愛することは
憎むことに似ている

君が月明かりに照らされて
僕に背を向けてそう呟いた

相変わらず怒った顔していて
まるで
世界に喧嘩を売っているようだ


僕は額の青いあざを ....
いや、無理だと思うよ。
人を自分が追い詰めてるって自覚がないもの、加害者には。
集団でやってるからいくらでも言い訳できるし。

「皆がやってて恐くて逆らえなかった」

ハイ言い訳出来上がり ....
休日のような匂いの中に
形骸化した飛行機が置いてある
両翼に子供がぶら下がっている
彼らほどのエネルギーが伝われば飛ぶかもしれないのに
エメラルドでできた細長い棒は
長さを50億倍したら太陽 ....
詩集を出したけど

まだ一冊も売れない

抜粋の「尾崎君への手紙」はそんなにいけてないかい

それとも詩集のタイトルが悪いのかな

誰か買ってよ

意外と過激な世の中に対する想いと ....
 静まりかえった夜明け前
 部屋からは見えない表通りを
 鮮やかな色の洋服を着たピエロが
 にこやかに微笑みながら
 ボールを転がし
 歩いている

 深夜の主役
 涙は止まらないけど ....
 うたかた人のように
 訪れては去っていく日々
 目にするものも少しづつ移り行き
 いつのまにか俺は
 こんなところで居眠りをこいてた
 
 感情の動物の人間に理屈なんて通用しない
 あ ....
縫い合わせた
淫らな皮膚と皮膚
涙は縫い目に
よく滲みる

襞と襞
不可能な合体を
溢れ出る液の交換が
互いを癒すのだろう

赤く腫れ上がった
皮膚と皮膚
 ....
       ブラインドの隙間を

       汗を滲ませて 
             
       這いのぼる月



       窓辺の寝台の上       

    ....
剥がれ落ちた

爪を

見ていたの。


まるで

複雑すぎた人生を

真後ろから

眺めてるみたいでさ。


光りもしない

石を

ただ磨いていたの。

 ....
なんだこれは
ドス黒くて
塊だ
触ってみる
ズッシリと重い
塊だ
嗅いでみる
牛乳の腐った臭い
塊だ
こんなのが全身についてるなんて
吐き気がする
こんなのが全身についてるなんて ....
泣いても笑ってもただただ醜いだけだった少女はやがて年を取り大人になり老人になり灰になった

彼女はただただ醜く
自分を呪い
両親を呪い
周囲を呪い世界中を呪い
  (友達はいないので友達は ....
雨上がりの砂利道を
そろりそろりと踏む石の
聞こえてくる砂音に耳を傾ける
それは優しさ

道の左の林より
枝から枝へと飛ぶ鳥の
聞こえてくる羽音に耳を澄ます
それは温もり

どこか ....
朝は失望の青い匂い
小さなテーブルの上には
ビールの空き缶が並び
頭に鈍痛を抱えたまま
ネクタイを締めて鏡に向かう

寒々しい街路樹を駅へと辿る
前を歩くOLの後姿が
い ....
覚えたての言葉で
精一杯表現していた頃
小さな町の小さな囲いで
小さな喜びを模倣していた

道端に咲いている花は
意識して歩かなくても
簡単に見つけられた
そっと顔を近づければ
鮮明 ....
 穏やかな夜に静かに沈もうとする頃
 心亡き者が一石を投ず
 心に{ルビ小波=さざなみ}広がり
 ベッドの上の枕が震える

 執着する人
 努力する人
 無欲な人
 流されるままの人
 ....
のどのおくが
カラカラたたく音
聞きながらぼんやりと
空を眺めたんだ

真夜中のオリオンは
まだちょっぴり力が抜けてて
威勢はいいけど腰が引けた
ヤンキーみたいだ

毛布出して
 ....
ただ怯えているだけ
人が怖いから
人を信じられないから
イヌのように人の顔色を見てる。

身心ともに痛めつけられ
苦しめられ
愛情を受けなかった。
虐待された。

私には父がいない ....
ちょっと遠くまで 一人旅してきます

行き先はブルゴーニュ地方 はじめて行きます

街の真ん中にある ノートルダム聖堂の

ケルト信仰と錬金術に関係があるって噂の 漆黒のマリア像に

 ....
どうしよう、ねむれないわ

だってひとりだもん
だってひとりだもん

どうしよう、ねむれないよ

だってあなたがいない
だってあなたがいない

こわいの
ひとりのよるは
 ....
そうなのね
消えたいのね
あなたも

なら好きなところへ
おゆきなさい

わかったわ
消えたかったのね
あなたも

遅くないのよ
どうせみんな消えるもの

そうね
消えた ....
   暗いことが悪いことだなんて誰が言ったの

    友だちのいない子をいじめたのはだあれ

    引きつった笑顔を作ろうともしない君

     暗い瞳で虚空を見つめる君の横顔

 ....
固く固く閉ざしていた扉

私はその重々しく閉ざされていた扉を

大きく開け放った



中では幼い私が暗闇の中で縮こまってうずくまっている

大丈夫だよ、出ておいで

幼い私 ....
私は貴方と3ヶ月ぶりに会うことに安堵していた。
お互いの生活も知らない時々ふらっと会う仲
その貴方が家に来るのを待っていた。

あまりお互いを知らないのに家に入れたのは貴方だけで、
そんなこ ....
悲しみの向うには喜びが待っている

苦しみの向うには楽しみが待っている

嘆きの向うには笑いが待っている



転んだ先には支えがある

傷ついた先には癒しがある

 ....
     心が壊れた夜には
     甘い砂糖菓子をたべて
     満ちてくる潮におぼれる
     飽和した呵責を中和するために


     街の背骨の上に
     赤い月が浮か ....
僕の賞味期限はいつまでだろう?
本当は知らない間に過ぎてしまっていて
もう味も鮮度もすっかり落ちてしまって

いやいやまだまだ青二才で青臭く
まだまだ未熟で食べられなくて
誰からも本当は相 ....
机に置かれた一枚の写真

若い母が嬉しそうに
「 たかいたかい 」と
幼い彼を抱き上げている

年老いた母は安らかな寝顔のままに 
「 たかいところ 」へ昇ったので
彼はひとりぼっちに ....
冬の中に
君の白い息が眩しくて
なぜか視線をそらしてしまう
ぼくがいる

冬の中に
君の凍える姿が悲しくて
なぜか空を見上げてしまう
ぼくがいる

冬の中に
ぼくの凍える姿に手を ....
{引用=
クラヴィ・ヴィエイヤールは小さかった

どのくらい小さいかというと あなたのまぁ 半分くらいで


俗に 小人と呼ばれる 種類の人間だったのかもしれなかった

けれど

 ....
大抵ひとりが好きな性なんですが
背にハラは代えられん
愛を餌にして飼うプッシーキャット

犯罪とかしてみたい
羨望の眼差し七三リーマン
大好物はアジアンスパイス
そう頑是無きチキンカレー ....
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