駅前のコンクリタイルは硬い
靴があたる音こつこつ
自転車で風をなぎ倒したい
どれもこれもこんちきしょうだ

呆れてるんだろう

怒りを止めてもらえないこの悲しみを
知りもせずに

 ....
綿ぼこりが部屋の片隅で
クルクルと回っている
小さなつむじ風が
部屋の中で起こっている

ふたつ、みっつ、
意志を持って踊るように
寄り添ってクルクルと回る


部屋に吹き込む風が ....
もう ラヴソングも描けないのさ
日の入りが終わった天空の
マゼンタがきれいでね
良い絵が描けた後の
水入れみたいでね
そんなことを伝える人も居ないのさ

眼球の奥でつくられる
とろんと ....
朝早くから草刈に呼ばれた
今日は僕の卒業式なのに

学校前の畦道は背丈ほどある植物が生い茂り
車で左折することさえままならない状態だった

僕は見るからにやる気のなさそうな
い ....
長いこと 時間はたった


ずいぶんと 睫毛も 声も 痩せてしまったね、と笑う

それすらも

全部両手で抱えて持ってゆきたい 日常の風景のひとつだった



おぼつかない足取り ....
きゃはきゃは と小さな笑い声がした
留守番をしている日曜日
レースのカーテン越しにガムシロップのような
とろりとした陽光が射していた

読んでいた本を伏せて
誰もいないひんやりとした畳を這 ....
私は
何でも出来るのに
何もしないから
何も出来ない

私は
本当は優しいのに
優しくしないから
本当は優しくない

私は
真面目な人間だし
面白い人間だし
周りの評価だって ....
ゆれる景色の中で
溶け出す静かな氷
「つめたい」
そういった君の目には
小さな水たまりが出来ていた

風の穏やかな朝に
流れた大きな雲
「きれい」
そういった君の耳には
青色の耳飾 ....
この広野の緑
太陽と空

黙ったままでこの手で触れられそうな
あれは黒雲 これは白雲

青空の透明な胸から
まるで物語のように
ナイロン糸で吊るされた 雲の形態

君に確かに語って ....
ふくろうを売りに来た人は
中年の腹が出た女だった
彼女のお腹の中には
不満や悲しみや欲望が
脂肪の姿をして蓄まっているに違いない

ふくろうなんて飼えません
と断ると
玄関に置いておく ....
ふしぎな
ずっと
ふしぎな

きみのあくび、つたわると
こっちまで弱いんだ
あくあくあく

 (うさこちゃんのだきまくら・・・)

アンテナとおして
でんせん
リラックスの色水 ....
梅雨を横切る
あをいそら
濡れた地面を蒼く染め
少女が被った麦藁帽子
雨をなみなみ閉じ込めた
水玉模様リボンを掛けて
口ずさむのは夏の風
海面アスファルト
踊る靴音五月 ....
蝉の抜け殻を
村で一番集めていた村長が死んだ
彼の亡骸は
蝉の抜け殻に埋められるようにして
荼毘に付された

それがみんな燃え終わる前に
新しい村長がやって来た
新しい村長は口ひげを生 ....
混沌を抽出したような
音楽に溺れていると

時おり

冴えた月光だけが支配する
澄みわたった湖畔の風景だけが
浮かび上がるんだ

ノイズとスクラッチと
サンプリングと器楽音
音の ....
見慣れた景色
窓の外

あの家の屋根から
少しだけ頭を出していた木も
過ぎ行く歳月を知らせるかのように
大きくなった


風のある日は
大きくうねり

晴れた日は
緑を激しく ....
                080614



早朝
練習している間に
引き抜かれた
自然薯
生のままで囓られる
ガジガジ

蜘蛛の巣
聖徳太子の真似をして
ヘッドフォー ....
{画像=071201103546.jpg}
水底に力つき
沈んでいるそれは
たった一人で
この大きな川を遡って来た

独り流れに逆らい
早瀬をむりやり腹で押し渡り
波のうねりを越えて
 ....
 
母は息をとめた。
言葉をひとしきり噛み締めると、
眠るように最後の息を吐いて
彗星の隣を駆け抜けた。
 
父はまなこの裏側で
時折、不精髭を擦りながら
シャンパーニュの一億に混じり ....
ひかちゃんが
幸せになるか、不幸になるかわからないけど

きっと

自分にとっての幸せってなんだろう

って考えて
探求できる子にはなると思う。


って今日着た手紙には書いてあ ....
みえないちからって

なんだ


           
はて
        
はて
    
はて




たりなければ
   
もらえばい
 ....
一念発起でもしたのか
寝ぼけ眼をこすりながらも
真新しいランニングシューズに足を通す

ちょっと昔だったら
恰幅が良いともてはやされた下腹を揺すりながら
近所の公園に出かけていった

 ....
地球からながめると
原子核よりも
    ちっちゃな
          ちっちゃな
自分のからだの
   どきどきしている
       どっきどっきな
むねの奥で

ときどき ....
海を旅する船乗は
お星を頼りに進みます
 あんな遠くの光だけ
 あんな昔の光だけ
 

海を旅する船乗よ
お前はきっと
ご存じないだけ
 あれがもう亡いものだとは
 あれが果敢ない ....
あなたと過ごす
また夏が巡り来ます

松林の間から
輝きで溢れた
あの海を望み

ほら きらきら輝いて宝石のよう

見つめる海の予感で心がはち切れそう

遠い砂浜には
昼顔が群 ....
落ちていく夕陽が一段と大きかった
真ん中に「キライ」と書いてあった
濃い橙色で燃え尽きる夕陽の真ん中に
真っ赤な色の浮き彫りで
真ん中に「キライ」と書いてあった
なんだか悲しいので目をそらし ....
寒かったから
多分冬だった
カレンダーの数字が青かったから
きっと土曜日だったろう

その日わたしは
当時勤めていた会社のチラシを
マンションやアパートのポストに挟み込む
所謂ポスティ ....
あなたが嫌いだった


大きな体に
大きな声
私たちを日の届かない広い家へと閉じ込めた
そこは泣き声と罵声だけが届く家



あの日あなたが
たった一人愛した女が消え ....
逃げるとき

いつもほんの少し、振り返って

目を細めて苦しそうな顔をする

それでも振り切って逃げるんだけどさ

どっかに足のつま先をぶつけたみたいに

無様なの

間抜けな ....
キラメく 水を飲む朝の
ゆっくりとした 点滅球が
ぼやけて見えない

白 いイヤホン で 遮る笑い声
雨粒の 微動 もしくは波形
ぼんやりと眺める

踏まれている 足の痛み
知らない ....
海沿いの駅のベンチに 
腰かけた老婆はふたり 
ひそひそ話で 
地面を指さしている 

そぼふる雨の水溜りに 
浮かぶ 
誰かが落とした 
一枚の切符 

やがて聞こえる 
遠鳴 ....
わらさんのおすすめリスト(2525)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鉄のシャボン- naru自由詩108-6-18
つむじ風- kauz ...自由詩8*08-6-18
みかん(未完)- たちばな ...自由詩30*08-6-17
卒業式- 1486 106自由詩2*08-6-17
花火- もも う ...自由詩2208-6-17
テレビのこと- 吉田ぐん ...自由詩908-6-17
私は- にん げ ...自由詩308-6-17
あなたの事- プル式自由詩3*08-6-16
大きな雲の切れ間から- アハウ自由詩2*08-6-16
ふくろうと胡蝶蘭- 小原あき自由詩10*08-6-16
ふしぎなでんせん- 唐草フウ自由詩6*08-6-15
嗤う梅雨- 朝原 凪 ...自由詩6*08-6-15
村長- 吉田ぐん ...自由詩1208-6-15
湖畔- kauz ...自由詩8*08-6-15
変化- 舞狐自由詩11*08-6-15
自然薯の太る季節- あおば自由詩2*08-6-14
望郷_/_うねる想い- beebee自由詩11*08-6-14
在る日- 黒子 恭自由詩408-6-14
未来- モリマサ ...自由詩3308-6-13
nai-yo- manabe kenta自由詩6*08-6-13
メタボなひと- 恋月 ぴ ...自由詩8*08-6-13
ゆらゆら- 乱太郎自由詩21*08-6-13
船乗と星- 亜樹自由詩308-6-13
夏の押韻- アハウ自由詩8*08-6-13
キライ- 小原あき自由詩14*08-6-13
ポスティング業務のこと- 吉田ぐん ...自由詩1008-6-13
父へ- ロリータ ...自由詩408-6-13
トロイメライ- 柳瀬自由詩508-6-12
詩が生まれるとき- 西日 茜自由詩16*08-6-12
晴天の雨_- 服部 剛自由詩408-6-12

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85