すべてのおすすめ
みえないちからって
なんだ
はて
はて
はて
たりなければ
もらえばい
....
一念発起でもしたのか
寝ぼけ眼をこすりながらも
真新しいランニングシューズに足を通す
ちょっと昔だったら
恰幅が良いともてはやされた下腹を揺すりながら
近所の公園に出かけていった
....
地球からながめると
原子核よりも
ちっちゃな
ちっちゃな
自分のからだの
どきどきしている
どっきどっきな
むねの奥で
ときどき ....
海を旅する船乗は
お星を頼りに進みます
あんな遠くの光だけ
あんな昔の光だけ
海を旅する船乗よ
お前はきっと
ご存じないだけ
あれがもう亡いものだとは
あれが果敢ない ....
あなたと過ごす
また夏が巡り来ます
松林の間から
輝きで溢れた
あの海を望み
ほら きらきら輝いて宝石のよう
見つめる海の予感で心がはち切れそう
遠い砂浜には
昼顔が群 ....
落ちていく夕陽が一段と大きかった
真ん中に「キライ」と書いてあった
濃い橙色で燃え尽きる夕陽の真ん中に
真っ赤な色の浮き彫りで
真ん中に「キライ」と書いてあった
なんだか悲しいので目をそらし ....
寒かったから
多分冬だった
カレンダーの数字が青かったから
きっと土曜日だったろう
その日わたしは
当時勤めていた会社のチラシを
マンションやアパートのポストに挟み込む
所謂ポスティ ....
あなたが嫌いだった
大きな体に
大きな声
私たちを日の届かない広い家へと閉じ込めた
そこは泣き声と罵声だけが届く家
あの日あなたが
たった一人愛した女が消え ....
逃げるとき
いつもほんの少し、振り返って
目を細めて苦しそうな顔をする
それでも振り切って逃げるんだけどさ
どっかに足のつま先をぶつけたみたいに
無様なの
間抜けな ....
キラメく 水を飲む朝の
ゆっくりとした 点滅球が
ぼやけて見えない
白 いイヤホン で 遮る笑い声
雨粒の 微動 もしくは波形
ぼんやりと眺める
踏まれている 足の痛み
知らない ....
海沿いの駅のベンチに
腰かけた老婆はふたり
ひそひそ話で
地面を指さしている
そぼふる雨の水溜りに
浮かぶ
誰かが落とした
一枚の切符
やがて聞こえる
遠鳴 ....
雨に打たれて
溶けて私は水になり
土にしみ込み
消えてしまえたら
雨上がりの強い日差しに
裁かれて
細かな気体になり
空へと舞い上がれたなら
どんなに楽であり
そ ....
暗く 美しい
雨色の漏れ来る
この灰を深く塗りこみ滴る
まだるい色の顔料は雨粒に溶けて
曇天の空を 一つ 一つ埋めてゆき
重い筆勢の抽象絵画のように
空に架かっている
目視で ....
{画像=080612025137.jpg}
デジャヴ 昔あった情景
窓から見えるカップル
通り過ぎるファミリー
どこかで見たような記憶
*
デジャヴ 昔 ....
雨に浸されて
ぼくのジーンズは裾から濡れだす
(ねぇ 君のカーテン
いつかすはだにまとうはずの、
快晴のあお・・・・・)
ぼくは今日も雨だったんだよ
軽く頭をこづかれ
....
どうして伝えたいんだろうね
未来は
自分の中にある
それは一瞬
輝いていた星砂、だったから
{ルビ現在=いま}に立っていても
ときどき砂にまぎれて
きらきらと見えてしまう
....
いつも適当な友人A
お互いからかいあってばかり
真面目な話も軽く受け流すから
たまに本気でイラっとくる
そんなアイツが急に「悪かったね」
しまった胸を火傷してしまった
いつ ....
プール清掃の前 ヤゴ捕り大会があって
捕まったヤゴたちは巨大なペトリ皿に移される
ヤゴはそれぞれの教室に置かれ、トンボになるまで観察される
子どもたちが最初に目にしたのは、なんと共食いだった ....
君を今更思っても
何も始まらなくて
何も終わらないから
心に一粒の種を抱いて
風に身を任せてみる
お日様に挨拶をして
風と友達になったら
どこまで ....
夜空を越えて
きらめく星空
箒星が瞬くあいだに
胸の奥に秘められた
小さな鼓動は
紅くかがやきながら
燃えている
Over the
Sentimental Memorial
....
たっぷりとあふれんばかりに湛えて
こぼさないように歩く
ネットの海に棲む詩人が紡いでいる
いつまでも色褪せない
磨きこまれたナイフ
のような綴りに痺れ
少しでも掬い取ろうとつかんでも
手 ....
郵便受けに入っていたのは
営業スマイルの葉書と
ネクタイをきちんと締めた葉書
営業スマイルの葉書を開いてみると
べりっという音を立てて
用のないパンフレットを差し出してきた
次から次へ ....
ぼくは泣く
涙がかわりに泣いている
泣いた涙がぼくならば
ぼくはさらさら流れてゆく
涙のように流れたぼくは
何も無かったかのように
ひどくかわいてしまうから
それが悲しくて
ま ....
あの日
びるのてっぺんは
どれだけ
さみしいひかりがみえたの
むてっぽうなことで
きみも
やっぱり そんを したのだろうか
そっとちかづこうとすると
花をちらすみたいに ....
{画像=080608010301.jpg}
ああ
雨だ
初夏の
今から暑くなろうとする時の
私の心を静め
鎮め
濡らす
雨だ
初夏 ....
両の人差し指でぱたぱた
ニワトリが餌でも突いているようで
思わず吹き出しそうになるけど
なにやら真剣に打ち込んでいる
あなたの横顔
見方によっては男らしいとも言えそうで
古いやつだ ....
この{ルビ季節=とき}こそと
一点の曇り無く
嬉々として
降り注ぐ陽光
風おだやかに
黒髪戯れる
木漏れ日揺れ
うつらうつら
遠退く意識の中
手招くまぼろし
誘われるまま
白 ....
泡沫のような時代の中で
大切なものを一つ見つけました
移ろいゆく景色の中で
いつしかガラクタに変わっていました
夢
その輝きを
誰もが追い掛けて
誰もが掴みかけて ....
私は売る
大切なもの
私の
私だけの
世界は
最初から決まっている
レアメタル
危険水位
少ないもの
限りあるものに
価値が
人がひれ伏すのなら
私には
あるじゃ ....
ベランダに鉢植え
やわらかな大気がゆっくり空に侍りつつ
曇天は寝息を立てて
温浴の風 静かに降りて
ビルディングの静かな午後が始まる
鳥のさえずりが空間を示して
立ち木の常緑は静か ....
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