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私は死んだので
私の体を抜け出した
いつか死んだらきっと飛べるだろうと思っていたから
私は飛んだ
町中を飛び回った

何人かの人と目が合った
けれど何も尋ねられなかった
飛ぶことができ ....
死体を引きずる少女
ずるずるずるずる
ずるずるずるずる
肉と地面がこすれ合う

少女は白いお家に入っていく
白いお家の白い煙突から
灰色の煙がもくもくと
もくもくと上がる ....
蚊に咬まれたとこを
ぽりぽりかくから
皮膚がぼろぼろと落ちてくる
勿体無いから
集めて、練り固めて
ちっちゃいあんたを作って
あたしのペットにする

ペットは飼い主に似る ....
果実を齧る
あなたの首筋には
薄紫の線が浮かぶ

私はその首筋に
かぶりつきたい衝動を抑えて
おいしいかいと
あなたに聞く

あなたは
貪り尽くすように
果実を ....
ねえママ、あれが欲しいよ
いい子ね坊や、大人になったらなんだって手に入るわ
だから今は我慢しましょうね

僕はそんな風に
子ども時代をただ我慢することで
過ごしてきた
毎日毎 ....
一人の少年が少し前を歩いている友達に
石を投げた
石は彼の頭にぶつかって
その友達はとても痛がった
その様子を見た少年は
腹を抱えて笑った

石をぶつけられた友達は
少年 ....
嗚呼、空だ
空だけが、ある
この視界を埋めるのは
ただ唯一の空だ

嗚呼、なんて重い
この一つの体で支えるには
なんて重い
体中が大地に縛り付けられて
気づかぬうちに ....
わたしは死んだ
あんたはさぞかし喜んでいるやろう
あんたは周りにいっぱい女の人こさえて
家にも帰って来うへんで
月に一回お金だけ落としていって
なんかの義務みたいにわたしを抱いて  ....
なあダーリン

悲しいときもあるやろ
寂しいときもあるやろ
辛くて
訳分からんなって
死にたくなるときもあるやろう

けどな
あたしは止めるよ
あんたが死のうとして ....
あはれ女の妖かしは
されど現の恋か知らん
まるで豚の子を産んだ
素知らぬ顔の母の様
嗚呼待てど暮らせど来ない人
足が地へとへばり付く
そこから地下へと根が生えて
私の血が水 ....
もりのおくにはしたいがありました
あたしはしたいをみるのは
はじめてだったから
ちょっとドキドキしました

おかあさんは
したいにはさわってはいけないと
いいましたが
し ....
死んだ街で私は生まれ
死んだ街で
私は死にました

死んだ街には
たくさんの死んだ人たちが
住んでいました

死んだ人たちは
毎日毎日
仕事に行き
学校に行き  ....
なあアンタ、
うちはもう
死ぬことに慣れてしもたんよ
昨日の朝も、昼も夜も
何回も何回も
死んでもうたわ

どういう感覚か
伝えるのはえらい
難しいけど

ふわ ....
お風呂に浸かって
六十兆の細胞を丹念に洗いつくす
明日消えるものには別れを
新入りの細胞には洗礼を

すべての細胞を磨き終えたら
今日も一日が終わる
さよならした細胞
初 ....
あの日子宮に辿り着いた時
私は多くの仲間を蹴落として
一人の女を犯した

彼女はとてもきれいな
色をしていたから
私は穢したくて
嫉妬していたのだろう

彼女と一つにな ....
同じ干支が二度繰り返され
私は何人の顔と
すれ違っただろう

美しい顔
怒った顔
そして何より
醜い顔に

話すことなく
息を交わすことなく
ただ
すれ違っ ....
鏡の中で嘲笑う者は
いつしか年を取っていた

絶世の美に酔いしれながら
いつしか年を取っていた

鏡の中で嘲笑う者は
いつまでも嘲笑っていた

なんて醜い顔かしら
排 ....
朝は恐ろしく
奴隷の太陽が
静寂な闇を
喰い尽くす

照らす必要も無いものまで
太陽はどこまでも追いかける

光が濃くなればなるほどに
薄暗い人々の心も濃くなっていく  ....
あの娘は世界を見つけた
そこには世界が広がっていた
周りをどれだけ見渡せど
世界だけが広がっていた

縮み上がるような冷気の中で
小さな小さなこの場所から
世界を知ってしまっ ....
縫い合わせた
淫らな皮膚と皮膚
涙は縫い目に
よく滲みる

襞と襞
不可能な合体を
溢れ出る液の交換が
互いを癒すのだろう

赤く腫れ上がった
皮膚と皮膚
 ....
朝目覚めの時も
一日の休息の真昼も
ゆったりとした空気に染まる
夕暮れも

私は貴女とキスをする

夜は気まぐれ坊やが
時折仲間に加わりながら
いつもの三人と乱交パーテ ....
二匹の子猫を喰ったのさ
生まれたての赤ちゃんさ
どうしてだかは分からない
分からないけど喰っちまった

婆さんネコが言っていた
黒猫を食べると幸せになれるって
確か黒猫だった ....
幸せです
あなたがいて
私がいて
食事をできることが

幸せです
あなたが食す物と
同じ物を
私も胃の中に
入れている

本当はそれはとても好きだけど
あな ....
わらさんのなかがわひろかさんおすすめリスト(23)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空飛び死人- なかがわ ...自由詩5*07-7-29
少女の道- なかがわ ...自由詩2*07-7-5
あいのうた- なかがわ ...自由詩2*07-5-9
死の果実- なかがわ ...自由詩7*07-5-7
大人- なかがわ ...自由詩3*07-4-29
笑った暴動- なかがわ ...自由詩3*07-4-12
空色- なかがわ ...自由詩5*07-4-6
わたしが死んだ後に- なかがわ ...自由詩15*07-2-2
生き死に(いきしに)- なかがわ ...自由詩7*07-1-29
狂女、ここにあり- なかがわ ...自由詩3*07-1-22
したいのもり- なかがわ ...自由詩5*07-1-20
死んだ街で- なかがわ ...自由詩3*07-1-10
毎日の死- なかがわ ...自由詩7*07-1-6
細胞日記- なかがわ ...自由詩8*07-1-4
子宮の中で- なかがわ ...自由詩12*07-1-3
千の顔- なかがわ ...自由詩2*06-12-31
- なかがわ ...自由詩2*06-12-6
DAY- なかがわ ...自由詩6*06-12-5
世界と少女- なかがわ ...自由詩4*06-12-1
ミミズの接着- なかがわ ...自由詩1*06-11-29
なかよしこよし- なかがわ ...自由詩3*06-11-25
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幸福な食卓- なかがわ ...自由詩4*06-11-18

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