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五月雨た空が悲しい日、
君は誰かに捨てられた猫のように
俺を求めてきた
都心のベッドで戯れて
埋まらない隙間に二人、
必死に何を詰めていたのだろうか
*
お前の一 ....
鼓膜を揺する声がして
硝子は硝子らしく砕けた
澱む事がなければ
綺麗と言ってよいのでしょうか
弾ける、ばらばらになる、嘘と同じでも、綺麗
*
透かして空と同じ色
....
八方の声に伴って
いしを砕く渇いた音がする
毒がまわる
のたうちまわる
回転木馬のしんぜうを
握り潰した私の
血と涙に違いはあるか
精神の死を願う
空を飛ぶ夢を見た。
見 ....
母は息をとめた。
言葉をひとしきり噛み締めると、
眠るように最後の息を吐いて
彗星の隣を駆け抜けた。
父はまなこの裏側で
時折、不精髭を擦りながら
シャンパーニュの一億に混じり ....
燃やして、捨て去ってゆく
そういう風に、生きる塊がある
凄くつまらないエピソードを
凄くつまらないままで終らせても
どなた様にもご迷惑を
おかけしません、と
草木も揺るや ....
ブリタンのロバが死んでも
僕は泣きませんから
たたかい、の意味を知る必要性について
小一時間くらい語り合わないか
それより愛だよ愛、って
忘れてたような気分になっても
僕は死にませんから
....