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雨をひらいて いくつもの声のその中へ
飛び込んでいければいいと思った
軒下からしたたる雫が はねて、
とりとめない心に降りかかる
泣いているの、とたずねる人の
声がしたような気がして
振り ....
心を投げた
思いっきり投げた
何度も何度も
あの人めがけて
投げ付けた
ぶつかり砕けた心の
小さく泣いてる破片まで
あの人は
ひとつ残らず拾ってくれて
まあるく丸 ....
両手いっぱいに抱えた色
おばあさんには赤を
泣いている子供にはオレンジを
爽やかな恋人達には輝く白を
配っても配っても
なかなか両手は空にならないから
一番大切な人 ....
温かい雨がしとしと、と
無機質をかき消すように降っている
白いはずの朝は
目覚めることをしぶり
わたしと一緒で毛布にくるまったまま
息を数えている
愛しさ それは夢と現実の狭間 ....
アスファルトの熱
耳をつけてキミの温度を聴く
不安で仕方なくって
キミの確かさが欲しくって
塗り固めてしまった弱い僕たちだけど
ねぇ
あすふぁると
あすふぁる ....
「シアワセ」という語彙を忘れて
“生き”“生き”
自分の身体を
目、鼻、口、あたま
感じるがまま
引かれるほうへ
向けることができるなら
「お金」が
....
吐息が
しろく曇るのを見ると
少し、安心できる
わたしの日々は
ほぼ偽りかも知れないけれど
熱だけは、進もうとする熱だけは
たしかに思えて
安心できる
いつだっ ....
今日もこんな時間
なぜ生まれてきたのだろう
嫌という意味じゃなく疑問
僕がHEROならば分かりやすくていい
でもHEROじゃない
HEROならば誰のHERO
....
少し遅れて冬が訪れた
待っていたということも
疎んじていたわけでもなく
ただポケットに両手を突っ込み
何か特別に思い煩う気持も浮かべず
ぼんやりと立ち尽くしたまま
ひゅうひゅうと喚 ....
ドナドナド
名前と番号
首にぶらさげ
ドナドナド
かわいい声でなく
待つためだけの順番
哀しい目をして
ドナドナド
逃げ道さえも忘れたように
どこを見つめてないている
遠く ....
るるるるる
るるるるるるる
るるるるる
崩壊するる
保育園のオルガンは息があらい
足踏みがねばついている
牛乳をこぼした
園児は花とともに卒園して
入学する前に死んだ
夜のこ ....
君は僕とセックスしたかったのかな?
僕は君とセックスしたかったのかな?
「いいよ、好き、きて」ってかわいく言ってくれたものね。
人間不信の僕は恐いけど信じたさ、僕だって好きだもの、セックスしたか ....
秒針の一周で
思い出すこと
君の瞳
君の笑顔
君のくちびる
君の言葉
君の仕草
君の指先
君の髪の色
君の肌の色
困ったとき見せる君のさみしい目
ふくれっつらしてほんとにふく ....
もうてゆーことはなんかもう無理なんじゃないのと目覚ましを止め
夢の中で朝という出発の準備を繰り返し
何度も目覚ましを止め
しかしふたたび急におきあがりまぶたをめくり
くるまれたままの状態で昨日 ....
秋なのに、さくらが
花びらの匂い
かえでからは蜜が出るよ 口を開けて待っていて
ねえここで この街から
いつまでも卒業できないね
してもいいのなら君は飛んでどこかへ行くの
(綿毛 ....
逃避することなく
忍ぶ雑草の
落とした欠片が堆積し
抜け目なく堆積し
雑草はその上に生え
束の間の自由の後
青い風が再び吹き荒れる
そのたび
堆積され
いつか
至上の高 ....
さかなによく似た
君に寄り添って
みたこともない海の
話をする
あなた だってそうでしょう?
本物じゃない
ここにいる僕たちは
だからこそ 寄り添って
途方に暮れた
....
わたし
もう
あなたに会えない
って思ったけど
だんだん
平気になって
そのうち
本当に気にならなくなって
+ うららかな午後 +
体温が地熱と交わる午後に
ミントチョコをくわえるケダモノは
あたためたミルクを一口飲んで
青ざめた頬をバラ色にそめる
+ キラキラの夜 +
遠くのイ ....
買い物に出かけた初冬の街角で
あのひとの姿を見かけた
両の手のひらをパンツのポケットに入れ
開店前のパチンコ屋に並んでいた
私の姿に気付くこと無く
他愛も無い夢と引換えに大切なものを ....
ひとが個である以上
どれだけ相手を愛しく想っても
決してひとつになることはなくて
触れ合う肌と肌の隙間には
宇宙より果てしない距離がある
その隙間が切なくて哀しくて
必死に ....
わからない脚で
ほら歩くと 棒にコツリと
気を付けても 何かを知ろうとする脚は
…にごりの病む闇 体の中
遠くのところで生きようとすると
いるにはいるのに溶解に病む
月 街灯にふれると ....
思うところ
わたしにとって
手は、わたしの手
いつからか、この白い手が
小さいと知ったのは
知らなかった
やわらかな
ピンク色の
教えてくれた
血が通う
....
君の笑顔が辛かった
僕に似ていて辛かった
助けてもらう前の僕にそっくりで
聞いているのは僕なのに
君よりも涙を堪えてた
辛いよう
....
列車の窓が
長いネックレスのように煌き
横たわって走っている
街はもう影を落とさない夜更け
きみがほら、こころ震わす音楽を
あなたがほら、光り輝く宝箱を
見つけて、染めて、頬を ....
{引用=
? 薔薇中毒
愛しい薔薇の
深紅の花びらが
狂おしく息もつけぬほど
降りそそいだ
あの頃
夜毎の夢の中でさえ
貴女の馨りは
深く ふかく
....
私はすぐに
自分の心の扉を閉めちゃうの
本当の自分が怖いから
でもあなたには合い鍵をあげる
だから私の心の切なさを知って
命は
星にならない
風にならない
命は消える
命は無になる
人は命を惜しむから
星になったと
風になったと
人は命を惜しむから
悔やんで、嘆いて
泣いて、泣 ....
自分の絵を描くとまるでへびのようになった
だけどへびはすきだ
わたしは満足する
あなたは絵が上手で
わたしを描いてくれたその絵はまるで海か夕方の布団のようにゆたかで
わたしはさみしくなり ....
081118
古い真空管式ラジオを手に入れた
安物の普及品だ
ピーピーギャーギャー
ごそごそ弄っているうちにだんだんと
成長するように音が出る ....
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