写真では思い出せる
ものがたりは忘れてしまった
楽しかったことの記憶だけ
振り返ることもなく

通過電車のあとを追う
錆びた風であれば
印画紙を風の色に染めて
完成する思い出

岩 ....
アナタ 囁く

 ボクを信じて

アタシ 頷く

 アナタを信じる


その刹那だけは

確かに信じることが出来て

同時に騙されてもかまわないと思う

でもそんな

 ....
しずやかに睫毛を下ろした女の人の
うっとりと水が疾走する線路の方角に
暮れては滲んでしまう稜線がその輪郭を喪ってゆく
眠れない枕木は鍵盤となって揺れながら
囁かれた嘘の吐息にしがみついた
 ....
   


誠実で在りたいと思う

突然 割れるわけでもなく
花瓶の水が染み出してくる
その瞬間
隠している筈の物が
表に現れる

もろい心
先へ進む勇気が無い
されど
立 ....
誰にも使われなくなった鉄棒は
鉄棒自身が自分の目的を忘れていた
そして自分のためにだけに吹く風を
ずっと待つようになった
けれども風は鉄棒を無視するかのように
通り抜けてゆくだけだった
そ ....
ダッシュボードに斜めに突っ込んだ
おもちゃみたいなラジカセ、レゲエのリズム
全開の窓から
おまえは
ほっぺた出して
ぶるぶるやってた
子供みたいに

俺は
クラッチとアクセル
ジャ ....
クリスタルの ボールが 放られると

ぼくらの ふたつの 土地や からだに

いのちに 焼かれた 対話が かがやいた

放擲 された ボールには ふらふら 泳ぐ

天の 子 ....
たとえば僕の場合それは
初めて
しり あった

というやつと
つめたい汗を皮膚に浮かべながら
五月
間延びした地方都市のなかで
その延びきったらへんで
道がすこしだけ
ほんの少し ....
ブーン、ブーン、ブーン、ブーン・・・・

風に葬られ、散り急ぐ花は
雪の女王に見初められたのは確かで
陽射しは雲の彼方
雷雲と駆け引きをしている

パァッと潔く消えてしまえば、良かっ ....
私は私なので
私にしかつくれない詩があるはず
けれども
その言葉が見つからなくて
いつもずっと探してる

私は私なのだから
私にしか歩けない道があるはず
けれども
その道に辿りつけな ....
イーサーになりたいと君が言った
そんなものはないと俺が言った
星、星、と君が言うから空を見れば海だった
水と煙に呼吸があるなら
与えられて/合わさって
灰水の洩れる絶望が
生まれる時の絶望 ....
この黒い塊に火をともせば
星空にくゆる灰色の煙で
ふたり。息苦しくて
思わず咳き込んでしまいそう

エンジンを切った
深夜の車内は。ことさらに寒くて
あなたの手のひらだけが
あたしの温 ....
{引用=
かりそめの
さようならに
わたしを
儚い者
と呼ばないでください

宴の余韻に身を任せ
ただこのまま
眠りにつく
しばしの別れ

夢を見る
子供の頃
夢の無かった ....
僕らはさみしい子供だから
間違いだらけの夜更けの中で
雨の音を聴いている

最近雨が好きになったのだと
君は言う

明日も雨が降ればいいねと
僕は言う

壊れたテレビを何度でも
 ....
鍵盤の音を確かめるように
ひとつずつボタンを外していく

育ちすぎた夕暮れが息苦しそうに
僕らの仕草に耳を傾けている

一秒がいつでも一秒ではないように
僕らもまた危ういバランスの中で奏 ....
花曇の四月から
薄灰色の雨が零れる
桃や枝垂れ桜の
薄紅のあいだから
無垢のゆきやなぎは零れ
春雷の轟きに驚いてか
ちいさなゆき、を降らせている

その様子は
あまりに白くて
白、 ....
君は僕の恋人
高速道路を走り抜け
風を切り気持ちが良い
愉快な日曜日

今年のクリスマスは
楽しくなりそうだ
一族の結束は強い
敵から守り抜く

花を撒かれ
鐘が鳴る
車を走ら ....
何人目かのオンナが踊っていた


純粋だった景色も
捨てられた新聞紙のように
風に吹かれ、転げてゆく夜の雑踏

街は痛みも
嘲笑で、もて遊ぶ


ナマあたたかい酒を知り、

 ....
この夜明け
街は忘れていた形を取り戻していく

影が生まれ
新しい気配が景色を横切る
一番透明な時間に
一番透明な予感が
僕を通り過ぎる
寄りかかった壁のその冷たさだけが
まだ夜に属 ....
{ルビ円=まる}く
操作場に日が満ちて
白く

陰影を見開きに

分けないので

水が貯まっていくように
温度は上がっていく

畳のめが潤みはじめ

いま
から
あのとき ....
曇天のもとをあるく春



ふつふつと田のあぜにふきのとう



椿咲くかげで地蔵がてをあわせ
さくらんぼ
さくらんぼ

いつ実る

さくらんぼ
さくらんぼ

はらはら花びら風となる

さくらんぼ
さくらんぼ

そろそろ涙も河となる

さくらんぼ
さくらんぼ
 ....
桜の花が散り始め
新たな春の姿見え
時の移りに風が舞い
生まれる夢も空に浮く

梢の先が萌え始め
出てくる春の命見え
時の香りに風が飛び
羽ばたく夢も空をゆく

緑と白のこの色は
 ....
はらりはらりと

川面に亡骸を落としながら

咲急ぎ

散り急ぎ

噎せる程の緑に溢れる

木漏れ日に遊べば

また巡り来る

時を思い

木肌に祈る
わたしはうさぎになって
寂しさを抱いて、眠った
よく晴れた朝を迎えて
腫れぼったい瞼に苦笑いを零す
鏡に映る姿は
うさぎというより
醜い何かで
涙が眼球を傷つけていく
ことん、と音がし ....
プラットフォームのうえで
学生が夕焼けにさよならしてる
桜色の空の真ん中では
ぐるぐるトンビが廻ってる


ぼくは君がくれた
読みかけの詩集を閉じて
琵琶湖と比 ....
哀しい空想に疲れたら

そろそろ戻りませんか?

易しくはないけど

それでも優しい{ルビ現実=ばしょ}へと
 今日は君が診察に来る日だ
 医者である僕が患者なんかに恋していていいのだろうか?
 神様は恋愛は自由だ と教えてくれたので いいとしよう
 君と僕とは年齢が50も離れている
 君から見れば僕 ....
メガネをはずした
わたしの素顔
おとこのひとにはじめて見せた

胸ボタンの間にネクタイを押し込め
腕まくりした。あなたは
同僚を叱咤激励して
そんな。あなたに恋焦がれていた

それで ....
その鳥はとても小さく弱かった
食べ物を見つけても
すぐに他の動物に横取りされたり
時にはその鳥自身が食べられてしまったり
することもあった
その鳥にとってこの世界のどこかを
支配するどころ ....
Rin Kさんのおすすめリスト(2756)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
錆びた風を紡ぐときの浜辺で- たりぽん ...自由詩17*07-4-13
ガラス玉- 三架月 ...自由詩2*07-4-13
水の記憶- ピクルス自由詩11*07-4-13
嘘がつけない- 川口 掌自由詩7*07-4-12
風を待つ鉄棒- ぽえむ君自由詩10*07-4-12
海とポンコツと、おまえ- 佐野権太自由詩18*07-4-12
トロイメライ- モーヌ。自由詩16*07-4-12
余剰の中で- 水町綜助自由詩18*07-4-11
*金属は湿っている*- かおる自由詩9*07-4-10
私は私をまだ始めたばかり- ぽえむ君自由詩13*07-4-10
イーサー/イーサー- 石田 圭 ...自由詩3707-4-10
- 恋月 ぴ ...自由詩29*07-4-9
眠る緑- さくらほ自由詩12*07-4-9
さみしい子供- 松本 涼自由詩1607-4-9
夕暮れピアノ- 松本 涼自由詩1007-4-9
春雷、残響- 銀猫自由詩19*07-4-9
僕の恋人- ペポパン ...自由詩5*07-4-9
しわ- わら自由詩16*07-4-9
夜明け- 八布自由詩1207-4-9
春眠- 水町綜助自由詩15*07-4-9
散歩途中三句_(元)- こしごえ俳句9*07-4-9
*さくらんぼ*- ちと自由詩3*07-4-8
夢はここからここにいる- ぽえむ君自由詩12*07-4-8
駆足春去- 彌月自由詩4*07-4-8
- 士狼(銀)自由詩13*07-4-8
湖西線- はらだま ...自由詩20*07-4-8
帰るべき場所- 優飛自由詩3*07-4-8
プシユヒヨ・アナリユーゼ- はじめ自由詩6*07-4-8
- 恋月 ぴ ...自由詩29*07-4-7
翼を捨てた鳥- ぽえむ君自由詩7*07-4-7

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