キミの母親の姉さんの娘と
手錠で繋がれて
カラ海に沈んだ

阪急電車に乗って
梅田へ向かうたびに
「哀愁って、どんな感じ?」 と
誰かに尋ねたくなる

  錯覚を捕らえてごらん
 ....
いだいてくれていた
ちからがぬけていく
だれのまえにもでない
ねいろで
いとしさで
ふさいでいてくれていた

もういいよ
めをかくしてくれていた
いじのわるいてが
なきむしのように ....
まだ誰も手入れをしていない花壇に芽生えた
幼いクローバーの透き通る葉
働き終えた男たちが
その角ばった手で
その角ばった心で
その柔らかな葉を千切り捨てて
去っていった
二度と見返ること ....
秋、
そのつぎの
ひめくり

菱形がつらなって
つかめない
光のドロップ

ひらきっぱなしの
本の表面に
ゆらめいて


今が
かたむいてゆく
夏の名残を雨が洗うと
淡い鱗を光らせたさかなが
空を流れ
ひと雨ごとに秋を呟く


九月は
今日も透明を守って
焦燥のようだった熱や
乾いた葉脈を
ゆっくりと
冷ましながら潤ませ ....
ぼくはぼくという世界の中で
毎日を過ごしている

きっと今日すれ違ったきみは
きみという世界の中で生きている

またね
と告げてわかれた花に
再び出会うことはない

久しぶり
と ....
紅い空に足跡
群れで飛び立つ帰りの鳥たちが
カイトを引っぱって
うごく星座の結び目たち
ゆうぐれに影の成す
シンクロのダンス


花が半ば眠りそうに
しおれていた
風が吹いても
 ....
比べたくなるものがある
幸せの度合いとか
それぞれの人生のありようとか

ひとと比べることで見いだせるものとは

柱に刻まれた幾筋かの古傷は
生を授かった証であり
輝ける未来への歓声で ....
僕アトピー
悲しみ消えた
血となって

問題は
むしろ寝れない
ことなのさ

かゆみという
鈍い苦しみ
たずさえて

人生を
二十七年
続けたら

今の今
なぜだか僕 ....
大雨、にワイパーを動かさずぼんやりする信号待ち
君が隣にいないと「この雨男」って怒れないよ
私が運転席なら君は助手席にいなきゃ嫌
好きなお買い物も写真だって君が居ないと楽しくないよ

…変な ....
さあ行こう
すこしだけ
生きることを考えよう

ぼくたちはもう
生きることしかできないのだから
こわいものはないよ
ぼくたちは死を選ばないから

負けは認めるよ
だから
ぼく ....
これからも少しずつ 君は綺麗になっていくだろう

そして いつかを境に 年老いてくだろう

そんな君を追いかけることに 全てを捧げる
ほどよく冷えた桃の
皮が剥けるのも
待ちきれない様子で
傾いでゆくあなたの
日焼けした首筋

滴る果汁か
それとも
戯れの残り香か
甘い匂いが
鼻腔の奥に絡んで
涙させる理由
 ....
泥を
振り払おうとする腕こそが
いつまでも拭えない
泥かもしれない

確かめようの無いその有様を
透明である、とは
誰も語らない

そこでまた
ひとつの泥の
可能性が
散る ....
   かそけき風の香音(かのん)を連れて
   秋宵の橋を渡る
   あふれる水の数を
   わたしはしらない


   契る言葉の薄紙
   序(ついで)を忘れた指先で鶴を折る ....
羽が生えた
獣の人は
鋭い牙と
鋭い爪で
社会の飢えを
飛んでいく

牙から滴る唾液と
爪から滴るドス黒い血液が
夜の街を歩く不眠の人の頬に
優しく触れて誘う
堅く閉ざされた建物 ....
黴臭いなにかに誘われて
踊り出た夕闇、上弦の月
静かに静かに
子守唄を唄う乳母の横を
ちいさな孤独が通りすぎた
 
(それは駆け足で
(夏のにおいがした
 
 
てらてらと蛍光灯に ....
格式のある店内
マナーは重視されている
テーブルクロスの裾からのぞく恋人の赤いパンプスが
僕の心臓を掴んでいる
身の豊かなスズキのムニエルが運ばれ
彼女は優雅な手つきでそれを口へと運ぶ
思 ....
膿んでいることはわかっているから
なるべく開かないように
大事にしまっておくのだけれど
たまに何かの拍子で
飛び出てしまうことがあって
ぐちゃぐちゃ
びちょびちょ
ぐねぐね
赤黒い
 ....
夏だというのに
窓も開けられず
あの密やかな 夜風も楽しめない

相変わらず 締め切った部屋
クーラーをきかせて

嘘のような 蛍光灯の下
仮想の君に読んでもらう為
キーボードを操作 ....
終わってしまった
はずなのに
それは密閉した
重いふたの透き間から
かすかに甘くたちのぼる


人知れず心の底に
埋めたはずなのに
かぐわしい記憶の薫りは
ゆるゆると漂い
真夜中 ....
  君のことを考えた
  深緑に閉じた公園で
  蝉時雨を頭から浴びて
  僕のことを考えた
  灰色と虹色の街の中
  唄いながら歩きながら



  僕は街に「好き」と言 ....
 右を見ても
 左を見ても
 街にいても
 部屋にいても
 いつも欲望が走りまわっていて
 そんなのいらないから
 休みたい

 仕事をしてても
 遊んでいても
 友達といても ....
街煙るしのづく雨に{ルビ慄=おのの}いて誰を待つのか片方の靴

雷鳴と{ルビ海鳴=うみなり}の距離比べては真夏に返る銀幕のウラ

秒針0で息止める荒ぶ風緩まった気がした交差点

銀の糸指に ....
みどりいろに見えた空は
そりゃ当たり前みたいに青いわさ
そうやって
きかれりゃあ
そりゃあ

なんかいちまい
目に膜が
かかっとる
うすくて
透けとるのが

はがしてみやあ
 ....
硝子玉みたいなブルー ひとしずく ふたしずく
冴え凍るようなアイスブルー 色に反してあたたかい

白磁の肌にそぅっと触れる

(それは白昼夢のように奇妙な儚さを持つ)

光にたなびく髪は ....
もうすぐ僕が死ぬよ
君の声も聞こえなくなるよ

もうすぐ僕が死ぬよ
なにも聞こえなくなるよ


  烏丸通りに横たわって死にたい

  いまの ぼくに 生きている意味はないだろう
 ....
わたしのたいせつな彼氏
ちょっと太めで
なんだか見た目はイマイチだけど
ひたむきって感じの横顔が
とても好きなんだ

でもね
困っちゃうんだよね
おんなの子はこうあるべきだという信念
 ....
夜が
おいでおいでと
わたしを{ルビ誘う=いざなう}

いっそ
夜に溶けてしまってもいい

夜に溶けて
とろけて

闇になる

それでも
月には
届かないのだろう

月 ....
最初の 真昼の 星が

ことばの 紀元前に またたいて いる

やってきた 9月

地には ことしの 豊穣を

やくそく した 稲穂たちや 曇った空

透明な 稲びかり ....
わらさんのおすすめリスト(2525)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
九月雨- 北大路京 ...自由詩11*07-9-13
とべ- 砂木自由詩14*07-9-13
星状体- 佐藤清児自由詩307-9-12
午後二時- 美砂自由詩8*07-9-12
浜辺のうた、かた- 銀猫自由詩34*07-9-12
それでもぼくはぼくという世界の中に- 夕焼け空自由詩9*07-9-12
ダンス- 唐草フウ自由詩6*07-9-12
- 恋月 ぴ ...自由詩31*07-9-11
アトピー- 俳句3*07-9-11
色のない世界- 朽木 裕自由詩4*07-9-11
甘い水- ゆうと自由詩1*07-9-11
覚悟- 北大路京 ...自由詩8*07-9-11
八月のエピローグ- LEO自由詩16*07-9-11
透いてゆく- 千波 一 ...自由詩22*07-9-11
せせらぎ- Rin K自由詩24*07-9-11
不安定性突然変異- 狩心自由詩3*07-9-10
- ゆるこ自由詩407-9-10
スズキ- Monk自由詩1307-9-9
- チアーヌ自由詩407-9-9
夜の罪悪- アハウ自由詩307-9-8
記憶の薫り- 渡 ひろ ...自由詩8*07-9-8
- 草野春心自由詩207-9-8
休みたい- 山崎 風 ...自由詩807-9-8
銀の雨- Rin.短歌907-9-7
今日とか- 水町綜助自由詩907-9-7
帽子屋の夜は雨降り- 朽木 裕自由詩4*07-9-7
烏丸通りに横たわって死にたい- 北大路京 ...未詩・独白7*07-9-7
チャンプの秘密- 恋月 ぴ ...自由詩10*07-9-7
遠い月- 風音携帯写真+ ...2*07-9-7
天国の子どもたち- モーヌ。自由詩16*07-9-7

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