺シロップでできているし
あなたなんかに 舐めさせてあげない
ほっておけばすぐ すっぱくなる ....
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