すべてのおすすめ
駅のホームからは街が見えていた。
帰り路を急ぐ人々の顔は互いにひどく似ていた。
廃ビルには、昔の記憶が地層のようにこびりついていた。
一日ぶんの影が、街じゅうの屋根という屋根に覆いかぶさ ....
マンホールに落っこちた右足、
ガムのへばりついた左足。
自分の右手と左手で、
ジャンケンを繰り返す人たち。
方程式の左辺と右辺、
そのイコール ....
君について何を知っているだろう?
そう思ってぞっとするときがある
僕について何を知っているだろう?
生きているだけでは物足りないこともある
....
悲しみを悲しむなよ
こんなにしずかに
寂しさを寂しがるなよ
だれもいないのに
月があって
光がある
たったひとつ
君がいて ....
君のことを考えた
深緑に閉じた公園で
蝉時雨を頭から浴びて
僕のことを考えた
灰色と虹色の街の中
唄いながら歩きながら
僕は街に「好き」と言 ....