君の産まれたその訳を
探す旅がこの人生と
果たして誰が言ったのだろう
 
黄色い砂場で
硝子片を散りばめた
掌の嫉妬
 
欲深い"愛してる"
メランコ ....
りんごを食べたら
なつかしい故郷の味がした

と言ってはみたものの
この街で生まれ
この街で育ったから
故郷らしい故郷なんてどこにも無いんだけど

でも、不思議なんだよね
ひとくちか ....
通り過ぎた日々
忘れられない想い

通り過ぎた人々
喪失感だけを置いて

通り過ぎた誓い
時間と共に脆く儚く消えた

通り過ぎた衝動
この手ではなにも…何も掴めなかった

通り ....
黄昏、あれは
{ルビ樹陰=じゅいん}に眠るあなた
穏やかな目鼻立ちに
風が吹きすぎる
私はそれを眺めるだけの


{引用=かげり
を知っていたでしょうか}

思い出、それは
静か ....
      
     僕はどうして生まれたのでしょうか
     どうして 生きているのでしょうか
     僕がいることで
     一体誰が喜んでいるのでしょうか
     僕が生きて ....
夢の中でも、

顔はハッキリ思い出せず、

ぼやけていた、


ぼくは悲しくて、

泣きながら目が覚めた、



まだ夜明け前、

月がまだ名残おしそうに光っている

 ....
あめよ逃げないで
白々しく霧、すとおむ。影ない静かすぎてこわい
炎よりもゆらぐゆらゆららいあい今あいされない

この胚は縮こまっている
この肺は誰にすくわれる

ツェロの弾く音だけが
 ....
私たちはゆくのです

 くさって
 くさって
 くさって ゆくのです

とんで 
ひっかいて 
しなだれて 
ひらいて 
しおれて 

つんざくような  ひめきをきくのです
 ....


それは誰もいない町

ただ非現実な君を求めるのなら
それは変わってくる


常に時代の主役
いつもイキモノは求める それがほしいと

少し心が揺ら ....
まるで
血の色の
大きな月がでていて

僕のこころは少し
震えたけれど

キミが
ルビーみたいね
って言うから
少し救われて
僕はジェイドが好きだなって答えた

けど

血の色は
僕らに降り注いで ....
月の清けき夜 
折からの澄んだ風が
波のように襲ってくる感情を
鎮めようと
湖面を撫でるように
一陣 通りすぎる


暗い森影からの
ふつふつと湧くざわめきにも
耳をかさず
震え ....
東洋の衣擦れの神秘
東北アジアの声
か細い娘たちの声帯が

鈍く くすみ 角の取れた 重い 
エイトビートに乗り始める

ひとたび 音楽チャンネルを無造作に回せば
ロックエイジ 二世代 ....
紅茶を飲みながら
ふ、と思う
微かに漂う幸せと

君の事
空の色

今、

何処を
歩いてますか?

相も変わらず
空を
観ていますか?

六花か咲いて
寒くなってき ....
寝てないって
ホント寝てないから

最前列だぜ
眠るわけないじゃん

目を瞑って
じっくり聴いてただけだよ


そりゃね
最初は、
君の演奏する顔を間近で見ようと思って 最前列 ....
面影の降る冷たい夜が
頬で溶け始めた頃
銀河鉄道は
子ども達の寝顔を乗せて
空に昇っていった
星の麟粉を散りばめながら
ゆっくりとゆっくりと
滑車を回して
月へ昇っていった
影を伸ば ....
人であるために必要な何かを落とした
それは必要なくなったので



沈みゆく太陽に
またねと手を振ること
飛び立つ力を失って地面でもがく蛾を
目で追いながら
ひょいとよけて歩くこと
 ....
わたしって
よく道をたずねられる
どこかやさしげにみえるのかな
近藤さんの朗読した「夕焼け」って作品大好きで
繰り返し読んだりしたけど
登場する娘さんのように
「やさしい心の持ち主」なんか ....
思えば長い付き合いで、
子供の頃手放さなかった
あの、色褪せたタオルみたいに
やさしくてクシャクシャ

いつも
あなたの中の
私の匂いに安堵していた

そのことに
さっき
気が付いて、

たったひとり ....
白い手首から
あかいなみだが滴りおちて
砂に染みた
日をしるたびに乾かされる
ざらついた海の響きが
耳に刺さる

あらゆる事象が眩しい

それまでも花の咲く過程だときみはいう
半信 ....
夕影がひたひた伸びて心ぼそい
    手の鳴るほうへ手の鳴る{ルビ方=かた}へ


最後まで残るこわさに二人して
    遊びなかばで遁げるたそがれ


終わらない遊戯にも似る夕暮は
 ....
窒息しそうな空間

蛇口を緩めるように

溢れ出す暴言

またわたしは君を傷つけるのか、

《どれだけ傷つければ気がすむの?》

わかっているよ、
私がいなければ、君は前へ歩ける ....
綺麗な声が


耳に残る
冬の静かな海みたいな
秋の蝶の羽音の様な

マッチが燃えるその赤い色
チェロの最低音
月の光がわたしに注ぐ音


そんな綺麗な声が


 ....
最初はマジで嫌だった
スタッフのひと替えてもらいたかったけど
お気に入りのお店だったし
いつものひと不幸があって急に休んだらしいし
どうにでもなれって心境だった

助手のひとがわたしの好み ....
「インフルエンザになったのよ」
と、嘘をついた
インフルエンザに、かかったことのない私には
インフルエンザがどういうものかわからない
けれど
一週間くらい、アルバイトに行かないで
ぼーっと ....
よく、手に力が入らなくなる

握り締めようとしても指は緩く曲がるだけ
なあにも出来ないので
しばらく意味も無く手のひらを眺める

こいつは何かに怖気付いてでもいるのだろうか
意図的な反抗 ....
砕けたアイボリー
平和な、この世界から
(脱け出せずに)
白黒の斑点
 
澱んだ苔色の空
引っ付いては離れない未来を
どれだけの戯言で埋めれば
救われるんだ、
 
 
吐く息白く ....
赤い葉っぱ 黄色い葉っぱ
これは茶色
秋はいろんな色の葉っぱがあって
とっても楽しいね

枯葉を踏む音だって
サクサク ガサガサ
いろんな音がしておもしろい
歩くのがおそかったかいちゃ ....
小さい頃は帰り道に
よく空を見上げていた
どこまでも青く澄んでいて
自然と笑顔になった

部活帰りに見上げた空は
なんだか輝いていて
手の届かない存在だって
わかっていても憧れてた
 ....
きんとした
爽やかな空気が
空を大地を満たして

あの路地を折れた
静かな小道は丘へとつづく

ひっそりと冬枯れを始めた
雑草の生い茂る細い道

つる草の茶色に枯れた茎が垂れ下がり ....
  暑くもなく 寒くもない
  昼と夕の変わり目に見る太陽は
  ぼうやり として
  霞み懸かった空の川を
  漂うように 浮かんでおりました



このように 繊細な秋の日には ....
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