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春の雨に隠された怖れを彼女は見ている
幾つものしずくに映る逆さまの世界を
彼女は見ている

からだの動かし方は知らない
時代がかった衣装の代えもない
おひな祭りというものが過ぎて
誰かさ ....
土と肉の熱を計る
なかば眠りながら
蝉の幼虫がさくらを吸っている
土をほじくり返し
あやしたすずめをその手ずからうずめ
いらなくなった枝を突けば
まるでそこだけが日溜まりのようです
 ....
誰もぼくを知らないところへ行きたい
優しい人も
厳しい人も
生意気なやつもみんな棄てて
誰もぼくを知らないのなら
ぼくが知っている人たちのところだって構わない
ぼくに関する記憶を消しさって ....
サイレンがゆく
都会ではあたりまえの
田舎ではとてもめずらしい
いのちに象があるならこの音だろうか
いのちが鐘の音であった昔のもっと前から
一羽がはばたいてあとはただ盛り上がるだけの鳩の ....
はつ夏は今年も空から降りてきた
すこし遅参だった
寄り迎える雨と

春の安らぎは訣せられ
季節の溜りから
そっとこぼたれ

そぼ濡れる外火のふるえながら吐息する
犬も女もさみだれ ....
子どもたちのかおり水はかがやく
わたしの足をのみさらうもの
それはとても自由な戯れに見えたけれど
目をとじて 耳をすませば
ひとつの韻律をかんじるわ
わたしもむかしは うたでした

 も ....
わらさんのsoft_machineさんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
フランス人形- soft_machine自由詩20*08-3-29
胎動- soft_machine自由詩16*08-2-20
誰もぼくを知らないところ- soft_machine自由詩10*07-11-1
ゆく- soft_machine自由詩10*07-10-25
あゆみ- soft_machine自由詩14*07-5-16
わたし_うたでした- soft_machine自由詩29*07-5-3

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