すべてのおすすめ
凪いだ湖面は穹
白色の羊雲に
そうっとつまさきを乗せる
溶け出した肌色
ペティキュアの赤色が
波紋に引きずられるように
湖岸に打ち上げられるのを
静かに見つめながら
わ ....
疑うと詩が書けなくなる
あとは
幸せなとき
雲
大げさな絵の具のような
ありふれたフォーム
曲線
誰かがうつむいて
指折り数えてる
それは
ノルマとか銘柄とかで
ほん ....
何の前触れもなく
私の
頭の中で、
光が
生まれる瞬間がある。
あなたのまなざしの
中心から
少しずれた
小さな部屋の中で
聞きなれない羽音が
響い ....
雨が抑えている
気持ちにふたをして
重くのしかかるのは
度の強すぎる眼鏡のよう
咳こんだところで
深く吸ったところで
するのはただ、土のにおい
しみてゆくしみてゆく
こころもぬれて ....
甘い甘い過去の細工すかして何がみえる
べたついた
喫茶店の濡れたストロー袋と下品なガムシロ
実力は中の上
ちゅうのほっぺに
ペリカンの中で待つ54歳の
水のにおいがする ....
鏡に映るのはどんな顔?
寝癖をジェルで整えて
冷たい水で眠気を覚まして
ネクタイを強く結んで
勢い良くドアを開けよう
少し斜め上を向いて
お陽様とにらめっこして
こ ....
ニュースも見ない
気晴らしのバラエティーなどもってのほか
パソのスイッチは錆ついて
空を ほらこのとおり見上げて
小鳥の声が存在感を増し
たまの音楽はクラッシック
ベトーベンにフォーレ ....
{引用=刻む秒針の 大時計の音が気になるので
夜中の階段を昇るのだ
光る猫や人形の目を避けるように
しずかに しずかに 足音たてず
針はとまる
真夜中に僕の亡霊は 音のないダ ....
きもちわるいおれ。
きもちわるいおれ。
ふみんしょうで、しんや、まちをあるいていたら、みちばたでおじいさんがわかものになぐるけるのぼうこうをくわえていた。
つよいなー。おじいさん。
せんそうけ ....
暗闇の夢
暖かな夢
闇はやさしい
すべてを平等に包み込む
闇はやさしい
そこでは君を思う事も
そこでは青空を思う事も
みな同じ様に
溶かしてしまう
闇はやさしい
そこは ....
桜の花の咲くころ
おれは嬉々として
この職をさろう
そして
この
木の香りのする
おれたちの
新しい住みかの
ペアガラス越しに
ゆったりと
ゆったりと
桜の花をみよう
きみ ....
空は青くなかった
よもぎをもいでおばあちゃんにあげると
緑色の団子をつくってくれた
おいしかった
風の音が邪魔をしていた
小野くんはズル剥けだった
佐川急便のふんどしを触る ....
姉は鏡を持って出てきた
お母さんは?
と聞くと
買い物に行った
と言った
彼女は看護士をやっていて
だから、医者とは絶対に結婚しないそうだ
まだ、結婚に可能性のある姉が
希望をひと ....
午前中 やるべき事を済ませたなら・・・
軽い昼食と読み止しの本が本棚から取り出され・・・
午後は街に出る
見慣れた商店街
人通りが心もち多いのか
気候が良い分 空気と肌の触れ合いを楽 ....
命が二つあればいいな
他人より先に死にたくないとか
そういうズルい理由じゃなくて
危険な罠から身を呈して
恐ろしい奴に体を張って
君のことを守りたいんだ
もちろん今のま ....
誕生日というものをくれたひと
新しい湯呑み茶碗を贈った
そういうことかと
電話越しの妹は苦笑していた
本当に贈りたいものは
第二 ではなく 二度目
きっとうなずいているであろう妹は
....
{画像=071202005950.jpg}
それはsora色のシャツ
soraのくうきの燦めきがプリントされている
soraにかざすと青空が拡がるの!
白いくせにsoraが ....
同じフロアの同じ間取り
南西向きの小さなワンルーム
好きなひとの去ったベッドに横たわり
ひとりの男の死を想ってみる
駅前のスーパーで買い物を済ませ
近く有料になるとかのレジ袋をぶら下げ
....
子供をつくろう、ぼくらは。
僕たちはあまりに多くの人を
失ってしまったから
子供をつくろう
埋め合わせるためでなく
失った人のことを伝えるために
子供をつくろう、ぼくら ....
うっそうと繁った木々は
絡まりあって
もはやどこから始まっているのかわからない
しんせいなもののように
べったりとした朱い鳥居が立ちはだかっている
すぐ傍には側溝があって
いやなに ....
八方の声に伴って
いしを砕く渇いた音がする
毒がまわる
のたうちまわる
回転木馬のしんぜうを
握り潰した私の
血と涙に違いはあるか
精神の死を願う
空を飛ぶ夢を見た。
見 ....
雨が降り始めたと思い、傘をさす
ぺたんっぺたんっ
それはスタンプたち
地面の所々に少しづつ、きれいな幾何学模様が現れる
増えて繋がっていく黒い模様に引き寄せられるように見入っていると
徐々に ....
その町は、塩で出来ていた。
塩で覆われた町は
夏なのに雪で覆われたように白い
塩の町の
美しい庭を持つ一軒の家
美しい庭には緑のつやのある植え込みがある
家の ....
艶めかしく
雨に濡れた髪
差し出された謝罪の言葉と赤い傘
どちらも受け取らず
ただ
あなたを誘惑してる
濡れた髪
言葉も傘もいらないの
抱き締めてほしいだけ
....
以下略とかかれた中に
コトコトゆれながら
姿をととのえて
目線を前に向ける
遠くからくるものの予報と
今から行われる今日は
ゴールの前に立たせながら
端から走れと耳打ち
涼しい ....
{画像=080622022551.jpg}
今日もまた
窓硝子に映った自分を見て、
少し微笑んでみせる。
いつもの挨拶
いつもの仕草、
駅前の喫茶店の指定席、
リングノートに ....
カラオケ帰りの深夜二時
車を止めてエンジンを切ると
無音の空間が一面に広がり
取り残されたような気分になった
駐車場から歩いていると
自分の足音がはっきりと聞こえた
その時 ....
わたしが
立つはずだった
あなたのお店のカウンター
これからは私の知らない女の人が立つんだ。
わたしが
あなたとの子供授かり
大きいお腹で立つのが夢だった
あなたのお店のカウンタ ....
ザーザー ザーザー
悲しいね。
ザーザー ザーザー
苦しいね。
いつも泣く事出来ないけど
今日は雨浴びて涙する。
雨がアタシの涙を隠して
雨音がアタシの声を掻き消してくれるか ....
いつまでも
空想してるので
年老いたことも知らない
ランドセルを背負って
横断歩道を渡れば
簡単なことだった
この畑には
背の低い木があったはずだ
僕と年輪を同じくして ....
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