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あの人は空
降り止まない雨が私を叱る
この世界の青は
空と海が一緒で
想像はすぐに
溶けてなくなる
もしかしたら海
それよりも
もっと青なのか
不安になって
また
あなたは還る
....
へのへのもへじみたいだねと問いかけたら
「へへののもへじ」が正しいんだと
あのひとは言った
―へのへの
叱られて家に帰れなかった
夕焼け空に
ロウセキで描いた
へのへのもへじ
....
その娘は頬を赤らめることができる
ただそれだけのわけで
マートのレジを叩く少女を愛おしく思った
何故人は人を求めるのかね
一人ではないという幻想
届くことのないテレパシー
真空の宙 ....
剥げてゆく空の下
車輪まわり、まわり
金の音さらに、
さらに遠ざかりゆく
緑金の春に
*
やあ
俺は
くちべたなんだ
どういうわけだか
とても仲のよいはずの奴と話していても ....
だれを想うわけでなく
誰のせいにもせずに歩きたい
散る雨の中
見えるひと
見えない人が
残りの粒をひろげて、
足の跡をのこすから
いつかは、わかること
頼らずにいきてるんだと ....
言葉を発しても誰も反応してくれない寂しさ。
跳ね返ってくる孤独。
つまらないつまらないつまらないつまらないってそればかりで虚しくなった。
からっぽになっていく。
心が、すかすかになっていく ....
かみさま、
ぼくの手はどうしてこんなにも
醜いのですか
骨を辿る指先も
愛するための掌も
確認する手首すらも
きもちわるい
のに
桜が散ってしまって
ごめんね、ビーグル
....
悶々とした舐めるような空気の中
うっすらと汗をかき、ほてった頬を林檎にした
空白に紫煙を撒き散らし
群青色に染まった人々が次々と電車に飛び込んでいく最後の日
盲目の少女が一羽 ....
つとさしのべる指先から
はらはらと はらはらと
こぼれては落ちる春の
あれはあなたと私の約束です
遠い日のひめごとです
はらはらと 散ってゆく
くれない {ルビ淡紅=うすべに} { ....
ソメイヨシノが いっせいに咲かなくなる
春が やってきてしまった
陽炎の丘を歩く少女 青空色のブラウス
液晶の中を舞うハイビジョンの花びらが
ひらひらと ひらひらと
....
ぎゅぅってする
照れちゃうからうつむく
うつむいたら
あたしの小さなおっぱいが
君のうすい胸板を不機嫌そうに遠ざけているのが見えた
{引用=夢のおはなし
いつか君と同じベッドであたしが ....
080408
今日も、
わけのわからないことを書いている
わけがわからなくなって
わけがわからなくては困るから
わけがわかるように書こうとして
わけがわ ....
冷たいけれど、やわらかくなった四月の夜風が頬にあたる
あなたにもらったこのカシミヤのマフラーももうしまわなくちゃ
消えてしまいそうな、薄紅
二十歳の春が来て、それはあなたと出会って三度目 ....
{画像=080407223859.jpg}
遠い日に想い出すことはなに?
近い日に想い出すことはなに?
振り返りながら君は笑って言う。
なんだろ、何かあったっけ。
真に孤独である意味はな ....
揚々昇り立つ煙り 山より下るは
吐く息の ちぎれるも 薄れ
野に流るる かぎろい 四季の はじまり
卯月
甘い 春の来
*
そろり そろりと やって来たのは 糖蜜の ....
青空に向かうクレーンが指し示す方向に
ハンドルを切りながら
その造形の美しさに目を奪われる
一瞬
アクセルを踏み込むと滑らかに
あまりにも滑らかに加速していく車
陸橋の上り坂をカタ ....
ねぇ
あなたがいてくれたから
わたしこうして持ち直せたよ
あなたがいなかったらわたし
じぶんのいのち
食べちゃってたよ
先週末に桜が散ったばかりなのに
あなたは
物置から引っ張り出したビーチパラソル
具合を見たいからと
これ見よがしに拡げてみせる
どうやら使えそうだな
アルミパイプの椅子まで組み立て ....
子供の頃のように
過去も未来も関係なく
無邪気に笑う事ができたなら
きっと君に
好きだって
伝える事ができたのに
君の桜色のその泪
はらはらと散る前に
はら ほろ り
はらり ほろり
宵闇を淡い 焔で燃やす
桜花 澄む
幽玄 現前と古木から湧き立ち
しとやかな肌 剥がれるように
はら ほろり はらり ほろり ....
私の
心の半分は
麻痺しているので
触れないでね
痛い、とか
冷たい、だとか
そちらの側では
感じられない
ただ
ぴりぴりとしびれるような
ここでない
どこかの空の
....
緑色の体をした
体格のいいおとこのこが
通天閣のまんまえで
しんでしまった
からすは
そう、とだけ頷いて
仕事場である住宅街に
早々に飛んでいってしまった
鋭い瞳は
....
いのちが灯る
こころが発する
ありがと
ありがとう
かれていっても
そこにあった
事実
見送るわたし
走るきみ
(または逆)
ことばよりもっと
かたりかけるもの
色も感 ....
書けないなあと
悩んでしまって
何も書けなくなるよりも
君が何かを書くことが
素晴らしい
君に何か書くことが
あるということが
素晴らしい
僕も時々
誰かに指を指され
笑わ ....
穏やかな日々というものがある
一日一日に
棘があり沼地があるのは
ほんとうは知っている
ひとびとは
うまく避けながら果実を探して
今日の美食を味わう
それでも僕は
虹の掛か ....
小さな花びら ひとつうまれた
小さな掌 くしゃくしゃ 紅い
ずっとつぼみで いたんだね
(ぱっと広げた花びらには、むげんのかけらが ふわり)
月の光に 太陽のうたに
とけそうな影を 何度 ....
すてきな言葉がかきたいと、そう思ったのです。
できることなら絵をかきたいと、思ったのです。
すばらしい日々は、あふれているのです。
でも、それは、ありふれてはいないのです。
光にあふれ ....
灯りは星のひとつひとつ
身動ぎしない風景の
その一個となって
孤独と添うには
十分な夜である
静まり返る街角の
路地の向こうから
細く聞える口笛は
独りの耳にも届いて
胸をふるわ ....
ひと折り ふた折り 届くと いいな・・
だれかのためなんだけど
だれのためでもなくて たぶん あたしの
折り返しては 悩んでみたり
振り返っては 折り成してゆくよ
あたしに
....
月曜日
地面に並べられた各種弾頭のことを考える
打ち上げられたスペースシャトルの存在を信じながら
リリシストたちの高い志をリスペクトし
雨上がりのひんやりとしたゼリーのような空気の中を ....
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