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大きな木が二本
寄り添って
立っている
昔はきっと
小さな小さな若木で
一緒に育っていったんだろう
ときには
澄んだ空を見上げながら
二本の木は
少し離れて
素知らぬ顔をし ....
あたしの気持ち
もういらないから
全部あげる
甘いか
苦いか
わかんないけど
もういらないから
あたしは
新しい世界に
旅立つ
あたしの気持ちあげる
もういらないから
朝
目を覚まして
妖精のなみだ
見つけた
しん、と
凍って
夢で流した
わたしのなみだが
ここに
まるで
血の色の
大きな月がでていて
僕のこころは少し
震えたけれど
キミが
ルビーみたいね
って言うから
少し救われて
僕はジェイドが好きだなって答えた
けど
血の色は
僕らに降り注いで ....
夜が
おいでおいでと
わたしを{ルビ誘う=いざなう}
いっそ
夜に溶けてしまってもいい
夜に溶けて
とろけて
闇になる
それでも
月には
届かないのだろう
月 ....
ふたり向き合って立ちつくした
夕立の中
ごめんね
サヨナラをいうのが
遅かったね
キミはハンドバックから
夏の名残りのキャンディーを取り出す
なかなか紙が剥がれない
そう言って ....
そこは
静寂の世界だった
すべては枯れ果て
耳を澄ましても
何の音もしなかった
かすかな暖かさも失せ冷え切り
それでも寒ささえ感じないような
視界が遮られる
見渡す何もかもが
....