ガラスの水晶 
服部 剛

もし 
きみ が ぼく を 
ガラスの水晶のように 
見てるなら 

少しでも指にふれたら 
汚れてしまいそうな 
壊れてしまいそうな 
世にもきれいなものとして 
見てるなら 


それは幻 


向きあった 
まあるい心の鏡に 
互いの瞳が映る 

きみ と ぼく との間に流れる 
誰も知らない涙の川 


( 人はみな、どこかにたようなもの 


誰もが一度は投げこまれる泥沼から 
風の手のひらにすくわれて 
こびりついた汚れをぬぐわれるだろう 


きみ や ぼく の まあるい心 
どこか遠いところからの光を映す 


ガラスの水晶 















自由詩 ガラスの水晶  Copyright 服部 剛 2006-11-19 12:55:35
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