キミの母親の姉さんの娘と
手錠で繋がれて
カラ海に沈んだ

阪急電車に乗って
梅田へ向かうたびに
「哀愁って、どんな感じ?」 と
誰かに尋ねたくなる

  錯覚を捕らえてごらん
 ....
夏の名残を雨が洗うと
淡い鱗を光らせたさかなが
空を流れ
ひと雨ごとに秋を呟く


九月は
今日も透明を守って
焦燥のようだった熱や
乾いた葉脈を
ゆっくりと
冷ましながら潤ませ ....
小学校の時
夏休みの宿題で
日記を書いた

まだ 朝だったから
今日は何もしていない

でも 朝のうちに
勉強をすませたかったから
何もしていない今日の
これからする事を 日記に書 ....
ほどよく冷えた桃の
皮が剥けるのも
待ちきれない様子で
傾いでゆくあなたの
日焼けした首筋

滴る果汁か
それとも
戯れの残り香か
甘い匂いが
鼻腔の奥に絡んで
涙させる理由
 ....
黴臭いなにかに誘われて
踊り出た夕闇、上弦の月
静かに静かに
子守唄を唄う乳母の横を
ちいさな孤独が通りすぎた
 
(それは駆け足で
(夏のにおいがした
 
 
てらてらと蛍光灯に ....
心頭をとぎ澄まし
目をつぶる
全てを忘れる
時に身を任せる

いくつもの悩みと
共に歩いてゆく
苦しみを押さえ
足を踏んばる

星に願いを込め
窓辺に一人歌う
さようならさよう ....
彩る街の中を、寄り添う船が
あの銀色の平原を
滑るように進んでいった

街の中では
音もなくすれ違う人波、灰色の星
それでも
君は華やいでいると言うのだろうか

もう遠い船は
ただ ....
硝子玉みたいなブルー ひとしずく ふたしずく
冴え凍るようなアイスブルー 色に反してあたたかい

白磁の肌にそぅっと触れる

(それは白昼夢のように奇妙な儚さを持つ)

光にたなびく髪は ....
彼女は、いつ。

彼氏を、諦めたのだろうか。

彼氏は、そんなこと気付かずに。

彼女は、新しい抱き枕を抱きしめた。

そんな彼氏は、いつ。

彼女を、忘れられるのだろうか。

 ....
もちろん分かっていたの
もう、さようならなんだっていうことは
あんなに熱くはしゃいでいたのに
最近はすごくよそよそしいし
ねっとりしていた風も
そよそよ
蝉も鳴かなくなって

ほんとう ....
僕が愛や恋を語っているときは きっと君の顔浮かべてる 空がパッと閃いて
少しあとで雷が鳴った
昨日も今日もたおれそうに暑くて
夕立でもあれば少しは何かを思い出すかしら、と思った
この邪魔なおくれ毛は刈りあげるべきじゃないかしら、と思っ ....
最初の 真昼の 星が

ことばの 紀元前に またたいて いる

やってきた 9月

地には ことしの 豊穣を

やくそく した 稲穂たちや 曇った空

透明な 稲びかり ....
夕刻を告げる時計が
散らばった色鉛筆を
一本だけ、手折る
 
私がその光景を
消しゴムへと告げ口した頃
光りだした小指は
小さく震えて、色鉛筆となった
 
立て掛けたキャンバスには
 ....
後退する夏の左腕をつかまえて
さみしがる頚動脈にあてがい
しずかな熱をからめる

満たされては退いてゆく
寝息の揺りかご
いちばん弱い部分は
あずけたままで

届かないエアメールの
 ....
きらきら きらきら
シルバースター
しんしん しんしん
夜の音
ぴかぴか ぴかぴか
イエロームーン
ぴこぴこ ぴこぴこ
空飛ぶ円盤
朝はこくこくと
近づいている
青や緑の絵の具を
うすくのばして
あの透明をあらわそうとして
さっきから
なんども失敗している
{引用=
手をひいて
石を渡る
ぬらりとした光沢に滑らせた足を
からだごと、ぐいと引き ....
雨音が
逝く夏を囁くと
水に包まれた九月

通り過ぎた喧騒は
もう暫くやって来ないだろう


踏みしめた熱い砂や
翡翠いろに泡立つ波も
日ごと冷まされて
さみ ....
良くできたうめぼしは
故郷の懐かしい味がする

すっぱさのなかから
忘れかけていたものが顔をのぞかせて
こんなんだったよね
と問いかけてくれるような

ほどよく皺くちゃで
秋アカネの ....
ー圏外ですー


見えない壁に阻まれて
打ち砕けていく
想いの断片


わたしの中で
バラバラ散らばる
感情の鋭い破片


拾いあつめようと
無造作に触れて
斬ってしまっ ....
(そんな恋)肯きながら何も言えず飲み込む冷めたブラックコーヒー


バスを待つうちから小銭を探してる今もずっと準備している


手放した風船から垂れる糸浮き上がるにつれ役目も消えて

 ....
さよならのホームに
闇を抜けてやってきたヘッドライト
ふと目が眩んだ

線路は続く、と
幼い頃何度も口ずさんだ歌の
ほんとうを確かめるように
飛び乗った
行き先表示は
確かめ ....
          
            ねえ、キミもためしてみてよ
            魔法のシガレット
            小さいころに気どってくわえた
            ....
明け闇に稲妻
白い栞のように

風は慌ててページをめくる
朝を探している


井戸につるべは落とされて
鏡が割れるように
宝石が生まれるように
しぶきは上がる

あたたかい頬 ....
すぐにでも
手を離せるのにベランダの
手摺に祈るは
「わたしに意味を」


空を見て
目を閉じたあと見えたのは
月明りに透けた血潮
なでしこの花が
空のなかを、めぐる
そして空は
{ルビ紅=べに}色になる
雲は赤に
魅せられて飲み込まれて
自分の色を忘れている

さっき見た少年は
少し蒼を吸い込んで
大人になっ ....
なにかが欠けていたのだろう
あなたに伝えること

いま
全裸を隠そうとしている
この月のように

僕があなたを
少しずつ愛していった
はずなのに

あなたは
不信で覆われていく ....
 花屋の娘に恋をして 妻に花束を買って帰った
なにも言葉を 落とせそうにない口を ありがとうの唇で塞いだ

 愛人が旅行へ行きたいと言い 出張を装って出かけた
「早く仕事が 終われば日帰り ....
ぼくの 住む 土地で

自然に ひぐらしの 声を 聞いたのは

10年も むかしに なる

それは かぼそく いっぴきの 系譜が

つづいて 啼いて いたのだ けれど

 ....
かたちのある世界は

祈りのまえでは

透明人間のようなものだ

祈りは

かたちのない世界にある


かたちのある世界で

かたちのないものに祈る


かたちのある ....
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