空は青くなかった

よもぎをもいでおばあちゃんにあげると
緑色の団子をつくってくれた
おいしかった

風の音が邪魔をしていた

小野くんはズル剥けだった

佐川急便のふんどしを触る ....
姉は鏡を持って出てきた
お母さんは?
と聞くと
買い物に行った
と言った

彼女は看護士をやっていて
だから、医者とは絶対に結婚しないそうだ
まだ、結婚に可能性のある姉が
希望をひと ....
午前中 やるべき事を済ませたなら・・・
軽い昼食と読み止しの本が本棚から取り出され・・・

午後は街に出る

見慣れた商店街
人通りが心もち多いのか
気候が良い分 空気と肌の触れ合いを楽 ....
命が二つあればいいな
他人より先に死にたくないとか
そういうズルい理由じゃなくて

危険な罠から身を呈して
恐ろしい奴に体を張って
君のことを守りたいんだ

もちろん今のま ....
誕生日というものをくれたひと
新しい湯呑み茶碗を贈った

そういうことかと
電話越しの妹は苦笑していた
本当に贈りたいものは
第二 ではなく 二度目
きっとうなずいているであろう妹は
 ....
{画像=071202005950.jpg}


それはsora色のシャツ

soraのくうきの燦めきがプリントされている

soraにかざすと青空が拡がるの!

白いくせにsoraが ....
同じフロアの同じ間取り
南西向きの小さなワンルーム
好きなひとの去ったベッドに横たわり
ひとりの男の死を想ってみる

駅前のスーパーで買い物を済ませ
近く有料になるとかのレジ袋をぶら下げ
 ....
子供をつくろう、ぼくらは。

僕たちはあまりに多くの人を
失ってしまったから
子供をつくろう

埋め合わせるためでなく
失った人のことを伝えるために



子供をつくろう、ぼくら ....
うっそうと繁った木々は
絡まりあって
もはやどこから始まっているのかわからない

しんせいなもののように
べったりとした朱い鳥居が立ちはだかっている

すぐ傍には側溝があって
いやなに ....
八方の声に伴って
いしを砕く渇いた音がする
毒がまわる
のたうちまわる
 
回転木馬のしんぜうを
握り潰した私の
血と涙に違いはあるか
精神の死を願う
 
空を飛ぶ夢を見た。
見 ....
雨が降り始めたと思い、傘をさす
ぺたんっぺたんっ
それはスタンプたち
地面の所々に少しづつ、きれいな幾何学模様が現れる
増えて繋がっていく黒い模様に引き寄せられるように見入っていると
徐々に ....
 その町は、塩で出来ていた。


塩で覆われた町は
夏なのに雪で覆われたように白い




塩の町の
美しい庭を持つ一軒の家
美しい庭には緑のつやのある植え込みがある

家の ....
艶めかしく
雨に濡れた髪

差し出された謝罪の言葉と赤い傘


どちらも受け取らず

ただ
あなたを誘惑してる
濡れた髪


言葉も傘もいらないの
抱き締めてほしいだけ
 ....
以下略とかかれた中に
コトコトゆれながら
姿をととのえて
目線を前に向ける

遠くからくるものの予報と
今から行われる今日は
ゴールの前に立たせながら
端から走れと耳打ち

涼しい ....
{画像=080622022551.jpg}

今日もまた
窓硝子に映った自分を見て、
少し微笑んでみせる。

いつもの挨拶
いつもの仕草、

駅前の喫茶店の指定席、
リングノートに ....
カラオケ帰りの深夜二時
車を止めてエンジンを切ると
無音の空間が一面に広がり
取り残されたような気分になった

駐車場から歩いていると
自分の足音がはっきりと聞こえた
その時 ....
わたしが
立つはずだった
あなたのお店のカウンター

これからは私の知らない女の人が立つんだ。

わたしが
あなたとの子供授かり
大きいお腹で立つのが夢だった
あなたのお店のカウンタ ....
ザーザー ザーザー
悲しいね。
ザーザー ザーザー
苦しいね。

いつも泣く事出来ないけど
今日は雨浴びて涙する。

雨がアタシの涙を隠して
雨音がアタシの声を掻き消してくれるか ....
いつまでも
空想してるので
年老いたことも知らない

ランドセルを背負って
横断歩道を渡れば
簡単なことだった

この畑には
背の低い木があったはずだ
僕と年輪を同じくして  ....
・パルス
 
 
知って、ほしいと
輪郭をなぞる音が
弾丸のような重みをおびで
摩擦を起こしはじめた
 
昼の夢は
空に手を伸ばす赤ちゃんが生んだ妄想
何を見つけたんだろう
空気 ....
とめどない想いが
君を溺れさせていた。
もうとりかえしがつかないと
思い込んで見上げた夕暮れは
歪みを心に焼きつける。

どうかまだ壊れないで
いつか見た
優しいあの日を偽らないで
 ....
愛されたい、と
嫌われたくない、とは
ちがいます

勝ちたいことと
負けたくないこととも
ちがいます



 反することと
 似ていることとは
 同じであって
 ひと ....
大地に白糸のような雨が降りしきり
その花は静かな雨垂れを聞いている

丸くて 弾みそうな華唇の群れ 
たおやかな雫が留まり留まり 大地に帰る

良い羊のむらがりの曲線美
パステルカラーの ....
帰宅と同時にパソコンを開いて
お互いの近況を報告しあう
なんてことない平凡な出来事だって
それを聞いただけで安心できる

遠距離って大変じゃない?
友達はよく聞いてくるけど
 ....
優しい歌になれ
赤子をあやす
母親の子守唄のように
美しい旋律を奏でる
きみの笑顔よ
優しい歌になれ

孤独の闇に眠る誰かの
あるいはそれはきみの
その心に届くのは  ....
愛なんて知らなかった
思い描いては囚われていた

親を愛していると
彼を愛していると
彼女を愛しているのにと
言い聞かせていた

それなりの愛


桜の季節に
かれは訪れて
 ....
{画像=080619012728.jpg}
私のテレビは
真空管から宇宙へと通じている。
だから赤と青と黄色の虹が
画面から青空へ架かっている。

そこでは
虚像こそが実体を有し、
存 ....
一面の草むらから、湧きあがる青い空。
向き合うわたしの窓は、青い空をもたない。
手にした一枚の写真を見て、
水を得た魚のように泳いだ海は、
黄ばんだ家族の笑 ....
自ら築いた家庭を守る
そんな当たり前の事ができなかったのだと
あのひとは言った

幸せそうな笑顔の傍らをすり抜けるとき
言い知れぬ悪寒を覚えるのだと
あのひとは呻いた

家族のために自 ....
あじさいは雨に
色をもらう
少しずつ少しずつ
となりの子とは違うように
淡く。パープル

ぬれてるからって
傘は差しださないで
雨がすきなのわたしたち
雨でわたしたちは
きせつを彩 ....
わらさんのおすすめリスト(2525)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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