すべてのおすすめ
昨日のゴミ置き場で 
幸せそうに日向ぼっこしていた 
白い便器の蓋が 
今日は無い 

腰を痛めて十日間 
介護の仕事を休んでいたら 

先月の誕生会で 
目尻の皺を下げていた 
 ....
物語にも詩にもなれない言葉たちが積もっていく
それは、心の、大きな空洞を埋めることなく
外に積もる

臆病者には、逃げ腰の姿勢がいちばん似合いだよ
罪悪感を抱え込んで
それは、この砦に残っ ....
チリンチリン
路面電車が走ります
危ないですよ
どいてくださいよ〜

例えば三ノ輪に向かって
ジョイフルな商店街へ
特に派手ではないけれど
古本屋さんに
魚屋さん
惣菜店に  ....
あなたは いつもコトバを研いで

いったい何を斬ろうとしてるの

愛してる人に愛されてるだけじゃ

あなたの ココロは満たされないのか

 嬌声を どれだけ
 浴びたなら
 僕 ....
猫がふっと
夕景に魅せられて

冷たい井戸水
すこしすくって
山影バイバイ

たしかこのまち
年中
5時間目のけだるさ

教会では
渦をまいた
神のラヴソング
それはともか ....
who

おまえは誰だって問われても
わたしって誰なのかな
今のわたしがわたしなのか
ほんとうのわたしは他にいるのか
自分探しの旅路
だなんて聞き飽きた科白だけど
わたしってやつは
 ....
マンガを読み
その続きを楽しみにしていた
大学の先輩を思う

彼は三年前に病死したが
今もよく頭の中で会う

頭の中で彼も
このマンガを読んでいるだろうか

先輩の好きだった人物が ....
はにかんで笑う アノコの
やわらかな心のヒダを斬りきざみ
助けをもとめるノドブエを噛みくだいた


アノコに突き刺した
痛みと悲しみの
鮮烈な返り血を浴びたとたん
それはドス黒くキミに ....
正しい 陽光が見える
肌に心地よく
暖かな圧をともなう

今日を確信させる
無色・透明の公正な陽射し

なんぴとも
この太陽を正しく享受して
あまねく
全人的に正しく暮らさねば
 ....
時を巻戻すのは 解せぬ言葉

時を先送るのは 返せぬ欲望

消えない内に 証明したくて

見えない儘に 軸から外れる

隙間に伸ばすのは 足か手か

糧も枷も得られず 目眩き廻 ....
優しい国のふもとでは、
テレビのなかで、パソコンのなかで、
夥しいテントが並べられている。
積み木のような高層ビルの森の透き間を埋めて、
資本家の設計した本土総力戦を生きた、
こころに赤い傷 ....
ユーミンの歌だったと思うけれど
だれかほかの人が歌っていた
サーファーが、
銀行員になった友達と再会して、
お茶するっていう歌

それで、サーファーは、
銀行員の友達のパリッとした姿 ....
「ん」の書き途中
ペン先が滑り
始点にもどってしまった
その一瞬の間に回転し
くしゃっと崩れてしまった
ルービックキューブ状の
心のマス目を
見届けた者はいない


頭を駆け巡って ....
造られた仮面は

私の傍に転がっていて



「さぁ、お好きなのを選びなさい」と。



私は傍にある仮面を片っ端からかき集めて
全部ちょうだい、と言って笑ってみせた


 ....
   {ルビ鉄=くろがね}の背のように
   陽を照り返す
さざなみの群生するこちら側で
砂に潜っている
   貝の喘ぎは
   打ちよせる海水に
くりかえし濡れる
しろく寡 ....
まもれない
バイバイ、の約束
まもれない

切り出そうか迷う
えいえんの別れ、って
あるんかな



これからずっと
ずっと、の約束
まもれない

これまでだって
いつ変 ....
 からっぽだった
 悲しいほど
 からっぽだった
 なみだもでなかった

 もどりたかった場所は 
 目の前で
 あなたがすべて焼きつくしてもうない
 かげさえなくて
 
 な ....
ぼくはやわらかなベッドでねむる
おわりをまつように

ナイフをてにしても
できることなどないように
ぼくがここにいるいみは
ひとかけらもない

むだばかりがふえていく
にさんかた ....
誰もぼくを知らないところへ行きたい
優しい人も
厳しい人も
生意気なやつもみんな棄てて
誰もぼくを知らないのなら
ぼくが知っている人たちのところだって構わない
ぼくに関する記憶を消しさって ....
人間が嫌いだった。
どうしていつも私の邪魔をするの。
人間なんて高慢で、わがままで、欲深くて、身勝手。


花は散るからこそ美しいだなんて。
どうしてそんなことが言えるの。
花は散っても ....
パンプキンパイにかぼちゃの提灯
{ルビ魔女=ウィッチ}が月を横切って
仮装行列の子供たちは
「Trick or Treat !」
ポッケをお菓子でいっぱいに
今夜は楽しいHalloween
 ....
子宮から産道を通って思いっきり息を吐いたら
絶望が打ち寄せてきた
だけどまだ、母の温もりを知らないので
知るまでは死なないでおこうと思った


階段を登ろうとしたら
絶望が打ち寄せてきた ....
この橋の下には
黒い川の流れがあったはずだ
すべてを押し流そうとした
鉛のように重く黒い川の流れが

燈篭流しの燈篭が流されていった
誰かが投げ捨てた麦藁帽子は橋桁で朽ち果て
パンパンに ....
(そっと 音も色も立てずに
 ただ流れしたたる透きとおりを
 みつめている


ひたされてゆくね
僕たちはどの位
もう走れないのなら
このまま



  アイニク、という
  ....
鮮やかに 雲が 
青空から 吊り下げられて

細いナイロン糸が
結び目を のばして

雲は動く
己の腕の寂しさが続くかぎり
雲は行く
己の知らないくにざかい

雲の影が落ちる
 ....
中学校の2年だったよね
はじめて、君にあったの
覚えてる?

あたらしい教室に入ったとたん
笑顔に出会ったんだ。
大きな瞳のショートカット
小さな華奢な体
が、きらきら
プロミネンス ....
森林の中
ひっそり潜む
小さな月


あさい眠りの
はざ間を泳ぐ
黒い魚影が


ゆらり と
身体をしならせ
ついばんでいく


冷たい魚の接吻に
吸いとられていく
 ....
だいじなおはなしをした日のこと
ふたりで寝転んで 思い出話をした

ひまわり色のミルクポットを知っている?
かぶりをふったあなたにおはなししてあげた

ある魔法使いが 乳絞りの女の子をミル ....
潜り込めこの家に
この家に潜り込め

何故かって


遺伝子の記憶
羊水の細波、
原初の叫び
意識の拡張。




潜り潜り潜り潜り込め
この家に。

何故かって、
 ....
小さな箱の底に僕はいるよ
産まれてきたのに
キミは要らないと言って
冷たい底に僕を置いて
軽く頭を撫でて
遠くへ行ってしまったんだ

どうしてかな
僕は知らない世界に独り
聞いた事に ....
わらさんの自由詩おすすめリスト(2312)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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